《改行表示》 10.パッケージのウサギに騙されてはいけません。これは青春映画です。メンタル的に問題ありでカウンセリングを受けている主人公。でも彼は本当に自分がおかしいのか、周りのほうがヘンなんじゃないかと思っている。私はドニーダーコ君とほぼ同じ年齢くらいだ(80年代後半に高校生だった)。高校生のころ、自分は周りになじめない、どっかなんか違う、と、自分を特別視していた節が私にもある。彼を見ながら当時の自分を客観視しているような感じだった。胸が痛んだ。使われている曲もとても良いです。最後にかかる曲「狂気の世界」が この映画のすべてのように思えます。「僕の心をちゃんと見抜いてください」 【のはら】さん [DVD(字幕)] 10点(2003-12-27 19:46:51) (良:4票) |
《改行表示》 9.映像が綺麗なだけの自己中オサレ映画だったら嫌だなあとか思いながら料金半額の日にレンタルしてみたら、あなたっ、大ヒットですよ。これぞ青春、これぞ文系男子漢の花道ですよっ!早朝の山道を自転車で駆け、「世界の終わり」を確信しながら、学校の銅像に斧を突き立て、国語の授業では背徳的な意見を述べ、セミナーかぶれの道徳ババアに反抗し、時間旅行についての哲学的妄想にふけりつつ、陰のある転校生の女の子と恋におちる。そして最後には、自分の身を挺して女の子の危機を救う!このモデル、俺なんじゃないのか!俺、監視されてたか!?と、 錯覚しそうなデジャヴッぷり。陰のある美少女とキスとかは出来なかったけどな!尾崎やブルーハーツじゃない、俺の青春は筋少だったッと言いきれる人は必見! 【葛原葛原】さん 8点(2003-11-18 00:36:40) (良:2票)(笑:1票) |
8.不思議な感覚の作品だ。それは、まるで自分自身が体験しているかのようでもある。一種のタイムスリップものか、或いは「シックスセンス」の流れをくむものか。観る人によって様々な解釈の出来る作品といってよいだろう。ただ、ひとつ言えるとすれば、誰しもが幼い頃に抱いた、“この世は自分を中心に動いている!”“この世は自分の為だけに存在する”といった感覚だろうか。それは“自分が死ねば同時にこの世も終わる”という意味でもある。ある事故がきっかけで、銀色のウサギの仮面を被った不気味な人物(あたかもあの世からの使者のような存在)から世界の終わりを告げられたドニー・ダーコの、夢とも現実ともつかない不思議な体験は、彼の願望そのものなのだろう。個人的な解釈だが、人間が死ぬ時に見る一瞬の夢というものを作者は描きたかったのではないだろうか。「ドニー・ダーコ?そう言えば、そんな子いたね。よく知らないけど・・・。」と言った意味のセリフを吐くのは、彼が憧れた近所の女の子。人死しても尚この世は依然として存在しているという現実を強烈に印象づけられるた幕切れだ。主人公の“その瞬間”がひたひたと迫りくるような帯状の雲の流れが奇妙にリアルで、VFX効果もいたって斬新だ。 【ドラえもん】さん 8点(2002-10-15 00:17:24) (良:3票) |
7.ドニー少年は戦った。この物語は何らかの抗えない大きな力により前提された「彼を取り巻くもの全て」対「彼たった1人」の戦いだった。これは痛々しく壮絶な青春映画だった。ドニー少年のとてつもない孤独な青春。「世界がおかしいのか?自分がおかしいのか?」。彼たった1人の戦い。でもそんなものに答えはない。全ては反転し合い転がって行く。何が正常なのか?いや、何か正常なのか?ラスト、彼は全ての原理に気付いたのだろうと思う。彼の高笑いは全てを悟った彼の心情を如実に表しているのだろう。そして彼の本質的な孤独は、孤独だからこその一抹の清々しさを残して物語を終結させる。心に引っ掛かりを残す、でもそれを如何様にも読み解ける取っ掛かりも残す。そんな不思議な不思議な余韻を残す作品。監督25歳の才能。 【ひのと】さん 9点(2004-01-17 14:59:03) (良:2票) |
《改行表示》 6.時間の歪みをさらりと描いた構成ゆえ"難解"のレッテルを押され、皮肉にもそれが話題になってDVDのヒットへとつながったわけだが、実のところストーリーライン自体は簡潔であり、また非常に静かである。その静けさが、ドニーの選択の尊さと物悲しさを鮮烈に引き立てている。 大らかな構成と自信なさげな脚本は意図したものではないだろうが、揺らぎに満ちた物語によく似合っており、全体的な統一感が取れていた。 手放しに絶賛できるほど大した映画というわけではない。気まぐれに作った料理がたまたま上手く出来た、といったところか。 しかし、美味いのは事実である。 【肛門亭そよ風】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-29 06:31:59) (良:1票) |
