245.ホロコーストの話なんてありふれてますし、それほど突出した何かは感じられませんでしたが。そこにピアノというギミックが載せられた、ただそれだけという感じがしますが。 【K】さん 6点(2004-04-22 13:05:12) |
244.一言で言うとすごく突き放されたような感じのする映画です。自分もそこで疑似体験している気さえするのに、彼の心情や周囲の人々の心情には一切入り込めない。ドキュメンタリーですらレンズを通してメッセージ性が見えるのに、この映画は限りなくメッセージ性を消し、戦争という現実をあるがままに映していました。非現実的な目を背けられない現実と廃墟の中で呆然と立ち尽くすしかない彼の後姿を見て、被災した時を思い出しました。動物のような生活をしていた彼がピアノを弾いているときだけ人間に戻るのにはただただ圧倒されます。決して感動というような映画ではないけれど、見てよかったなと思いました。 【ぺこ】さん 8点(2004-04-22 00:47:23) |
243.これはドキュメントに近い。ありのままを観て、体で感じろというのだろうか。何にしろ、なかなかこの世界に溶け込めず、ただ傍観者に徹することしかできなかった。躍起になって文句を言うような作品ではないが、あえて言うならバラードを端折らないでほしかった。 【ぷりんぐるしゅ】さん 4点(2004-04-17 16:44:52) |
242.これは映画ではなく実話ドキュメントとして観るべき。たった半世紀ちょっと前の現実である。どんなに幸せになりたいと思っていても戦争という状況ではどうにもならないという事実。常に空腹で、雨風を凌ぐこともままならない、どうしようもない絶望。それでも人間は毎日隣り合わせの死を感じながら必死で生きていく。家に帰ればご飯があり、暖かい布団で眠るのが当たり前の現代において、これだけの現実があったのだと見せつけられると日頃自分が抱えている悩みというものはなんとちっぽけで甘ったれたものかと自己嫌悪すら感じてしまう。あの時代を必死で生きた人達、生きたくてもどうにもならなかった人達に対して敬意を示し、出来る限り精一杯生きていこうと強く思う。 【ちーた】さん 10点(2004-04-14 16:47:14) (良:1票) |
241.戦争(ナチス)という巨大な悪の前では、人は誰しも卑小で無力な存在であることを、この映画で改めて思い知らされた。ホロコーストを生き残った人たちは、「いい人は帰ってこなかった」と戦後口々に語ったそうだが、誰が善で誰が悪であったか、割り切って語れるものではない。災禍に陥った時、正気と理性を失わず「人」としてあるべき行為がとれるか、自分自身が試されている気がし、そのためにも、正視できないような残酷な場面も、目を見開いて観る必要があると感じた。 【トバモリー】さん 7点(2004-04-04 17:01:54) |
240.自力の努力が生死を分けるのか、分けないのか。それすらもわからない状況で人間はただひたすら生きるしかない。そのうちしだいに動物的本能のような感覚が研ぎ澄まされてくるのだろうが、それはまさにヒューマンな次元とは異なるものだろう。主人公がピアニストという芸術家であることは動物と人間という対比を明らかにする点でわかりやすい。もっともこうした二分法そのものがよいかどうかは別問題だが。強制収用所から解放されたものは、解放後何十年もしてから自殺することがある。主人公のその後が気になるが、事実としては総じて平穏な日々を送ったらしい。それは良いことだと思う。では実際に自死を選んだ人間を題材としていわゆる商業映画を作れるのか。表現を超えた表現として。たとえば『ショアー』とはまた別なタイプの。。。 まあ、いまはこうしたジェノサイドを題材として作品を作ろうとすることだけでも十分意義があると思う。 【バッテリ】さん 7点(2004-04-04 15:00:00) |
239.ピアノの音色に心が震えました。 【kasumi】さん 8点(2004-03-29 01:02:32) |
238.不条理下における芸術性のあり方については、これまで否定的な考え方を幾つも目にしてきた。戦争による芸術の無力化。芸術的抵抗の挫折。しかし、そもそも芸術とは抵抗する力をもつものなのだろうか。戦争が個人のもつあらゆる社会性を崩壊させた時、己を生かしめているものは狂気より他ない。闘争は正義をも崩壊させるのだ。この映画は、主人公のピアニストが戦争によって社会的自我や人道的正義を喪失していく様を克明に描いていく。では彼の芸術的内面はどうだったのだろうか。絶望的飢餓状態の中で狂気を彷徨う主人公にピアノの旋律は聴こえていたのだろうか。その答えが瓦礫の廃屋でピアノを弾く主人公の姿なのである。実はポランスキーがこの映画に込めたメッセージとは、この一点に集約されているのではないか。間違ってはならないのは、芸術的内面というのが決してヒューマンなものではないということだ。それは人が全てを失った地平においても、生きていく狂気とともにあり続けるものであり、誰からも(己からも)アンタッチャブルなものとして個人を吸い込んでいく領域なのである。そもそも芸術的内面とは、哀しみによって熟成していくものではなく、哀しみそのもの(をのみ込んだもの)なのだ。