7.《ネタバレ》 サブタイトルのとおり、不倫の二人は最後まで関係を持ちません。そこが古典的というか現代では失われてしまった「奥深さ」でしょうか。 でも、やっぱり上流階級に生まれた人は最後までその階級から出られないというか出ようとしないんですよね。 上流階級の「決して本音を言わない優しい冷酷さ」は怖すぎ…; 最初からその上流階級の人望を「得られなかった」男性は離婚と再婚を果たした。 一方、その階級の人々から愛されていたニューランドは最後まで自分の心のままの人生を生きられなかった。 その対比がさりげなく描かれていましたが、結構、監督が言いたかったところってそこかもな~と思いました(ちょっと前に流行った本「嫌われる勇気」ってやつ?) さすがスコセッシ監督と思わせる美しい背景やセット、映像の色使いのセンスは素晴らしかった。 俳優さんで素晴らしかったのはなんといってもウィノラ・ライダー。 皆さんご指摘の通り、ミシェルは好きな女優さんですが、この役にはイマイチでしたか?; 「異端」の雰囲気はあったけど、それにふさわしい行動がなかったような気がします。 ケイト・ブランシェットみたいな女優さんがよかったのでは? 最後に「会わない」選択をしたのもニューランドならでは。やっぱり「枠」から出れないんですよね。 ほっとしたような淋しいような気がしましたが、この映画の結末にはふさわしい、と納得はしました。 良質な映画だけど、もう、ひとひねり欲しかったかな~と言ったところ。 【果月】さん [地上波(字幕)] 6点(2016-06-04 14:56:02) (良:1票) |
6.大ざっぱに女優を貴婦人タイプと小間使いタイプに分類すれば、M・ファイファーは小間使いタイプで、場末のウェイトレスなんかやらせると絶品なんだけど、これはちょっと柄じゃなかったんじゃないか。はぐれ者の感じはあるが、上流社会って雰囲気からは離れすぎているような。最後の送別パーティの優しい残酷さはよかったな。ヒンヤリとしたとこ。これを殺せば自由になれると思ったことのある妻に、なすすべもなく操られてしまうD・D=ルイス。憐れまれてさえいたのだった。男は最後まで決断から逃げている。19世紀末のニューヨークってのが美しい。風の強い日に、男たちが帽子を押さえて黙々と歩いてくるシーンなんかに、味わいがあった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-04-05 12:35:55) (良:1票) |
5.評価はイマイチ低調ですが、私はこの映画、ものすっごく官能的だと思います。見ていてジンジンして来ます。正直、ダニエル・デイ=ルイスって、あまり好きな俳優さんではなかったのですが、これで悩殺されて一気に好きになりました。馬車の中で手袋を外して・・・のシーン、これを「官能」と言わずして、何を官能と言うのでしょうか。灯台を横切る船に願をかけるニューランドに背を向け続けるエレン・・・、うっ、切な過ぎる。これだってもの凄く味わい深いラブシーンの一つだと思うんだけれど・・・。衣装も美術もステキ、音楽もなかなか。メイを演じるウィノナ・ライダーも清楚で従順そうな外面とは裏腹の策士を見事に演じていらっしゃいました。難を言えば、エレナのミシェル・ファイファーがちょっと魅力を出し切れていなかった所かな。それを差し引いても、これはある種の純愛映画として、かなりの佳作だと思います。 【すねこすり】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-11-04 15:02:18) (良:1票) |
4.きらびやかな衣装の時代ものはどうも肌に合わないのですが、これはけっこうよかったです。好きなキャストが多いのでちょっとひいき目かもしれませんが。 ウィノナのキャラが生かされるストーリーもなかなか。でもちょっと控えめだなぁと思いました。もっと胸が締め付けられるような熱い展開を期待していたのに。 それにしてもダニエル・デイ・ルイスの手は綺麗ですね。うっとり。 【るいるい】さん 7点(2004-12-04 00:26:32) (良:1票) |
3.いい映画でした。あいかわらず完璧なダニエル・D・ルイスはともかく、ウィノナ・ライダーはすばらしかった。脇に回った彼女はホントに輝いてました。対照的に、ミシェル・ファイファーはやっぱりミスキャストでしょうか・・。コスチューム・プレイの役柄には似合ってなかった。「ギャング・オブ・ニューヨーク」のディカプリオもそう思ったけど、スコセッシ監督って、こういうミスキャストやらかしますよねえ。もったいない。 【ころりさん】さん 7点(2004-03-12 13:02:14) (笑:1票) |
2.きれいなきれいな映画でした。デイ・ルイスの演技力と気品による所大。さすがやんごとなきお生まれの方は違いますね。ウィノナの真摯すぎてやや破錠したようなあやうさも、絶妙な演技で素晴らしかったです。穏やかな恋愛映画ですが、スコセッシならではの暗部もあって、表現が豊かです。しかしミシェル・ファイファーは明らかにミスキャスト。確かに美しいのですが、神秘性が全く感じられす、ルイス演じる男性がそこまで彼女に惚れた説得力がありませんでした。 【ともとも】さん 8点(2003-03-25 17:29:43) (良:1票) |
1. 同じ93年に「父の祈りを」を撮っているD.デイ=ルイスがこの映画では完璧な貴公子を演じている.しかも、登場するNYの上流階級の紳士の中でも、物腰、語り方、仕草などがとりわけ見事に洗練されている.M. ファイファーも臈長けた貴婦人役を好演.W. ライダーは、天真爛漫の陰にある一筋縄ではいかないキャラクターを演るとつくづくと上手いなあと思います. 【シャリファ】さん 8点(2001-10-01 23:10:12) (良:1票) |