22.精神鑑定は主観によるものであり、それによって無罪となってしまうことを問題視した作品ではあるが、これには業界からの反論もあるだろう。ただし、精神鑑定の科学性や客観性・妥当性といった問題と、刑法適用や司法判断の問題については深く考えた事はなかったので、興味深く視聴できた。難点はややサスペンス色が強くなってしまって、両者の問題点をガッツリと描ききれなかったことだが、それは映画ではなく学問の役割なのかもしれない。 |
21.鈴木京香のピーク。 【竜ヶ沢中段】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-03-23 22:33:11) |
20.映画の序盤から終盤に至るまで、登場する人物の殆ど全員が、相手の目を見ようともせずにぼそぼそと話す。 鑑賞者としては、非常に聞き取りづらくて、不快感がつきまとったが、その不快感こそ、森田芳光がこの作品の中で貫き通したかった異常性であり、それが社会に生きるすべての人間に蔓延するものであることを表現したかったのだと思う。
他にも、大量の料理が並べられた食卓、グランドに転がる無数の軟球、カモメの無慈悲な目など、随所に目に見えない不穏さが溢れるシーンが多く描き出されていて、監督のこだわりを厭という程に感じられた。
「刑法第三十九条」という非常にデリケートで取り扱いが難しい題材を、意欲的にサスペンス化してみせていると思う。 核心となる計画の脆弱さなど、お話としての弱点は確実に存在する作品だと思うが、それを充分に補う要素が、監督の緻密な演出や、演者の存在感に備わっていたと思う。
時に過剰さも見え隠れしたが、俳優陣のパフォーマンスは総じてインパクトがあり素晴らしかったと思う。 岸部一徳、杉浦直樹、樹木希林、江守徹らベテラン俳優のあまりに個性的で強烈な脇役ぶりも特筆したいところだが、ここはやはり、主演の二人に言及したい。
鈴木京香も堤真一も、まだまだ若手の部類での主演作で、両者とも若々しい。 この難しい役どころを果敢に演じ、成功させてみせたことが、両者にとって大きなキャリアアップになったことは間違いないと思う。 映画の各シーンにおいて対峙し、互いの心理の本質を暴き合う様には、野心に溢れた俳優同士のぶつかり合いそのものを観ているようだった。
非常にアクの強い映画で、好き嫌いも大いに分かれるだろうけれど、こういう独特のアクを出す映画監督も少なくなった。 森田芳光監督の死は、やはり少し早過ぎた。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 7点(2013-06-27 22:40:11) |
19.森田監督作品の中で一番好みです。なかなか見応え有り。こういった事件や裁判に興味が有る方ならこの暗さに耐えられるでしょう。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-07-19 01:46:27) |
18.面白く、引きつけられる。 ただ、重いんだよなぁ・・・。
息抜きになる場面が1つもない。 最初から最後まで、重苦しい空気のまま進んでいく。 このあたりが森田監督らしい。
題材、キャストはとてもよいが、少し息抜きがあってもよい気がする。 |
17.なかなか。「真実の行方」とはまたちょっと違って楽しめました。最初のタオルを探すところから演出にこだわりが感じられたなあ。役者も素晴らしかったです。岸部一徳のキャラはくどかったですが。 【すたーちゃいるど】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-01-14 20:34:16) (笑:1票) |
16.この監督の映画は、ちょっと期待せずに・・観たんですが、良かったです。全体にダークな映像も良かった。容疑者の過去を調べに小さな漁村を訪ねるシーン冒頭の漁村の風景は、暗く歴史を感じさせ、美しく、ちょっと忘れられない。森田監督作品では一番、好き。 【グレース】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-08-12 20:14:14) |