瓦礫の廃屋で主人公を助けるドイツ軍将校は、自らの持つ民族的国家的正義に支えられながらも芸術への理解を示す人物像として描かれている。彼にとって芸術への理解とは、一人の優秀なピアニストを守るということによって自らの正義へと直結している。その彼が捕虜となり、逆に主人公に助けを求める姿は、その個人的な正義すら、狂気により脆くも崩壊してしまうという現実を見事に描いていると言えよう。戦争と芸術、この映画は、二つの喪失の狂気を対比させながら、正義なき、神なき時代の絶対的根源的な魂のあり方を描いている。それは芸術的内面の崇高性を描いていると言えるかもしれないが、ある意味でそれは絶望に変わりない。そして、芸術的内面という喪失感すら喪失している僕らにとってそれは悲劇の極致なのである。 |
237.とにかく生き抜きたいという主人公の意思が伝わってくる。その中でタンタンとあっけなく殺されていく人々がいる。殺していく人々がいる。戦争の悲惨さということも感じるけれども、生と死のあり方の一端が感じられた。 【胴】さん 6点(2004-03-26 00:41:59) |
236.この映画の感動の無さは、家族を見捨てて自らのみ生き延びようとしたピアニストのエゴに尽きる。ふつうは、例え犯罪者でもいつのまにかその人物に同化してその成功を祈る自分に気付くものだが、このピアニストの場合は、全くそんな気が起こらなかった。『ライフ・イズ・ビューティフル』のグイドを見習ってほしい。こう思うことこそが、現代にぬくぬくと生きる戦争を知らない者のエゴだということは分かっているのだが・・・。 【彦馬】さん 4点(2004-03-25 22:33:20) |
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235.いやぁ、感動したねぇ。シンドラーと違って最後に無理やり感動させようしなかった所が良い。 |
234.すごい映画です。好きとかいうんではなくて。映画館で観るのはあまり乗り気でなかったのですが観て良かったです。将校の前でピアノをひくシーンまで恐かったのでやだったのですが、あのシーンは忘れられない。 【みき】さん 9点(2004-03-15 03:17:59) |
233.途中からは逃げ回ってばかりで。。人生を生き抜いていく上でのツテの大事さを実感できました。 【山椒の実】さん 6点(2004-03-10 18:25:16) |
232.世界の歴史上、深刻な問題(テーマ)としてたびたび映画化され、さまざまな評価をされてきたホロコーストを題材とした最新作。世界史に少しでも興味と知識を持っている方なら理解を持って観ることができるだろうが、そうでない方には逃亡映画と同列に置かれてしまいそうな、逃亡映画にあるスリルと緊張感を考えるとそれ以下に評価されてしまいそうな映画となりがち。今作はそのテーマをピアノ(音楽家とも言える)という角度から作られているのだが、どうもパンチ不足。逃亡劇もその本来の悲哀を上手く表現できていないため、中盤からラストにかけて惰性で進んでいる感がある。実話を元に作られた映画であるということで話題となっていたが、特に良作という程ではなかった。 【epitaph】さん 3点(2004-03-08 22:45:05) |
231.せこい奴だな~って思えば思うほど吸い込まれていく。そんな映画でした。 【モチキチ】さん 8点(2004-03-08 11:29:26) |
230.実話ものとして良く出来ていると思います。本当は泣く事を期待して観たんですが、実話を元にしているのでドラマティックさは影をひそめ、リアルな話を見せられ「こんな事があったのだ」と考えさせられました。歴史を語る上でも貴重な作品だと思います。 【ゆうしゃ】さん 7点(2004-03-03 12:57:51) |
229.「戦場のピアニスト」という邦題がダサすぎ。だれ?つけた人 |
228.感情移入できるかがポイントだね! 【k】さん 6点(2004-02-23 12:30:20) |
227.見ている間じゅう、ずっと眉間にシワが寄っていたと思う。主観的なものを一切排して、主人公の目の前で起こった出来事を、ただただ淡々と描いていく。うろうろと逃げ回る主人公の姿には嫌悪感すら覚えるが、それをも淡々と描き出す冷徹な視線がリアルで壮絶。主人公がドイツ人の将校の前でピアノを弾くシーンで、背筋をピンと伸ばしてピアノの前に座る姿に胸を打たれた。 【あさ】さん 7点(2004-02-23 12:00:59) |
226.ピアニストの波乱な生涯を描いたと言うより、一人のユダヤ人の生きる事への執着を描いた作品どいえる。ピアニストなら戦前の演奏に観客が酔いしれる場面を加えればもっと感動的な作品になっただろうし、主人公にも感情移入しやすく感動大作となったかもしれない。でもロマン・ポランスキーはリアリィティを追求を選択したのである。ドイツ兵を悪一点張りに表現せず、義捐金で私欲を肥やすポーランド人を描きより公平な立場で描いてる。意識的にそうしたのであれば、文句の付けようがない。 【ゆたKING】さん 8点(2004-02-23 08:34:20) |