4.《ネタバレ》 19世紀のイギリスのウェールズの炭鉱の村が舞台。時代の変化に伴って、家族が離れ離れになり、人心も変わっていき、そして美しく緑色だった「谷」は、炭鉱のボタで黒く覆われていく。しかし、主人公にとっては、少年時代に愛する家族や村人たちと過ごした「谷」は、今も思い出の中で緑色に輝いている・・。そんな話です。良作だと思います。 【wayfarer】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-11-26 01:57:54) (良:1票) |
3.人の心のつながり、家族の心のつながりが心に染みました。家族には辛いことが起こりますが、それでも前向きに生きていく姿に家族の絆を感じます。最後父親が亡くなってもあの家族は前向きに力強く生きていくだろうと想像させ悲観的な感じにならなく、歌の響きも手伝ってむしろポジティブな余韻が残りました。年齢を重ねるほど感動しそうな素晴らしい作品です。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-01-13 03:26:15) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 子供のヒューの視点から一家を通してウェールズのある時代を描いた物語。炭坑夫が失業し、学校に通うようになった大きな時代の移り変わりを見せれば、拳闘家がいつしか視力を失っていたりと何気なく身近な時の流れも感じさせる。そして古き時代を思わせる封建的ながら力強く一家を支える父親と、算数の問題ですら「穴のあいたフロなんて」と根っから現実的で大きな母親夫婦のキャラクターが味わい深い。人一倍苦労し学校を首席で卒業したにもかかわらず時代に逆行し炭坑夫になりたいと言うヒューの台詞は、その父親を尊敬し背中を見て育ってきた証であり根本的な親子像を端的に示唆している。父や兄弟の死や失業、心を支えてくれた神父さんと姉の悲恋、辛い出来事の連続でもたくましく生きる姿に人間の活力を感じ力づけられる。そして初老となったヒューの心にも未だ強い生命力を思わせる緑の良き思い出として生き続けていることに感動する。人間の物語なのに決して感傷的に描いていないところが好感を持てますね。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-27 17:36:16) (良:1票) |
1.人生、辛いこと悲しいことが沢山あっても、愛情にさえ恵まれていれば、愛着が持てるし、美しい故郷だったと懐かしむことができる。時代の流れに飲み込まれ家族はバラバラになってしまうけれど、それぞれが精一杯生きていくだろうと思わせる。淡々と力強く、あの時代には普通であった生活を描いている。涙はでるけれど、感傷的でない分、後味が悪くない。それにしても、努力が報われる世の中、善良な人が幸せになれる世の中になってほしい。やっぱり、ジョン・フォードはいいなあ。 【こみち】さん 8点(2004-07-06 23:56:05) (良:1票) |