29.仕事ではたいした出世も出来ずに部長代理で定年。自分が起業に挑戦しなかった事を妻のせいにする。よって妻への愛情も薄く、夫婦関係にも(葬式代をケチる程度で)恵まれているわけでもない。友人は過去に妻と不倫関係。娘はロクデモない男と結婚。TVCMで知った同情心から金と手紙を送るだけの相手からの1枚の絵で涙する。この涙はこういう相手(メル友?)としか繋がりがもてなかった自分の人生への哀れみだろう。すべてが空しく救いがない。結局、家族も含めて他人の人生はコントロールできないわけだけだから、自分の人生をコントロールするしかないんだよね。他人にこうあって欲しいじゃなくて、自分がどうしたいのか?それでも日々の生活は他人や環境やいろんな事に振り回されてしまって、その蓄積で人生が決まっていくんだけど。あー恐ろしいよ。 |
28.今はまだこの映画が本当に言いたかったことは分からないかもしれない。 しかし、何十年かして、自分の人生を振り返ったときに自分が何を想うのだろうかと考えさせられる映画だ。 長年勤めてきて、自分なしには会社は回っていかないだろうという思ったとしても、自分なしに順調に会社は動き、自分の存在は新任者にとっては鬱陶しいだけだ。 自分がなした仕事の成果はゴミとして扱われ、自分が長年犠牲にして会社に奉げた貢献とは一体何だったのか。 42年連れ添った妻にも多少の嫌気がさしているも、失って知るその必要性と存在感。 しかし妻の死に伴い、全く知らなかった一面を知ることになる。 42年で一体彼女の何を知っていたのだろうか。 分かり合っていたはずの長年の友情も、妻との浮気を知り、愕然とする。 培った友情は何だったのか。 このように自分はこの人生において何をしてきたのかという疑問にぶちあたるのはシュミットだけではないだろう。 自分の人生にどういう意味があったのかという深いテーマに対して、人生の果てに見た悲哀と孤独が静かにまたユーモラスに描かれているのはとても好感的だ。 しかし、旅を通していくら自分の人生の意味を探ったとしても、どうしようもない奴と娘の結婚も止めることもできず、結婚のスピーチでも本心ではないありきたりのことを言ってしまうつまらない弱い人間だと知ることになる。 自分も個人的には人間なんて実際に弱くちっぽけな存在だと思う。 人は他人に影響を与えるような存在である必要はない。 ただ、自分のことを想ってくれる誰かがいれば良いのではないかというのがラストのシュミットの涙を見て感じたことだ。 弱くちっぽけな存在ということを認識して、その人生に何かの意義を見つけていくことが必要なんだろうな。 【六本木ソルジャー】さん 7点(2005-02-28 01:30:36) (良:2票) |
27.ニコルソン氏の作品は、シャイニングしか観たこと無かったんですが、だいぶイメージ変わりましたね!10何年で。 この作品、ゆったりとしたテンポで流れていて、ぼーっと見ていれました。シュミットが送った手紙を読めるようになった少年が、どうなったか。気になりました。 【Takuchi】さん 7点(2005-01-31 18:54:59) |
26. この面白さを手放しで歓迎ですね。定年を向かえ、妻に先立たれ、友達に裏切られ、娘にまで邪険にされた疎外感は寂しいものですね。そんな彼が唯一手紙で心を開いた少年はどう関わってくるのか・・・。見ものです。 シュミット氏が最後に語っていたことがとてもinstructiveでした。感動的な最後だったのに、エンディング音楽がミスマッチなのが玉に瑕ですが制作サイドのケアレスミスとして許してあげましょう。 【暇人】さん 7点(2005-01-28 00:09:17) |
