叫びとささやきの投票された口コミです。

叫びとささやき

[サケビトササヤキ]
Cries And Whispers
(Viskningar Och Rop)
1972年スウェーデン上映時間:91分
平均点:6.91 / 10(Review 22人) (点数分布表示)
公開開始日(1974-01-19)
ドラマ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-07-27)【S&S】さん
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監督イングマール・ベルイマン
キャストイングリッド・チューリン(女優)
ハリエット・アンデルセン(女優)
リブ・ウルマン(女優)
エルランド・ヨセフソン(男優)
ラース・オウェ・カールズベルイ(男優)
脚本イングマール・ベルイマン
撮影スヴェン・ニクヴィスト
製作ラース・オウェ・カールズベルイ
美術マリク・ボス-ルンド(プロダクション・デザイン)
衣装マリク・ボス-ルンド
編集シブ・ラングレン
字幕翻訳清水俊二
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【口コミ・感想】

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3.神に祈り、神に反撥する。そんな人間に対して神は沈黙をつづける。「人間の原罪の追求」 巨匠ベルイマンの終生のテーマだと個人的に考えてはいるが、実際のところは解らない。それほど彼の描く世界は深く難解で、おそらく説明のつけようがないもののようだ。本作は十九世紀のとある大邸宅を舞台にした、何をするにも一切召使任せで育った三人のブルジョワ姉妹とその召使との室内劇。が、ストーリーらしいストーリーはなく、二女アグネスの死を巡っての女たちのその反応や屈折ぶりを追求する事によって、人間性の深淵を垣間見せてくれるというもの。作品の雰囲気を醸し出すロココ調の室内調度品。死期を暗示するかのような古びた時計。壁やカーテンの真紅さは血のイメージで、F.IやF.Oにも滲ませている。そして、それらを殊更強調させているのが、彼女たちの白もしくは黒の衣裳などといった徹底ぶりだが、ベルイマンのそれらの効果的な映像の創造力と人間の洞察力は、凄いとしか言いようがない。そして、かわるがわる姉と妹の顔を見つめて、心から幸福を感じているアグネスの元気な頃の表情で終わるラストに、得も言われぬ感動を覚えたものだ。ベルイマン作品では比較的解りやすいと言われるが、本当に理解しているかは自信が無いと言うのが正直なところ。それでも強烈な魅力を放ち、永年、心をとらえて放さない作品であることだけは間違いが無い。
ドラえもんさん 10点(2003-04-11 18:02:48)(良:3票)
2.《ネタバレ》 ベルイマンの映画の中でも結構わかりやすいのでは、と思いましたが内容はずしんと胸に来る話です。肉体関係を拒絶し、精神的な潤いを求めて苦悩する長女。逆に体の触れ合いに溺れ不倫に走る三女。死を目前にして孤独な状況から逃れたくて今は亡き母親の愛情を求めている次女。そんな苦しみを抱える彼女らに対して神様は沈黙をし応えてくれない。寂しさを埋めあえる姉妹たちであるはずなのに次女が発作を起こしたその瞬間、触れ合いすらも拒絶し直視できない現実。必死に看病をしていた女中の大きな胸につつまれて息を引き取るその姿は聖母マリアの宗教画を想像させ、神の奇跡の存在を感じてしまいました。ところが死後見つかった彼女の日記には過去に長女・三女と一緒にブランコに乗ったという形だけの繋がりを「最高に素晴しい瞬間」と記しているだけで女中への賛辞、感謝などこれっぽっちもなかった、という事実。「女性の魂の奥底はこんな色なのではないか」ということでフェイドイン・アウトに赤色を使用した、というベルイマンの説明ですが女性にも限らず、人間の奥底に潜むどろりとした思いと性質をこれでもか、と見せ付けられへこみました。キリスト教徒では私もありませんのでこのくらいしか理解できませんでしたが、女優の演技も含めて一見の価値ありかと。でも御覚悟を!
Nbu2さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-18 03:32:19)(良:1票)
1.以前テレビで楳図かずおの部屋が紹介されてましたがどこもかしこも真っ赤でした。あんな部屋にいたら少しは精神的に影響があるかと思います(楳図作品から想像するに・・)。私は本作を観てる間、妙に不安で落ち着きませんでしたが、赤い部屋の影響かも?と思ってしまいました。本作は何事も起こりそうにないほど静かなのに、何が起こってもおかしくないと感じられる恐怖に近い緊張感が画面から伝わってきます。ベルイマンを観た後ではそこらへんの監督に対してセンスがあるなどと褒めるのは恥ずかしくなります。宗教や人生の意味などに関する思想については、私には語る能力がありませんので、以下、自分に引きつけた私的な感想を述べたいと思います。私は特に登場人物の徹底的な孤独に心揺さぶられました。妹に触れられることすら拒否するコミュニケーション不全のくせに人格同一化のような親密な愛を求め、偽善を徹底的に憎む長女。偽善を肯定し、愛に対する諦念が心にひそむ三女。凄まじいくらいの孤独を目にして心が痛いです。監督は愛や人間同士のつながりを徹底的に疑いながら、それでも必死に(次女が姉妹にすがりつくように)奇跡のようなものを追求しているかのようです。人間は普段こんな突き詰めたところで生きちゃいないでしょう。正常な人間は描かれてないのかもしれません。でも私は、私自身が人間失格なのかもしれないけど、この映画に真実を突きつけられてるような気がするのです。
しったか偽善者さん 10点(2004-08-03 22:38:38)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 22人
平均点数 6.91点
000.00%
100.00%
214.55%
314.55%
414.55%
5313.64%
629.09%
7522.73%
829.09%
9522.73%
1029.09%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review3人
2 ストーリー評価 7.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.33点 Review3人
4 音楽評価 7.33点 Review3人
5 感泣評価 7.33点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

1973年 46回
作品賞 候補(ノミネート) 
監督賞イングマール・ベルイマン候補(ノミネート) 
脚本賞イングマール・ベルイマン候補(ノミネート) 
撮影賞スヴェン・ニクヴィスト受賞 
衣装デザイン賞マリク・ボス-ルンド候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1972年 30回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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