40.哀しくも一方的に燃え上がるそれぞれの愛、もがきながらも報われない姿ははかなくて切なくて美しい。 三つのストーリーが微妙に時間軸をずらしながらも、巧妙に入り組みながら、一つの事故を中心に人生の変化を「犬」をキーワードにして描いている。
「犬」は飼い主と一心同体でありながら、生きる喜びという風にエルチーボは説明をしていたが、それ以上のものを感じた。 闘犬の賞金で兄嫁との未来を夢見るオクタビオにとっては、明日を生きるための希望であり、穴に落ちた犬はまるでダニエルとバレリアの二人の愛が暗い闇に消えうせたかのようだ、犬こそ二人の愛の象徴であり、ダニエルが床を破壊しながらも救うシーンは失いかけている愛を再び見つけようとしているようで胸を痛めた。 エルチーボにとってはまさに自分自身であったように感じた、傷つきながらも結局、一人と一匹は殺すことしか出来ない。 飼い犬を殺された怒りに銃を向けたとしても、自分自身を殺すことは出来ないだろう。 しかし自分自身の分身と出会うことにより自分と向き合うことが出来たと思われる。
人は何かを失いながらもそれを乗り越えながら生き続けなければいけない、人生は続いていく…深い映画だった。 【六本木ソルジャー】さん 9点(2004-06-04 23:34:22) (良:2票) |
39.どの話に思い入れを感じるか、という問題ではない。それぞれは一つの独立した物語でありながら交錯し、すべてが同じ土俵の上で語られ、さらに背景にあるのは愛への衝動。それぞれの愛への衝動が絡まり、一つになり、観る側の胸を痛々しいまでに貫く。 【コーヒー】さん 7点(2004-06-03 22:22:52) |
38.愛だ何だとくどくどと語るのは野暮なこと。それでも、地べたに這い蹲って生きる者たちの語る「愛」は、何と説得力のあることか。「アモーレス・ペロス」=「犬のような愛」。ブラジルという地には、陰惨でありながらも乾いた不毛な愛が、何とも特別に映える。 【ひのと】さん 9点(2004-06-02 21:29:56) |
37.俺は何でもできるよ!と詰め込みすぎたね。勢いだけは感じた。 【ナクサライト】さん 6点(2004-05-28 09:47:53) |
36.激しさ、脆さ、儚さ、淋しさ等の人生の部分部分が匂い立つように画面上で展開される。1つの「事故」をめぐるそれぞれのストーリーに没頭してしまった。 【Andy17】さん 7点(2004-05-01 23:47:00) |
35.エネルギッシュで、無鉄砲で、痛々しくも愛おしい一話目。年齢的に、立場的に、一番共感してしまった二話目。淋しさが心に滲みる三話目。街で出会う全ての人の背中に、悲しみと愛が詰まっているという当たり前の事を思い出させられる。観客は、犬たちの様に一歩引いて、人間たちの愚かしさを眺める。そのテーマを、面白く感動的に練り上げたストーリーが見事。言葉の羅列ではなく、場面と表情で見せる撮り方もこの映画にしっくりはまっていた。犬を飼う者のひとりとして、犬と人間の関係の描き方にも、とても好感が持てた。残酷なシーンも多いけれど、愛情以上の尊重を感じる。これは相当見事な映画だと思う。年齢の節目ごとに見たい映画。(オクタビオの兄ちゃん、三都主に激似) 【ともとも】さん 10点(2004-04-12 00:47:43) (良:1票) |
34.スタンディングオベーションではなく、深いため息を最大級の賛辞として 【永遠】さん 9点(2004-04-01 00:50:59) |
33.「犬好き」としては辛かったが、「犬型」としては共鳴せざるを得ない捨て犬の気持ち。一方的に愛を求めて、それがうまく行っているときは幸せだが、捨てられたときの寂しさは尋常じゃない。野良犬のような自分が悲しくなった。痛いところを突かれた。 【ぷりんぐるしゅ】さん 8点(2004-03-21 14:01:01) |
32.人生というものがいかにもろく、崩れやすいものだということを思い知らされた。作品全体にある力強さは映画に引き込まれるに十分なものでした。 【ヒロ】さん 9点(2004-02-24 23:02:49) |
