6.《ネタバレ》 かなり久しぶりに観賞。吹き替え・字幕両方観ましたが、吹き替えの方が好きですね。例えば、字幕では「Kマートは最低だ」が吹き替えでは「Kマートはダサイ」で、些細な表現の違い1つ1つが吹き替えの方が上手いと思った。兄弟のロスへの道中の出来事と心境の変化は確かにこの映画の見所ではあるが、ポイントは、父親が兄の存在を秘密にし、300万ドル以上の財産を医者に託した理由と愛情と苦悩だと思う。次男の為とはいえ、実の息子を施設へ入れた罪悪感と心痛は多大なものだったろうし、次男の人生の負担になる可能性を考え、兄の存在を隠すことが結果2人の子供を守ることになると判断するにしても、苦悩の末の決断だったろう。逆にチャーリーにしてみれば、それを秘密にされたがゆえに父の厳しさを理解できず、父を憎み続けるが、それは父以上につらく悲痛な思いだったろう。そしてすべてを知った後のショックと後悔。親子の愛情のすれ違いと、心のしこりが溶けた後半のチャーリーが感動させる。今ではトムクルーズの若さもこの映画の見所の1つになっている。 【爽やか林檎】さん [ビデオ(吹替)] 8点(2009-12-25 17:00:38) (良:2票) |
5.《ネタバレ》 ダスティン・ホフマンの演技の素晴らしさは言わずもがな…。安モーテルの一室で〈レインマン〉の正体が明らかになるシーンは泣かされる。でもそのすぐ後にレイモンドを金儲けに利用しようとするチャーリーの神経がちょっと分からない。ラスト、兄弟は結局離ればなれになってしまうが、一時の感情だけでレイモンドの人生を背負うことを考えれば、チャーリーにとってはあれで良かったのかもしれない。若い頃に観た時にはあのラストに納得できなかったが、今は逆に映画的なファンタジーで終わらせなかったシナリオの巧さに感嘆する。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-12-12 01:26:07) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 あらすじなどほとんど予習せずに借りました。結論、久しぶりの大当たりでした! まずチャーリーがレイモンドを金目当てで無理矢理連れ出すくだりで一旦観客を突き放します。チャーリー最低やな、と。 その後車で移動する時も、レイモンドの特異な行動にチャーリーは腹を立てていくわけですが、何と幼い記憶の中の怖い時に歌を歌ってくれたレインマンはレイモンドだった事、かつチャーリーにケガをさせないように離れ離れになってしまった事が分かり、ここでのチャーリーの心情の変化にグッと引き込まれましたね。 ベガスを見下ろせるスイートルームで二人で踊りながら「バカみたいだな」の台詞とか、 動く歩道を不思議そうに歩くところとか、クスっとした笑いも多くあり楽しい。 レイモンドはなぜか親しい人をスペルで読むわけだけど、最終的にチャーリーを「C,H,A,R,L,I,E、僕の親友」と呼んだ時はちょっとウッときた。 あとは、電車での別れ際の「良い時は2枚」とか、脚本がけっこうツボでしたね。 ベガスで結局デートができなかったレイモンドになぜスザンナがキスしたのかは正直全然理解できませんでしたが、直後の台詞「ぬれた」でまたクスっと。うーん、やはり脚本がいい。 総じて、ダスティンホフマンの演技と脚本のウマさが個人的には大ヒットでした! 人にも薦められるし、もう一回見たいとも思えるし、傑作だと思います!! |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 人間関係について考えさせられました。 レイモンドとチャーリーとの関係が素晴らしいと思いました。 二人は本当に心が通じ合っていたと思います。 最初はチャーリーは「人を利用する」人間だったと思います。 しかし「人を利用する」ような人間は、実は本当の「愛」というものを知らないからこそ、そうなってしまうと思うのです。 でもチャーリーはレイモンドとの交流の中で、お互いの心が通じ合うことにより、彼の性格というか人間性が徐々に変化してゆくように思えます。 チャーリーは物語の最後の方で、生きる上で一番大切なものに気づいたのだと思います(それは後半で現金の受け取りを拒否するところでも表れてます)。 しかし、同時にレイモンドも外に出て色んな体験をし、チャーリーと心が通じ合うことにより、彼の中の何かが確実に変化したのだと思います。 まず、自分の能力を受け入れてくれる人がいたという事が、レイにとって素晴らしかったかもしれません。それは社会に出て行くという事の第一歩だからです。 ずっと施設にいたらそれはなかったでしょう。 僕は思うのですが、恐らく、お互いに兄弟がいたことは知らなくても、でも無意識(潜在的?)には知っていて、漠然とした不足感のようなものがあったのだと思います(それが序盤の「人を利用する」「仕事がうまく行かない」ところで表れていると思います)。しかし、心が通じ合ったことにより、お互いの心の空洞の部分が満たされたのだと思います(チャーリーもこれからは上手く行きそうな気がして来るではありませんか)。 そこが素晴らしいと思いました。 前半では恋人の関係は上手く行きませんでしたが、しかしチャーリーのレイに対する考え方が変わることにより、恋人関係は改善されてゆくように思われます。 また、チャーリーは(自分以外の人間には興味を持てない)自閉症という困難な障害を持っていますが、そういった障がいを乗り越えても「心は通じる」のだと感動しました。 この作品からは、恋愛も兄弟すらも超えた「親友」というものを見た気がします)。 本物のヒューマンドラマだと思います。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-08-18 02:12:00) (良:1票) |
2.今の人がこれを観れば物足りないかもしれないけど、当時この内容を取り上げてエンターテイメントにして、話も押し付けがましくなくほどほどに余韻を残すいい映画だと思いました。最後まで心が通ったかどうかは??怪しいけど、トムがよしとしてればそれでいいんじゃないでしょうか?ダンスシーンは名場面だと思います。 【たかちゃん】さん 8点(2003-11-13 10:32:57) (良:1票) |
1. 自閉症の兄弟を持つ身として言わせて貰うなら、ダスティン・ホフマンの演技は圧巻の一語。半端な演技力ではありません。所謂「知的障害者」と混同されがちですが、全く違います。その違いをココで説明するつもりは無いですけど。後半ギャンブル等にホフマンの驚異的な数字の記憶力を利用するシーンがありますが、アレは決して誇張ではありませんよ。正常だと思っていた自分が、全然脳味噌使いこなしていない事実に私も何度と無く愕然とさせられたコトがありましたから。トム・クルーズはハッキリ言って嫌いなんですが、本作では好感が持てます。レイモンドを差別視せず、優しく接するトムの恋人役を演じたヴァレリア・ゴリノも素敵でした。ホフマンのオスカー主演男優賞受賞は当然でしょう。アカデミー受けを狙ったとか言う次元の演技レベルを遙かに超えていると思いますし。スピルバーグが監督予定されていたとは知りませんでしたね。個人的に実現しなくて良かったと胸を撫で下ろす気持ちで一杯です。矢張りコレはバリー・レビンソンの映画ですよ。尤も本作以降は精彩に欠けているみたいですが…。 【へちょちょ】さん 8点(2003-01-09 23:42:10) (良:1票) |