25.アメリカ社会の現状はよく知らなくて、アメリカでも日本と同じように、年功序列制の中で地道なサラリーマンをやってきて、離婚社会の国で42年間ずっと妻と連れ添ってきたという人もいるんだな、というのを知ったこと自体が自分にはちょっと新鮮でした。けど、奥さんとはお互いに理解しあえる存在じゃなく、娘ともいつの間にかすれ違いが生じていて、友達もいないみたいで不器用で孤独な定年後のおっさん、というテーマの作品をアメリカが作ったこともけっこう意外な感じがしました(自分がアメリカのこと、何も知らないだけか^^;)ジャック・ニコルソン(アメリカの大地康男のような…)の哀愁漂う演技は、見ているこっちまで寂しくなるほどその気持ちが伝わってきた。この映画を見ながら、「こういう人は友達と趣味を作るといいんじゃないかな」と真剣に考えてしまってた。子ども宛の手紙につい本音をぶちまけるところとかコメディっぽい部分もあって面白いけど、笑いながらもちょっと切なかった。彼とキャシー・ベイツの入浴シーンは貫禄たっぷりで、いろんな意味で重かったっ。でも、ちょっと時間が長くて途中ダレてしまった。あの終わり方は、空しさの中にかすかな生きがいを得たという感じなのかな!? |
24.《ネタバレ》 過ぎ去ったことは取り返しがつかない。自分の寂しさを言い当て慰めてくれた人に対する見当違いの行動。自分の心に素直になろうと思ったが、結局「父親らしい」スピーチをしてしまう自分。わずらわしい弁明より、我慢して言いなりになっていた妻との馴れ合いの日々。その立ち向かわないという習慣が、いつしか最愛の娘との関係にも現れてしまい、心ならずも娘の心を遠ざけていたことなどなど。 すべてはもうどうにもならない。元に戻せない切なさに、耐えることの重さ。この重さを忘れさせてくれるのは幼年期の母親の愛・・・の記憶なんだ。自分の生家でタイヤのブランコを押してくれた母親に確かに感じた安心感。そう、この無垢の時代の心地よさ。最後の「絵」がその象徴なら、シュミットは溢れる涙を禁じ得まい。 【karik】さん 7点(2004-10-28 06:02:16) |
23.①よくもあんだけ皮肉にも口からでまかせを言えたもんだ(結婚式のスピーチで)②キャシー・ベイツは夫婦間の問題について結構的を得た良い事を言っていたと思う(それをジャックは最後に否定した)③一体何なんだ?あのラストのぶち切れ方は。終わり方ってさ。(監督のセンスの無さを感じる。あれでジャックの嬉し涙のシーンも全部台無しになってしまったように思う。そう思う。)ってまぁ、批判的な事を言ってしまったけども、やっぱしジャックの演技にはケチをつけられないんだよな~ それにコメディーとして見たなら結構面白かったんだよな~ まぁさ、評価って正直難しいところだな~
【3737】さん 7点(2004-10-21 21:04:52) |
22.《ネタバレ》 せつない映画ですね。なにもかも自分の思い通りに行かず、また何をしたいのかすら分からないもどかしさ。自分の手の中にあった仕事・妻・娘、全てをなくして戸惑う。最後にシュミットを思っている人がいてよかったです。またシュミットがそれに気づいて涙するシーンでは自分も泣いてしまいました。 【がんな】さん 7点(2004-08-30 23:06:22) |
21.おっさん切ない。もう始めっから切ない。定年退職したらどうしよう、とか奥さんが先に死んじゃったらどうしよう、とかまだまだずっと先のことを考えてしまったり。でもあんまりかっこいいおっさんだとは思わなかった。 【アンソニー】さん 7点(2004-08-14 22:26:54) |
20.ジャック・ニコルソンが演じる孤独なシュミットはとても好演で思わずまだ何十年も先である自分の定年後の人生を考えてしまいました。しかしこの作品ストーリーが幼稚というかなんというか・・・いまいち・・・。ジャック・ニコルソンがあんなにいい演技をしているのにもったいない。キャシー・ベイツにも驚いたがお風呂でのシーン以外はアカデミーにノミネートされるほどのものだろうか? |
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19.はなしの内容、見せ方としては日本でも番組改正時のつなぎみたいに放送される2時間枠スペシャルドラマみたいな感じ。団塊世代と呼ばれるお父さんたちにしてみれば自分と重なってしまう人が多いような気はする。それだけリアルではあります。常々感じていることだけど、男性は女性に比べ確実に繊細ね。ところでこれは主演がジャック・ニコルソンでなければ日本で公開されなかったんじゃなかろうか。まさにニコルソンの存在感と演技に支えられた作品だと思う。でもなんでわざわざニコルソンに普通のお父さんを演じさせるの?マーロン・ブランドが故人となった今、ニコルソンにがんばってもらいたいけど、コミカル路線が目立つのが少々残念であります。キャシー・ベイツの勇気と潔さに10点献上したい気分。ボディ・ダブルじゃないのははっきりしてるし・・・ 【envy】さん 7点(2004-07-05 10:03:39) |
