6.《ネタバレ》 ミュージック・ビデオで評判をとっていた20代のデヴィッド・フィンチャーが映画監督としてデビューを飾るのに、「エイリアン」のような人気シリーズでは荷が重すぎたと思う。 映像感覚は優れていても長編映画をまとめ上げる力量にはまだだろうし、脚本の改稿に次ぐ改稿。 それでも流刑惑星や女人禁制宗教のストイックな空気は、アクションよりも精神性重視なのがわかる。 冒頭で「2」のキャラクターをいきなり消してしまうのも(作品ごとに監督の違うシリーズらしい不整合とはいえ)リプリーを孤独にするため。 犬の口からエイリアンが飛び出すアイディアは「遊星からの物体X」を思わせ、「2」ではなくなっていた半透明なヘッドカバーが復活してエイリアン本来の姿に戻されており、斬新なエイリアンズ・ビューは作品最大のウリ。 リプリーと心を通わせる医者クレメンスは英国のチャールズ・ダンスが演じる。 前の年の「ターミネーター2」とラストが偶然にも酷似してしまうという不運にも見舞われ、緊迫した状況での位置関係がわかりにくいなどの弱点はあるが、落ち着いた渋い作品。 続編の監督たちは皆「1」が好きでやっていてその上で自分のカラーを出していたけれども、シリーズ中一番影が薄い作品ではあるかもしれない。 「1」「2」ではリプリーにとってエイリアンは倒すべき敵でしかないが、「3」以後は微妙に違ってくる。 何というか親密度が増してくるのだ。 リプリーが幼体を孕んでいても「1」のケインほどの異様さは感じず、それは彼女が女性であることにも関係している。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-03-08 06:59:59) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 冒頭のニュート死亡まではすっごく好きです。結構脚本もがんばっているし、デヴィッド・フィンチャーだってセンスあるいい監督だとは思います。が、残念ながら普通のSF映画ですな。こっから上に行くには、実力というより作品への強い思い入れとか運とか天賦の才みたいなものが必要になるのかもしれないですね。 【HAMEO】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-02-11 16:28:28) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 明らかに混乱した脚本の、歪な作品ではあるけれど、デヴィッド・フィンチャー監督独特のタッチが随所に感じられて、ファン(自分)にとってはゾクゾクする作品でした。前作で生き残った人々が冒頭であっさり死んでいる事を、感傷の入り込む余地のないモニター画面で見せる等々、容赦なく冷え切った恐怖感の演出はシリーズ随一。後年、テクニックで撮った「パニックルーム」よりもフィンチャー監督の個性が強く出ているように感じます。 【i-loop】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-10 02:31:06) (良:1票) |
3.結構評価が低いこの「エイリアン3」ですが、俺としてはこの出来はまだ合格範囲だと思います。前作の戦争アクションから一転して1作目であったようなホラー的要素が中心になっていて、原点に戻ったような感じでした。エイリアンも本作では1匹しか登場せず1作目と同じように囚人たちが次から次へと襲われる展開が俺としては緊張感や恐怖感が程よい感じに表れてかなり良い雰囲気で鑑賞できたと思います(かと言ってアクション中心の「2」が悪かったと言うワケではありません)。衝撃的なオープニングとエンディングにエイリアン目線のカメラワークや武器無しで戦う全く新しい戦闘スタイルと当時にしてはかなり斬新な手法を用い、当時27歳で新人だったデビット・フィンチャーにしては素晴らしいまでの腕前だったと思います。だけど、この映画は全編に渡って暗く、ストーリーも少し救いようの無い雰囲気に仕上がってしまっていた上、前作で有り得ないほど感情移入させまくられたニュートとヒックスを「死亡」の一言で退場させたのは痛すぎた。それにはさすがに堪えたので減点せざるを得なく、1点マイナスで6点。 |
2.《ネタバレ》 2のアクション色が薄れて、その分またホラー色、サスペンス色が濃くなりましたね。フィンチャー持ち味である、暗い雰囲気もさすがでした。自分の中にエイリアンがいると知ったリプリーの絶望感は、想像するに余りあります。それがどういう事態を招くか誰よりも知っているのですから…。最後、1作目の録音テープが流れるところの余韻は素晴らしかった。 【カシス】さん 6点(2004-04-01 20:06:16) (良:1票) |
1.武器が無い!ゴキブリを発見した時に殺虫剤が無いようなもんである。それは怖い!どうする?どうする?・・・結構ハラハラしましたよ。2より面白いとは言い難いが、話の筋は2より好きかも。 【R&A】さん 6点(2003-12-10 14:03:03) (笑:1票) |