8.《ネタバレ》 映画を見始めるときってのは、他人の生活の中に途中から割り込んでいく訳で、周囲とのやりとりや会話から類推し、次第に状況やら主人公の立場なりを理解していくことになる。つまり記憶喪失者と似たようなものなのだ。不意に記憶喪失者として登場する人物こそ、映画の主人公としてもっとも理想的ということになる。観客は一体感を持って主人公に寄り添える。だからCIAの登場はもっと展開した後でも良かったんじゃないか、とも思うが、相手の巨大さを最初から印象づけたい気持ちも分からないではない。また女性観客にとっては、巻き込まれるヒロインが重要人物として手配されるあたり、心地よく感情移入できるのではないか。グダグダした日常から、CIAに謎の女として手配されるまで格上げされる。実際には「問題の女」になることはできなくても、これぐらいなら人生に起こり得るかも、って。セリフも練れていて「忘れっこないだろ、君しか知らないんだ」なんて主人公に言われるのも心地よい。そのお返しのように、逃げよと言う主人公に対して、彼女が黙ってシートベルトを締めるシーンがある。アクションは、階段落下のシーンあたり微妙だが、やたら派手なドンパチが多い昨今のなかでは、そのノワール調に好感が持てた。一匹狼のストイシズムを優先している。 【なんのかんの】さん [DVD(吹替)] 6点(2010-08-01 09:55:45) (良:3票) |
7.アクション映画はこのボーンシリーズ以前と以後に別れる、そう言ってよい傑作シリーズ。それまでアクションと言えば長回しで見せ場を作るのが普通だったのにこの作品では細かくカットを割って、「何してるかわかんねぇけどなんかスゲェ!」と思わせる事により対してアクションが出来ない俳優でもアクション映画を作れるというスーパーテクニックの開発に成功したのだ。 そしてその辺のボールペンや雑誌で武器をもった敵と対等以上に渡り合い、倒すという超人暗殺者を気の良いあんちゃんにしか見えないマット・デイモンが演じるという意外性!たしかに現実にスパイとしてはトム・クルーズみたいな記憶に残ってしまうイケメンや、いかにも戦闘力20000のシュワルツェネッガーではなくこういうどこにでも溶け込めるザ・普通を体現したマット・デイモンのような人なのだろうなぁ。(褒めてます) 【けんじマン】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-10-04 07:10:28) (良:2票) |
6.強い!強すぎる! CIAに造られ記憶を失った戦闘マシーン。 見所はそこ。退屈せず見れるアクション映画。 |
5.《ネタバレ》 スパイアクション『ボーン』シリーズの1作目。 CIAのトレッドストーン計画の申し子(30億円かかってるらしい)ジェイソン・ボーンが、計画の廃棄に基づきその身を抹殺するため次々と刺客を送り込まれるってお話。 でもボーンはそのこと一切合切記憶をなくしててわからない。ただカラダが反応する、刺客たちに。。。 ってそんなアホなというストーリーですが、ソリッドなアクションで妙な説得力があります。ややこしいストーリーも観客の『?』をうまいこと利用してこの世界観で走りきったって印象です。 なもんでレビューを書くにあたっては特になしなんですが、なんだか雰囲気がいいんですよね。 ちょっと不思議な映画です。 【ろにまさ】さん [地上波(吹替)] 6点(2012-10-31 16:23:58) (良:1票) |
4.非凡と平凡の間くらい。言語面とか無駄に凝った作りだが、秘密組織とか人物設定とか肝心の部分に甘さがあり、サスペンスやスパイ物といった要素の部分が雑で、大雑把なアクション映画になってしまっている。まあアクション部分は良いから駄作ではないけど、もっとサスペンスやスパイ物特有の展開とかに面白みが欲しかったなあ。女の性格が悪いからという理由による、無理やり展開の無駄なピンチが多すぎでしょ。 【Arufu】さん [地上波(吹替)] 6点(2012-09-20 16:51:57) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 2回目の鑑賞。大分前に観たので記憶の彼方に消え去っていたのでなかなか楽しめました。『観たけど忘れた。でも2回目でもそこそこ楽しめる。』というのが、この映画の評価の全てかもしれない。任務に失敗する理由が弱すぎる感はあるものの、主人公が基本的に平和主義者なところが好感持てます。本作単独で観ても、次作への含みを持たせつつもしっかりと完結しているのは公開当時に映画館へ足を運んだ人もスッキリと楽しめたのではないだろうか?一点だけ、どこからどこまでが作戦の範囲内だったのかが理解できなかった。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-11-04 01:39:53) (良:1票) |
2.自分から色々と探ろうとせずに、最初からひっそりと静かに生きて行けば良いのに。。 【山椒の実】さん [地上波(吹替)] 6点(2007-11-11 10:54:25) (笑:1票) |
1.《ネタバレ》 説明が少なく、肝心の「計画」の理屈はよくわからない。だけど、雰囲気はかなり楽しめた。ショッキングな場面の後でさっと時間を確認するような、主人公の職人肌とも言える知的な人物像。冬のヨーロッパの暗い町並み。そして大迫力のカーチェースの直後にふうっと我に返るシーンなどの抑えた演出。これらのバランスが絶妙。一人バランスを崩しているアウトローなヒロインの、奇妙な気っぷの良さがまた良かった。 【coco2】さん 6点(2005-01-05 00:14:58) (良:1票) |