18.この親父どっかでなんかやらかすぞと、自分の親父を見るようにハラハラして見た。 複雑で多くの感情を観るものに喚起するニコルソンの演技は見事。 誰もが地平の先で、たどり着くかもしれない悩みや苛立ちの「かたち」を演出過多に陥ることなく見せてくれたので、自分の将来と重ね合わせてしんみり考えながら観ることが出来た。 どんな小さなことでもいいから気持ちが通じて、その気持ちが報われたとき、人は何よりの幸せを感じる。と言うことをニコルソンの最後の表情が静かにあらわしている。 良作。 【Beretta】さん 7点(2004-06-18 11:19:21) |
17.《ネタバレ》 定年を迎えた途端に人生の意味を失ってしまって途方に暮れる・・・そんな状況とは無縁そうに見えるジャック・ニコルソンがこれをバッチリ演じているのが◎。中盤以降の娘の結婚式までのくだりはちょっと長く感じるが、それを差し引いても7点献上。ラストのシュミット氏の感涙にはこちらもうるっとなりました。 【ライヒマン】さん 7点(2004-06-02 22:12:32) |
16.自分の人生を振り返るには、まだ早い私だけど自分が主人公と同じ歳になったときに、良い人生だったと心から思えるだろうか。なくしてから気づく、大切な存在。娘が自分の思い通りになってくれない苛立ち。人間という生き物は、後悔することなく人生を終えることなんてできないのではないだろうか。でも、自分の行いによって、世界中の誰か一人でも幸せになれたということを知ったとき、本当に人生って素晴らしいって思える、この瞬間が大切だと思った。 【稲葉】さん 7点(2004-05-29 01:40:30) |
15.《ネタバレ》 笑いもあるけどラストまでずっと悲しいような、辛いような気持ちで観ていました。定年退職して奥さんもいなくなって1人になってから改めて思う自分の存在価値。自分のいろいろな本音を内に秘めながらもキャンピングカーで旅をする主人公に辛い気持ちを持ちながらも共感できる。最後の最後で届いた1通の手紙。。涙を流す主人公に胸が熱くなりました。 【civi】さん 7点(2004-05-05 15:11:01) |
14.最初のでだしは「プレッジ2」かと思いました。いつかは俺もあんな風に感じる時が来るのかと思うと淋しくなるね。そう思わせるジャックの哀愁タップリの演技に7点。 【Andy17】さん 7点(2004-04-11 21:22:47) |
13.いつものニコルソンとはやや趣が違う雰囲気がある。すごく自然な動き、表情を見せる。これが本当の姿ですといった風に。でもやや前屈みの歩き方など「さりげなく見える演技」をしているんでしょうね。仕事ばかりで長年連れ添った妻のことも娘のことも実はよく知らなかった。空気のような存在だったのに突然死なれるとその存在感を初めて実感する。仕事、妻、結婚する娘・・・喪失感にとまどう男を実に巧みに見せてくれた。ニコルソンの独演に近い奮闘ぶりや脚本も良かった。 【キリコ】さん 7点(2004-03-26 18:53:19) |
12.なかなかよかったです。ジャックの演技もうまいし面白かった。 本音と建前の葛藤やふりかかる事実への心境描写もよかった。 結婚式で余計な事を言ってヘタにドラマティックにしなかったところも素直に楽しめました。ンドゥグ少年を助けて、ンドゥグ少年に助けられたラスト。 【ぷー太。】さん 7点(2004-03-22 19:42:02) |
11.話としては面白くないけど、ジンと来ます。 ニコルソン上手過ぎです。(ビデオ) 【zero828】さん 7点(2004-02-23 02:19:19) |
10.まさしくジャックニコルソンでないと成り立たない映画ですね。 セリフがシュールで切なくそして笑い。 【とま】さん 7点(2004-01-19 18:31:41) |