6.長いです。グイグイのめり込む分けでもないし、アメリカ映画だけど、フランス映画みたいに冗長なところもあります。でも、削ったほうがいいと思うシーンもないんですよねえ。不思議な感じですねえ。見ていて退屈しないのは、主演のふたり以上にレナ・オリンの存在感がすごいからかな。皆さん書かれてますがラストはすごいです。音楽もすごくいい。静かで、傷口の上を優しく撫でるような感じ。長いけれども一見に値する映画だと思います。個人的には、トマッシュみたいにチャランポランそうに見えても、決めるところでは意地を通す男性に憧れるのでいい点つけちゃいました。現実に彼みたいな人がいたら大迷惑でしょうけどね(笑)。 【ひよりん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-09-10 20:24:44) (良:1票) |
5.静かなる名作。当時の社会情勢と絡めて、男と女から理性と本能まで追求している非常に深みのある作品。トマシュが最後まで声明にサインしなかったのは本能というか人間としての根元的なプライドを保持しようとしたからだろうか。羨望の眼差しで見つつも、自分はどうあがいてもあちら側の人間なんだろうなあ。ただ欲望だけを求めるなら地位や名声を守るだろうから、彼は極めて本能的に生きていたんだと感じた。清貧として一瞬の幸せを掴めた終盤は特によかった。牧歌的というか、あーゆう描写すごい好き。静かにフェードアウトしていくラストシーンも秀逸。重厚長大な感もある作品だけど、文学が好きな人、というよりもこのタイトルに何かを感じる人は観て損はないと思います。 【スペクター】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-04 15:55:24) (良:1票) |
4.ワタクシがこの作品の事を知ったのは高校生の頃、「トゥナイト(昔深夜にやってたオトナの情報番組。エロいネタも多かったけど、ほかの番組では取り上げないような濃い内容も時々あったりしてなかなか面白かった。是非復活を望む!)」で紹介されたのを見た時。その時のワタクシが「うひゃあ、なーんてエロい映画なんだー!」という次元で大興奮したことを、どうか責めないで頂きたい。その頃のワタクシは「ガーターベルト」という単語を聞いただけで小一時間はウヒャウヒャしてしまうような幸せな高校生だったのだから・・・・・・幸せ・・・・・・だった、のか?いかん、これ以上昔の記憶を掘り起こすと涙が出てきそうなので、本題。この作品、いかにも文学的な題名や約三時間という長さから敬遠されてしまいそうだけど、良い意味で軽やか、かつ人間臭い作品だと思う。最初は可憐なテレーザに惹かれたけれど、後半に行くにつれ自由で逞しい生き方を選択するサビーナも魅力的に思えてくる。主人公トマシュは・・・男の立場としては正直「このやろぉ、いいとこ取りしやがって」てな感じがしなくもないけど(ダニエル・デイ・ルイスの演技は魅力的だけどね)、自由気ままなプレイボーイやるにしても覚悟がいるんだなーってことは伝わった(あんま実生活では役立ちそうにないけど)。テレーザとサビーナが写真を撮り合うシーンと、求婚されたサビーナが立ち去るシーンが印象的でした。 【ぐるぐる】さん 7点(2005-01-16 20:42:07) (笑:1票) |
3.《ネタバレ》 後半が強引過ぎて手抜きな感がするのだけど…二人一緒に死ななくてもいいじゃないかと思うし…。田舎暮らしを始めてからサビーナのことは出てこないけど、トマシュがあの生活に満足してる姿のあまりにもな変わり様が胡散臭く見える。軽い存在だったテレーザは一体どのくらいの存在になってるんだろ…?トマシュの思想・人生の内ではまだまだ軽いようにしか見えないのは私の偏見だろうか。D・D・ルイスの演技をもってしても不可解。とにかく…難解な男心です。っつーか、こんな男のこと理解したくもねぇよ。 【桃子】さん 5点(2004-02-10 15:46:13) (良:1票) |
2.もう15年も前の作品で、これが上映された頃はベルリンの壁が崩れる日がくるなんて誰も思ってなかった時の映画です。私は、この映画で初めてプラハの春という事件を知り、その後、ベルリンの壁が崩れるニュースをリアルタイムで眺めると言う不思議な体験をしました。映画と時代がリンクした幸福な瞬間だったと思います。映画自体が傑作だとまでは言えないかなとは思いますが(途中で休憩時間が入るのはやはり長い)、ああいう時代が本当にあったんだと何も知らない高校生(その当時の私)を説得させる力がある映画でした。(ストーリーの途中で流れるヘイジュードが印象に残ってます) 【まりこ】さん 7点(2003-06-14 23:51:56) (良:1票) |
1.文学の香りのする映画。トマシュは一見なげやりな人物像だが、ダニエル・デイ・ルイスの美しさともあいまって、実に魅力的。軽さと重さは実は共存している、ということを、自らの肉体で具現化している彼という役者は、やっぱり本当にすごい人だ。でもそんなことを考えるまでもなく、この映画はただ彼の美しさを楽しむだけだっていいと思う。もちろん丁寧に観て、当時の社会背景に思いをはせるのもいいけれど。終盤の、ストーリーというより、画面からにおいたつ雰囲気がいい。ビノシュは共演者によって、好きな女優にも、嫌いな女優にもなる。本作は、3人の役者のバランスがよく、ビノシュ、オリンとも、ルイスに負けない輝きを放っていた。それがこの映画の最大の魅力かもしれない。<追記:あや、フォローしようとしたわけじゃないんですけどね(ポリポリ・・)結果的に何かが伝わったなら嬉しいんですけど、難しい映画を観たとき、理解しなくちゃなんて思わなくていいんじゃないかな、ということは、ちょっと言いたかったかな・・ポリポリ・・。> 【おばちゃん】さん 8点(2003-03-21 04:58:05) (良:1票) |