6.よっしゃ、算数の時間だ。耳かっぽじって聞けよ。ここに二人の平均的で健康な男女がいたとしましょう。二人は格闘技などの経験は一切ないものとします。この二人が取っ組みあったら、勝つのはどっちでしょう?99%、男が勝ちますよね。それはもちろん、肉体的な力量が決定的に違うからですな。ちょっとRPGにかぶれた表現で申しわけないんですが、彼らの攻撃力を適当に定めます。「男=100、女=50」としましょう。ここで、双方が武器を持ったと仮定します。バットを装備すると攻撃力が10上がります。するとどうなりますか。「男=110、女=60」ですね。この状況でも、やっぱりその決定的な力の差から、やっぱり勝つのは男だと概ね言えます。攻撃力が20上がるナイフだったらどうでしょう?「男=120、女=70」……やっぱり結果に違いは出ません。さて、ここで双方に銃を持たせてみましょう。銃は強いです。半端じゃなく強いです。言ってみれば最強です。なので、攻撃力が100万です。すると、「男=1000100、女=1000050」。こうなると元々の力の差は誤差範囲内に収まります。殺し合ったらどっちが勝ってもおかしくありません。凄いですね。性別の差をなくしてしまうだけの力が銃にはあるんです。しかも使用法を習得するのに物凄い時間と量の訓練を要するワケでもありません。こんな自衛手段って他にある?ないよね。何が言いたいかって、男女間の根本的な違いがその肉体的な強さにあるとするなら、銃は男女の違いの垣根を埋める鍵になり得るってことです。だからって銃社会を肯定するつもりはないし、男女差別に強い問題意識を持ってるワケでもありません。ただ、ものの見方って多様だし、何に関しても言い方次第だよなっていつも思ってます。そんだけ。ただ、この映画は面白かった。本当にそんだけ。 【コバ香具師】さん 7点(2004-08-20 08:50:23) (良:4票) |
5.この作品が賞レースに乗っかったってことは、多くのアメリカ人が銃問題に関心を寄せていてどうにかするべきだと思ってるわけですよね?まだアメリカも捨てたもんじゃない。勿論、狂った社会だもの、難しい問題です。だけど、自分がもし護身用の「銃」で人を撃ってしまったら?と考えると怖いです。正当防衛とはいえ、それ以後まともな精神でいられるとは思えません。皆が皆マイケル・ムーアの勇気を持てたらいいのに。・・・先日ビデオ屋に行ったら、これが『スポーツ』のコーナーに並べられてた。これがスポーツだったら怖すぎです・・・(汗汗汗)。 【桃子】さん 7点(2003-10-28 16:19:16) (笑:2票) |
4.アメリカ白人が悪人と考えて作ればアメリカ白人が悪いという結論のものが作れるし、アメリカ黒人が悪人と考えて作ればアメリカ黒人が悪いという結論のドキュメンタリーが出来上がります。この作品は前者ですね。 強引にプレゼンテーションしてゆく手法は悪徳セールスマンやその手の業者も真っ青です。作り手の考えが偏っていればいるほど、そういう偏見的なものに形づくられてゆく。ただ、そういった意味でもこの作品は一つの問題定義(監督の個人的主張)として見るものなのだろう。 しかし、日本人はアメリカ批判が大好きですから、この作品は日本ではかなりウケると思います。 あと、プロパガンダについての言及が重く語られています。テレビメディアによる『洗脳』的な放送は何もアメリカだけでは無く、日本のメディアも大きく偏った報道しか出来ません。例えば「犯罪都市24時」とか「実録!犯罪生激写」的なドキュメンタリーがどの局でもスペシャル番組として頻繁に放送されるし、日頃のニュース番組にしても偏執的な事件や少年犯罪等の殺人事件は他のニュースよりも大々的にやってます(しつこいぐらいに)。犯罪事件は数字がとれるのでしょうね。特にタチが悪いのは一つの揉め事が起これば、そのニュースを延々と毎日のようにやり続けますよね。例えば「イラク戦争」「年金未加入問題」新しい所では「プロ野球1リーグ化&スト」etc・・・、ところが新しい話題が現れると問題解決を待つこともなく一切報じられなくなります。ホント『視聴率』だけを考えたやり方のみが目に付きます。 人間の本質なんてどの国に住もうが同じだと私は感じるわけです。 【おはようジングル】さん 7点(2004-09-17 15:54:43) (良:1票) |
3.改めてドキュメンタリーってなんだろう、ジャーナリズムって?と考えさせる興味深い作品でした。インタビューの編集や数字の捉え方に非常に恣意的なものを感じるので、本気でこの問題について考えたいのであれば、客観的な事実を自分で補完しなくてはいけないですね。他人事として眺める映画としては、よく出来ていると思います。ここで描かれているのは、あくまでムーア監督から見たアメリカとその病巣。事実の一端であり、それを見てどのように思うかは人それぞれ「話し合う」必要があるのでしょう。と、問題提起をしつつ、映画の底辺に流れる監督の自己主張の激しさ、どんな論戦においても相手を打ち負かさずにはおれない姿勢が、アメリカ人気質を感じさせ、そこに問題があるんじゃないのか?と薄笑いを誘いました。 【HIDUKI】さん 7点(2004-09-17 12:44:05) (良:1票) |
2.アメリカとカナダで条件は殆ど同じなのに、銃による殺人が圧倒的に多い原因は何か、ということが結局、わからずじまいだった。アメリカはメディアが異常なまでに恐怖心を煽っているということなの??---だったらライフル協会が諸悪の根源ということにはならない。アメリカがどういう状況なのか少し見えてくるという点で貴重なものだとは思うけど、どうしたら良いのかという方向性は全く見えてこない。ただ、ただ、こんな酷いことがある、こんな悪いことがある、というのを繰り返すばかりのような、、、、。映画というよりは、プロパガンダですね。監督の勇気という点は評価できても、映像としての完成度はどーなんでしょ???? 【王の七つの森】さん 7点(2004-06-10 12:49:38) (良:1票) |
1.期待していましたが、内容については少し疑問点があります。それは結局は銃をなくせと言っているように思えるのです。アメリカでは銃による犠牲者が他国に比べダントツに多いと言っていますが、あらゆる犯罪でダントツですよ。銃で年間約1万7千人亡くなっているといっていますが、日本でも自動車による事故で年間約1万人亡くなっています。車をなくせばいいのでしょうか?銃を持つことによって防衛するという考え方もあるのではないでしょうか?銃があったために助かった人もいるのではないですか?この問題はわたしには分かりませんが、もう少し公正さが必要なのでは?マイケル・ムーアが正義の味方になって悪を正す、、そういう構図は見てて気持ちいいですが、それこそ少し傲慢なのでは?気持ちは分かりますが。それじゃイラク戦争と変わらないのでは?この問題はかなり難しい問題だと思いますよ。もっと議論が必要なのでは?内容はNHKスペシャルの方がましだと思いますが、編集・構成はよく面白く観れます。問題提起しただけでもいいか。 【ドラゴンホース】さん 7点(2003-09-15 19:31:30) (良:1票) |