31.久しぶりにキター・・・激つまらない映画。最初の1時間だけで良い映画だよ。なぜに二時間半もやるのか全然わからんし、これがウケてること自体不思議でならない。余りに酷いため愛犬家に勧めてどうにかしてもらいたい。ま、愛犬家などは間違い無く途中で見るのをやめるだろうが・・・やっぱ最後まで見た俺の方がつまらなさに耐えた分だけ悲惨だ。 【taron】さん 2点(2004-01-14 19:53:01) |
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30.普通に楽しく見れたし、メキシコってこんな感じなんだ、、、とも楽しめた。これといって欠点もなく、よくできてるけど、メキシコということを差し引いたら特に魅力もない映画。(あ、主人公の男の子は確かに魅力的でした。)話をくっつけることによって相乗効果があるわけでもなかったので、別々でいいんじゃ、、、と思いました。 【コーラL】さん 5点(2004-01-06 01:44:54) |
29.こ、これは相当すごい映画じゃないんでしょうか。 【いざ、ベガス】さん 9点(2003-12-27 00:25:29) |
28.ところどころ微妙に絡み合いながら話が展開していくオムニバス。このテのものは誰が誰だがわからなくなりがちだが、この作品にはそれがない。脚本が良く練られており、キャラ立ちがしっかりしているからだろう。手持ちカメラによる撮影はメキシコの街の息遣いが聞こえてきそう。女優のエピソードがつまらなかったが、その他のストーリーはどれも秀逸。ガエル・ガルシア・ベルナルの表現力は将来有望。長いため頻繁とはいかないが、年に1回か2回は見たくなる映画だ。 【ダブルエイチ】さん 8点(2003-12-06 22:11:06) |
27.オープニングで、強烈なスピード感とバイオレンスでひきつけてしまうので、後半にもそれを期待してしまう。必然性や因果を強く描ければ、もっともっと3つの物語が一つになると思った。 【ウメキチ】さん 4点(2003-10-23 10:40:24) |
26.3つのストーリーが一点で交差するという構成がおもしろい。それぞれのストーリーも、辛く悲しい人生の中にあっても生きる希望を見い出そうとする人間の勇気とか強さみたいなものを感じる。個人的には、ガエル・ガルシア・ベルナルに惚れました!きっと世界で活躍するいい俳優さんになると思います。 【れいぴん】さん 8点(2003-10-12 05:35:30) |
25.犬のエピソードが1つの交通事故で絡み合う映画ですが、3話目のおじさんのエピソードが少々弱く、事故での関わり方も強引な気がします。最後にそれぞれがもう一度クロスして欲しかった。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2003-09-24 12:19:31) |
24.とても辛く、息苦しかった。もう1度観るにはエネルギーを補充しないと。すごくパワーを吸い取られました。それにしてもガエル・ガルシア・ベルナル、ホレた。 【Bridget】さん 8点(2003-08-18 23:41:07) |
23.最初の話が一番好き。ラストに近付くに従って徐々に失速していく気がした。けれど全体を通して見ると一本の作品として面白かったと思う。血生臭い衝動とやり場の無い疾走感が新鮮。メキシコの男の子かっこいいしね。 【凛】さん 7点(2003-08-12 01:49:17) |
22.全編、血の臭いのする映画でした。こういうひとつの出来事が絡まって色々な人生が動くような映画は大好きなのですが、犬の傷や血が生なましすぎて、まさか本当に犬を傷つけたりしていないだろうなって気になってしまいました。もしそうなら0点です。2番目の話が好きです。 【omut】さん 6点(2003-08-03 01:58:28) |
21.とても感動した。いろんな人生やその断面のからみがここちよかった。 |