15.森田監督の作品では、「家族ゲーム」とならび、一般受けする可能性の高い作品(小さい子をもつ親にはヘビー過ぎるかも..).サスペンスとしては、尋常でない緊迫感を出す事に成功しており、最上の部類.司法と精神医学にまつわる、テーマ性も充分.しかし、裁判官が唐突に真裸になっていたのにはただただ唖然.まったく余計な事としか思えません.このセンスが後の「模倣犯」の問題シーンにつながるのではないでしょうか? 【えぴおう】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-06-03 14:32:59) |
14.森田芳光を見直した。これに限り。 【魚】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-04-20 02:41:21) |
13.今日、TVのニュースで2人を殺し3人に重傷を負わせた男が、心神喪失が理由で無罪になったと見ました。映画の話では無く現実に起った出来事である。家族を殺された人間の心情を無視した明治の頃に出来た法律。それを見直さず放置したままの現在の状況に問題提起する意味で今一度、見かえすべき映画かと。 【クロフネ】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-02-28 16:38:10) |
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12.見ている時はかなり引き込まれていましたが、少し日がたつと意外に重いモノは残っていませんでした。。とーーっても良質な2時間ドラマという気もします。。 |
11.これは見て損はないでしょう。森田監督は確信を持ってグイグイと作っていくタイプだからコケたとき眼もあてられないようですが、これは作風が吉と出た感じがしました。 【おばちゃん】さん 7点(2004-07-04 23:05:09) |
10.終始ひたすら地味で陰鬱な映画なのですが、途中で止める気にはなれなかった映画です。自分なら大事な人を殺されても、復讐の為にあそこまではできないですね。鈴木さんと堤さんの演技対決も見応えがありました。 【ひろほりとも】さん 7点(2004-02-13 11:51:38) |
9.よかったです。この森田いい!!作品で視聴者に疑問をぶつけるのでなく、自分の言いたいことハッキリ表した作品。共感できない人は不快かも…でも、監督の伝えたい事ハッキリしててイイ!なかなか考えさせられます… |
8.これはなかなかの拾いモノでしたね。鈴木京香ってどうしても好きになれない女優さんですが、この映画では頑張っているなあと思いました。堤真一は劇団系の人だけあってやっぱり上手いです。テーマは重いですがちゃんとミステリにもなっていますし、あまり邦画は得意な方ではないのですが、やはり森田芳光だけあってカット割りなど垢抜けた印象がありました。特に際立った印象というほどのものはないのですが、観た後で「あ~ちょっと面白いものを観たな」と思いました。今のところ見返してみたいというほどでもないのですが、たまたまTVなどで見かけたら最後まで観てしまうかも?という感じではあります。 【anemone】さん 7点(2003-12-29 12:56:19) |
7.なかなか面白かった。山本未来の法廷での心の声が迫力ありました。 【クラリス】さん 7点(2003-06-17 20:15:48) |
6.よくできてる映画だと思う。よくものを調べて作ったのがわかる。見る側に集中力と経験が必要な作品。この手の課題は2時間の中で描くのは難しいと思った。よくできているが2回見終わった時何も伝わってこなかった。謙虚さがないコメントですみません。こういう課題は自分にも離れないものなのですが映画を見た感想です。 【虎】さん 7点(2003-06-02 17:31:46) |
5.面白い、いい映画。何よりキャスティングが面白いし、そのキャストたちの、リアリティあふれまくってパロディの域に達しそうな迫真の演技合戦が面白い。なのに何だよ、あの感傷的なスコアは。はっきり言って、ほとんどの音楽はただ邪魔でした。 【青人】さん 7点(2003-04-30 07:33:13) |
4.鈴木京香の控え目さ?と、言いましょうか。スキです。法廷のシーンは、いい出来だったと、思う。しかし、重い! 【aksweet】さん 7点(2003-04-27 15:02:45) |
3.暗いうえに話がものすごい重い。内容が深いし興味深い作品だと思う。ただ内容が内容なだけに人にはすすめられないかも。 【およこ】さん 7点(2003-03-08 15:35:01) |