6.《ネタバレ》 学生時代に一度だけ観ましたがよ~く覚えています。年月を経た今も加点要素が無い作品です。ドイツに替わって居座ったソ連に抵抗する組織の末端でコソコソと人殺しに精を出すマチェック。それは自らの意志での事。国家の為という大義はウスッペラ~イ代物である事が窺えるウエイトレスとの係わり、ソ連兵の手にかかる因果応報な最期までベタな展開。人を殺して灰にした者の灰の中にダイヤモンドなどあるはずがありません。思わせぶりに辟易。全編に亘りナルシスト臭プンプン、キモチワルイ。 |
5. 当時のポーランドの社会情勢と共産主義とは何か理解しておかないと納得ができないと思う。 先日、この監督作品の特集番組が放送されたようだが、恐らくそれを観た人の評価は高くなると思う。 私は観ていないので、細かい演出まで理解できなかった。 暗殺に成功した主人公と殺された人間が抱き合う事で「我々は同じポーランド人なんだ」なんて、何も予備知識なく観賞した人間がどうして理解できるというのだ? 点数が高い人は恐らく高齢者で「良」の評価が沢山ついているのも、これまたこの時代を知る高齢者だと思う。 最初のレビューの方で「理解出来ないからと言って点数を下げるな」なんてコメントを書いてあったが、とんでもない話しである。 映画とは、社会を理解出来ない人に送るメタファーを交えたメッセージなのだ! 理解出来ない隠喩に価値は見出せない。 とは言っても、私にとっては10年後には価値が変わりそうな映画にもなりかねない不思議な作品である。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-12 20:30:58) (良:1票) |
4.平気で人殺しをしてきた若者が一人の女性に出会い「愛がどんなものか知らずにきた。人生を変えたい、やり直したい」と、それまでテロリストとして生きてきた人生に初めて迷う。生き方を変えることもできたのに彼は暗殺を実行し、結局ゴミだめの中でのたうって死んでいく。 この頃のポーランドの歴史的背景についてよく知っていればもっと深く作品を理解でき思いも深くなるのかもしれない。しかし通り一遍の知識でもこんな生き方しかできなかった若者の青春悲劇として切なく心に響くものがあるし、廃墟の教会の逆さキリストなど印象的な映像シーンもたくさんある。 時代や国も状況も違うとはいえ、マチェクのような若者が今もイラクやチェチェンなど各地にいるのかもしれないと思うと彼の悲しい生き方もちょっと現実味を帯びてくる気もする。
【キリコ】さん 8点(2004-08-30 22:09:47) (良:1票) |
3.「地下水道」を観た後では、主人公のサングラス姿は痛々しい。いとも簡単に武器所持が発覚して追われる彼の姿は、あの暗黒の地下で数多くの修羅場をくぐり抜けて生き延びた男の最期にしては、あまりに呆気無いものを感じさせたが、これも人生の皮肉なんだと思った。 【トバモリー】さん 6点(2004-04-08 09:33:26) (良:1票) |
2.ポーランドという小さな国にこういう「核弾頭」みたいな人がいたなんて思っても見なかった。あとからこんなに込み上げてくる映画はないと思う。政治的な知識が無くても全然楽しめた。マチェックが銃でうった政治家が、倒れて死ぬ事を嫌い自分に抱きついてくる。その瞬間、マチュックは自分が明日から命を狙われる存在になり、恋人も失ってしまった事を実感し苦しみを顔一杯に表現する。そして突然の背後から打ち上がる花火。人々は家の窓から顔を出し、笑顔で空を見上げる。 カラスの飛び交うゴミの山で廃人のように歌いながら死ぬのも、映画史上これとない名シーンだった。桁外れにすばらしいよ。 【セクシー】さん 10点(2003-12-06 11:39:10) (良:1票) |
1.第二次世界大戦後の政治的背景の中で描くマチェクの心の葛藤の表現が素晴らしい!同胞の死の悲しみを胸に秘めながらシチュカを暗殺する一方、クリスティーナとの恋の中で普通の人生を送りたいと考え苦悩するマチェク、まさに灰とダイヤモンドです。そして最後、ごみ溜めで死ぬマチェクが切なすぎます。 【たましろ】さん 10点(2003-10-17 00:54:47) (良:1票) |