9.間違いなく「お気に入り」の一つに加えたい作品です。確かにこの映画にはいろいろとウソをついている部分があるかもしれません。例えば実際に武術の経験が無くても、日本人であればその多くが違和感を感じるであろうメインのカラテの描き方(その訓練の様子も含めて)はもちろんのこと、ナヨナヨの転校生がお金持ちのマドンナとあっさり親密になってしまったり、あるいはミヤギさんのあきらかにヘンな日本風家屋&庭園など、それこそ探し出したらキリがありません(実戦経験ゼロのダニエルが優勝してしまう事とかもね)。でもどうでしょうか、自分はこの映画で描かれたそれらのウソは決して人を不愉快にしたり、不幸にする類のものではなかったように思うんです。むしろそれらは私たちを楽しませ、あるいは勇気づけてくれたものであったはずです(「人はこうありたい」といった希望にも似た「夢」であり、映画ではファンタジーとでも位置付けられるかもしれません)。そういった願いがこめられた製作側の想いを無視し、「あんなカラテは変だよ!」とか、「ワックスがけで強くなんの?」などといった悲しい見方は、それこそ「相手を許す事を忘れ、容赦なく叩きのめす」ことを信条とした「コブラ会」が教えようとした誤った道と同じなのではないのでしょうか??(いや、その弟子たちでさえ、最後にはダニエルを認め許す事を覚えていました)。この映画が伝えたかった事とは、すなわち少年が人生の「師」を得て成長する過程を見届ける喜びであり(トトとアルフレッド、マーティーとドク・エメット・ブラウンの間柄にも通じるものを感じます)、あるいはその喜びを自身に照らし合わせ、人としてのあり方(=道)を見つめなおす「きっかけ」そのものであったようにも思います。※最近になってパット・モリタ氏死去のニュースを知り、WOWOWで放映されていたのを久しぶりに鑑賞しての書き込みです。慎んで氏の冥福をお祈りしたいと思います。こちらのサイトではパット・モリタとノリユキ・パット・モリタで二重登録されてるようですが、おすすめはB級モンスターパニック映画の「キングコブラ」ですね。まぁしょぼい映画ですけど、主役級の活躍をされてるのが嬉しいところです。あとレスリー・ニールセン(←裸のガンの人)の「スパイハード」って作品でカメオ出演してますので、ベストキッド好きの方はぜひご覧になってくださいませ。 【ぶらき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-12-12 01:06:08) (良:4票) |
8.格闘技経験がある人間は、この映画を現実的な視点から批評したがる。私も長年かじっている人間だが、この映画はこの映画として良いと思う。確かに主人公が強くなる過程や練習の様子などは現実離れしており、ロッキー同様クライマックスのシーン戦いなどは、あまりに素人臭いアクションにインチキ臭いとしか見えない人も居るかもしれない。しかし、本家の日本でさえ過去の遺物となりかけている「道」という考え方を、外国人が作った映画にしては良く表現できているような気がする。空手道、書道、剣道、華道、茶道、確かな技術を極めるために精進すると共に、それを基軸に自分の人生を築いて行くという日本人独特のこの「道」という人生観。この部分に関しての理解が的を得ており、そこを視点にした主人公のサクセスストーリーという部分で、この映画はまともな出来の作品だと思う。試合が始まり、主人公が勝ち進んでゆくシーンでのBGMはぴったりで心が躍る。 【six-coin】さん 4点(2004-10-18 01:50:13) (良:2票) |
《改行表示》 7.《ネタバレ》 そもそもヒョロイなりの主人公がロクに基本もせずに試合でゴツい相手に勝てるわけはないんだが、皆さんそこは分かってらっしゃって、いかに空手道が身を守るための最後の手段かといった基本中の基本を評価していることにまず拍手を送りたい。あの悪巧み顔のコーチの演技っぷりといったらないし、アメリカでスパルタのような極悪指導が違和感なく描かれているのも面白い。 ミヤジ(ここのくだりはややクドイ)師匠の拙い英語での修行のやりとりがこの映画の醍醐味。ところどころで魅せる余韻の効いたシーンは2も健在で、シリーズを通して楽しめる。ヒロインには正直魅力を感じなかったけど、日本人なら一度は見ておいて損はない。