4.《ネタバレ》 改めて見ると密度が凄い事になってますね。まぁそうなる理由もあるんですが。 そんなF91は冒頭からとんでもない惨劇から始まります。とにかく無関係の人々がこれでもかと死にまくる。まるで怪獣映画を見ているかのような様相、それが生々しいからとても恐ろしい。ただここからのテンポがとにかく早いし、一周目じゃついていけなかった。複雑なロナ家の関係やそれとは別のカロッゾの野望など情報がとにかく詰め込まれていて凄い事になっています。にしてもカロッゾって本当に情けない親父なんだなぁ…。 そんなこんなで主人公達はよくわからないうちに練習艦に乗り、無茶ぶりでガンダムに乗る事になったシーブック。しかも初の出撃で三機を落とすというとんでもない事をしでかす事に。そして次のシーンだといつのまにかシーブックはロナ家宅に忍び込みコロニーから逃げて父親が死ぬという流れがいつのまにかなっていて結構混乱します。 そんでもってセシリーもいつのまにかMSに乗れて操れちゃうんだから早い早い。そしていつのまにかアンナマリーは離反し、すぐに死んでセシリーが入ってくる。早い。 不自然なのですがなんだかんだそれを納得させてしまう富野監督の編集力は凄いですよ。 そして最後のバグ襲撃にラフレシアの戦いと見所たっぷり。しかも脳波コントロールも出来る。ラストのセシリーを探すシーンも好きです。 だけど待ってくださいこの作品。カロッゾのようなヤバい奴は倒しまし、セシリーは助けましたが戦争はなにも終わってないんですよ。 終盤は若干尻窄みでしたが、序盤の迫力と、密度の濃いドラマ、そして素晴らしい作画のMSバトルに、森口博子の音楽と十二分に良い所だらけの作品なので僕はとても満足です。 【えすえふ】さん [インターネット(吹替)] 7点(2018-03-12 18:40:37) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 当初はテレビシリーズ用として考えられていた作品だけに、各要素はしっかりと作りこまれています。まず、クロスボーン・バンガードのMSデザインが秀逸。連邦系ともジオン系とも違う個性があり、新たな脅威が現れたという設定をデザインでうまく表現できています。また、クロスボーン・バンガードの創始者マイッツァー・ロナは人格者であり、その主張には一定の哲学と合理性が認められるものの、腹に一物持った部下たちが勝手に動き出したことから結果的にならず者集団になってしまったという展開には、現実の組織論が反映されているようで面白いと感じました。 戦場の描写は壮絶を極め、乳飲み子を抱えた母親がMSの薬莢に頭を割られて死ぬ、主人公グループのムードメーカーらしき人物が初戦で衝突死、大量殺戮兵器バグは子供を切り裂くなど、普通のアニメでは被害者にはならないタイプの人たちの死が克明に描かれており、戦争とは地獄であることを強烈に印象付けています。 作品の落としどころもよく考えられています。主人公は鉄仮面を倒すがそれはあくまで私闘のようなものであり、主戦場では連邦軍がボロ負けしてフロンティアⅠを放棄したという、勝利と敗北の両方が含まれた結末としたことで、一本の映画としてオチを付けると同時に、これから続く(と想定されていた)テレビシリーズにも繋げており、これは本当にうまいやり方だと感心しました。 問題点は、テレビの1クールに相当する分量を2時間に押し込めてしまったために、急な展開が多いこと。舞台が突然変わったり、何人かのキャラクターが唐突な心変わりをしたりと、ついて行けない点が多々ありました。また、テレビシリーズ用の作品だけあってセリフのあるキャラクターが非常に多く、キャラクターの把握にも時間がかかりました。そのキャラクター達は基本的に常識人なのでストレスなく見ることができたのですが、反面、強烈な個性を持った者がいないためにドラマ部分への関心が持続しなかったこともマイナス。登場人物の大半が狂っていた『Ζ』って、なんだかんだで面白かったなぁと遠い目をしてしまいました。 破綻気味のスケジュールで製作されたためか、MS戦の作画クォリティは『逆襲のシャア』どころか、数ヵ月後にリリースされたOVA『0083』にも完敗というレベルで、本家スタッフが再結集した作品としては期待はずれです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-07-28 16:03:55) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 iTunesでレンタル視聴。
普通に面白かったです。
確かに、TVシリーズ用に用意されたお話を2時間に詰め込んでいるので、早足すぎるのは否めません。「敵軍の黒人女性が嫉妬で裏切り、即撃墜」などは笑わせようとしているのでは?とすら感じました。
しかし、今のガンダムもどきにはない富野節は痛快です。あいかわらず、脇を固める人、特に名前もないようなエキストラが生きている言葉を話しています。美少年たちが人を殺す実感なく、ゲームのように戦争するのではなく、ちゃんと人が汚らしくあっさりと死にますし、おっさん、おばはんも戦争に参加します。支配階級のエゴに振り回される庶民が、必死で生きています。
もう、「質量を持った残像」というフレーズだけでおなかいっぱいです。
個人的に、シーブックとセシリィの父親の顔が似ていて、最初どっちがどっちかわからなかったところはマイナスでした。 でも、ニュータイプの能力を戦闘以外で有効に使ったシーンは感心しました。
7点はあげてもいいと思います 【シン*トー】さん [インターネット(字幕)] 7点(2012-05-11 15:25:27) (良:1票) |
1.「逆シャア」でやめとけばよかったのに、また観てしまった感のあるガンダム作品。よい点は主人公が珍しくまともなところだが、クロスボーン関係の人々(セシリーを含む)は相変わらず変で、これにはもうついていけません。 【shakunin】さん 4点(2004-04-03 17:16:44) (笑:1票) |