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5.冒頭の画からして普通のアメリカ映画とは違う。T・バートンがそうであるように、この監督も米国に根強いマッチョイズムからは離れて立っている人だと思う。自分の生まれた大きな国よりも、海を隔てた小さな島国に精神的土壌があるのだろう。繰り返される夢魔が少年の狭められた時を刻み、物語の結びは灰色の蛾がおちて死ぬような寂しさをたたえ、‘Mad world’(カヴァー)が似合いすぎなこの作品、未消化であり万人向けでもないが、言葉にはしにくい魅力をもつ作品なのは疑いのないところ。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-29 02:11:24) (良:1票) |
4.ストーリーは楳図かずお“イアラ”あたりのよくできた短編のよう。登場人物みなが安易なステロタイプに陥っていないので小ネタひとつとっても落ち着く先がどこなのか予測できない。すばらしい。転校生のヒロインに対し女教師が「好きな子のとなりに座りなさい」と、恋愛に対しオープンなところを見せつけるので、心底うらやましいと思ったらカトリック系(?)のマインドコントロールセミナーのような講義があったりと、アメ公ならではのくだらない心労も感じられ青春風俗ものとしても大変興味深かった。娯楽性は以上の点で充分押さえられていて、更に意識の混濁を誘うドラッグ・ムービーとしての側面も申し分ない。ややこしい心理ものなのでちりばめられた謎の部分をきっちり解釈しきることは出来ないだろうが、単なる思わせぶりではない何かを感じさせる傑作でした。音楽がまたいい! 【皮マン】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-04-27 16:43:54) (良:1票) |
3.他の方もおっしゃっているけど、見ながらデビット・リンチっぽいなと思った。或いは村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」とか。但し、やりたい事は分かるけどちょっと消化しきれてない所は残念。SFの形式をとっているけどGOGOのはらひめ様にまったく同感で、私も青春モノとしてこの映画を見た。薄暗い霧の中を彷徨っているかのような10代の頃。誰かに自分を分かって貰いたいと切望しつつも、誰にも分かりっこないと強く確信する、色んな意味での自意識過剰。そして学校という野蛮で残酷な場所に対する復讐心と逃避願望。自分は生きているのか?死んでいるのか?(これは今も時々思う)そんな気持ちを思い出して息苦しくなった。設定が88年と言うことでエコバニ、ニューオーダー、TFF(カバーらしいが?)、デュラン・デュランなど選曲もしょっぱいス。あとウサギのデザインは妙に惹かれる。あれ欲しい。(余談だけどカーター君は吹き替えに慣れてるので別人みたいだったな。) 【黒猫クロマティ】さん 6点(2004-04-05 14:46:28) (良:1票) |
2.マルホランド・ドライブで頭を使ったすぐあとに観ました。んん・・?こんがらがってきた。一回じゃ分からん!もう一回!! 【ひなた】さん 7点(2003-06-22 00:40:14) (笑:1票) |
1.何も考えずに見て全く意味が分からなかったので2,3回みてやっと自分の考えがでてきた。まず1つ目は主人公のドニーが自分の中でのみ2度、生きたとゆーこと。でもこの考え方は無理がありすぎだと思う。一度死んだ人間がもう一度生き返るわけないし・・・。とにかく自分には難しすぎたんで、ものすご簡単に考える事にしました。つまり前半は彼が見た長い夢とゆーことでどうでしょう?実はあれは予知夢でした!と、そんなわけないか。まぁ皆さん自分で見て考えてください。はぁ難しかった。 【小美】さん 4点(2003-05-03 17:52:18) (良:1票) |