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-09-16 17:53:42) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 監督ジョン・G・アビルドセン、音楽ビル・コンティという『ロッキー』コンビによる格闘ドラマ。肝心のカラテのシーンは案外モッサリしており、本格的なアクションを期待すると肩透かしを食う。しかし、ベタながらもドラマ部分がしっかりしているので結構観れる映画になっている。何と言ってもミヤギ師匠を演じたパット・モリタ氏が素晴らしい。大戦中に妻子を日系人収容所で亡くしながらも、戦争の英雄として米国に残った彼の心情はどのようなものだったのだろう。「相手を倒すためなら手段を選ばない」コブラ会の師匠と、「勝ち負けは関係ない」と精神的な強さを鍛えるミヤギ師匠。コブラ会の道場に軍隊時代のコブラ師匠の写真が誇らしげに飾ってあったが、これって米国に食い物にされたミヤギ師匠の雪辱戦でもあるのだろう。爽やかな青春映画に見せかけて、戦争の陰をしっかり描いているあたり、実は意外と深い部分を突いていると思う。それにしてもダニエルにポーンと愛車をプレゼントしちゃうとは、何と太っ腹な師匠なんだろう! 【フライボーイ】さん [地上波(吹替)] 6点(2010-10-08 08:58:37) (良:1票) |
《改行表示》 5.何年ぶりに見たのだろう。 こんなに涙があふれてとまらない映画は他にない。 それはダニエルのカラテを通した成長物語を借りて、 ミヤギさんの人生を描いているからかもしれない。 勝利したダニエルが喜びを伝えたかったのは、 駆け寄る彼女でも母でもなく、ミヤギさんだった。 それを笑顔で見守るミヤギさん。 こんなにすばらしい映画はない!ありがとう。 【Skycrawler】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2007-01-13 14:39:38) (良:1票) |
4.20年前に見たときは夢中になったもんだ。ワックスのシーン、真似したなぁ。最後の決闘のシーン、ドキドキしたなぁ。ミヤギさん格好良かったなぁ。でもあくまで20年前の記憶で留めておきたい。今は見ないほうがいいだろう。昔好きだった人に逢うようで怖いから…。 【tonao】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-06 21:53:33) (良:1票) |
3.アメリカ人に「空手を教えてくれ」って未だに言われるのはこの作品の名残りなのか?とはいえ、これはとても良い作品だった。日本人が持つ精神的な「気」の部分をここまで見事に描いたアメリカ映画は他にないのではなかろうか。実はこれって凄いことかも。やっぱり日本人とアメリカ人って根本的に違う。日本人ってわかってることは口に出さないでしょ。それって武士道に繋がると思うんだよね。日本を舞台にしていないにも関わらず、日本を舞台にした作品以上に日本という国を描いていたように思えた。しかし、何と言ってもノリユキ・パット・モリタは良かった。ミヤギさんは俺の中の映画史に残る好キャラ。アンダスタン? 【こばやん】さん [地上波(字幕)] 7点(2005-03-26 16:56:51) (良:1票) |
《改行表示》 2.試合の展開の良さがドラゴンボールを思い出します。 友人から聞いたんですけど「黒帯付きの空手着をもってアメリカを歩いていると、やはり警戒されるよ」と言われました。 へー。って思いましたが。。 空手着見せびらかせて歩いている奴いたら、日本でも警戒されるやろが 【(・∀・)イイ!!】さん [映画館(字幕)] 8点(2003-12-30 23:10:55) (笑:1票) |
1.自慢げに?「これは空手じゃない!」とムキになってなっておられる格闘家大先生のレビューもあるようですが、この作品の価値やねらいは、元々そこには無いんですよ。もっと精神的な部分……人間的成長のドラマとして、観ないとつまんないでしょうね。証拠に空手ブームの背景があったから、空手ですが、サッカーやボクシングに置き換えても同様のドラマは出来てしまうんですよ。また、修行方法が陳腐との意見もありますが、寛容の精神をもって(それこそ武道家!)映画的に観ましょうよ、とご提案申し上げたい。ところで、映画にもあるように鍛練の基本は単純な反復運動です。それを克服出来ない人は、上達しません。自分のことですが。(自嘲) 【すぎさ】さん 7点(2003-07-12 18:44:40) (良:1票) |