《改行表示》 5.ネタバレ アメリカ映画で描かれる「野球」というスポーツには、日本では考えられない程「特別な想い」があるのだろうか。「ナチュラル」しかり、「フィールド・オブ・ドリームス」しかり。その根底には必ず父と息子の絆が存在しています。この作品でもそう。転校、転校でおそらく父とのキャッチボールなどしていない主人公が、独り黙々と金網にボールを投げるシーンでは、どうしようもない寂しさがつきまといます。「野球よりも大切なものがある」その父親の言葉に反感を覚えながらも、またもや独りで ボールを投げては、「野球」への想いを温めていた場面はやはり切ないものがあります。でも、大人になり、教職に付きながら、テストに合格し、メジャーのマウンドで投げた後、父親にそっとボールをわたす瞬間、ああやっとキャッチボールができたんだな。長い長い時間を経て、ようやくボールが届いたんだな、と思わず涙。父と子の、最初の通過儀礼としてのキャッチボール。アメリカは、それがないと何も始まらない国なんだなと、改めて思いました。 【映画小僧】さん 8点(2004-02-18 15:03:58) (良:4票) |
《改行表示》 4.ネタバレ ジム・モリスという実在したメジャーリーガーの半生を綴った物語。 マイナーリーグを解雇された野球選手が、高校教師に。⇒(それだけでも凄い気がする) その後再びプロを目指すわけですか。凄いですね。 とは言え、一人の野球選手の単純なサクセスストーリーにしていたら、きっとここまで味わい深い作品にはならなかったと思うのです。 サクセスストーリーにある期待感。高揚感。 もちろん、それもあるのですが。 親子の交流。夫婦の交流。師弟の交流。これを主軸においた人生ドラマ。これが本当に良かったと思うんです。 全体の半分以上は、再び野球へ転身するのを、『決意』するまでの物語。=自分の教え子たちが地区大会で優勝するまでを描いています。これはこれで一つのサクセスを描いているので、物足りなさは感じるもののやはり気持ちが良い。 ですがやはり見所は後半。 主人公の葛藤。妻の葛藤。様々な葛藤が、映画をより深く、面白くしています。 胸に響くシーンはいろいろありますが、個人的には電話のシーンが一番かな。 『家に帰る。潮時だ。』と電話するシーン。 一転して、『メジャーリーグだ』と報告するシーン。そのときの奥さんの反応と対応。どちらも感動的な名シーンです。 『サクセスストーリー』のテイストながら、『伝記』としての意味合いも強いこの作品。 当然全部は描ききれませんから、どこかをカットしないといけないわけですが、まさかのマイナーリーグ時代をばっさりカットしてしまったのが、良かったのかもしれません。 つまりは、メインは『野球』ではないということですね。 メインは『家族』『人生』、そして『生き方』でしょう。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-10-17 16:05:38) (良:1票) |
3.ネタバレ 主人公がメジャー再挑戦を決意するまでに大変な時間を要しています。夜のグラウンドで人目を忍んでボールを投げる日々。諦めたはずの夢を引きずる姿は物悲しいです。生徒たちに勧められなくとも、もう一度夢に挑戦したいという気持ちはあったでしょう。しかし彼を取り巻く状況が、それを許しません。年齢、妻子の存在、それに最初に引退を決意した時の自分の気持ち。葛藤の中、主人公が動けずに費やした“日々の重み”は、すなわち物語開始から挑戦決意までに作中で要した“時間の長さ”にあたります。上映時間の半分以上を、“進まない状態”に費やしていることに意味があると考えます。トライアウトの結果を受けて、メジャー挑戦を希望する主人公。妻と彼の父親は反対します。正論は妻の方でしょう。彼の父親が言う「夢を描くこととやるべき事は別だ」という言葉も胸に響きます。まず考えるべきは子供のこと。それは間違いありません。食べさせなくてはいけません。ただ、“養うこと”と同じく“教えること”も大切です。親の生きる姿を子に見せることは最大の教育。どのような生き方を見せるかは、親が決めること。それが親の責任。もし自分が主人公の立場だったら、多分夢を諦めたでしょう。自分はそういう選択をしてきた人間です。だからこそ、この家族の決断に胸が詰まります。人生に後悔は付きもの。ただ少ないほうがいいのも確かなこと。後悔が少ないと思われる選択はどちらなのでしょう。そしてその決断をする勇気があるでしょうか。本作は事実上、主人公がメジャー挑戦を決意した時点でその役目を終えています。結果はさほど意味を持ちません。だから素晴らしいのです。人生に対する責任と、勇気の物語でした。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-05-24 18:11:57) (良:1票) |
2.ネタバレ ○レンタルショップでは泣ける映画のところに必ずおいてある映画。泣きはしなかったが、良い映画だと思う。すごくシンプルな仕上がり。演出はたまにしつこく安っぽい所もあるが、許容範囲。○終盤のメジャー初登板シーンはジーンと来た。思い出したように知り合いが出てくるのは少し気がかりな気もしたが、ブルペンで家族と触れ合うシーンはとても良かった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-08-29 21:47:35) (良:1票) |
1.まあまあ良かったと思う。でもちょっとだらだらした感じがして長く感じたところと感動しきれなかったところが惜しかったと思った。生徒が野球をやっている映像が良かった。アメリカの地方の球場って味があってなんかいいなあと思った。日本の小さい球場の場合まず芝生はないしどれも同じだし味がない。この作品の中では息子を演じた子役が良かった。演技や表情がかわいかったし、父がメジャーを目指す姿を見守っている感じで好感が持てた。 【スワローマン】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-11 22:16:13) (良:1票) |