動くな、死ね、甦れ!の投票された口コミです。

動くな、死ね、甦れ!

[ウゴクナシネヨミガエレ]
Freeze Die Come To Life
(Замси-Умри-Вокресни!/Zamri, umri, voskresni!)
1989年上映時間:105分
平均点:7.29 / 10(Review 17人) (点数分布表示)
公開開始日(1995-03-18)
ドラマモノクロ映画
新規登録(2003-08-17)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2011-05-08)【にじばぶ】さん
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監督ヴィターリー・カネフスキー
キャストパーベル・ナザーロフ(男優)ワレルカ
ディナーラ・ドルカーロワ(女優)ガリーヤ
脚本ヴィターリー・カネフスキー
撮影ウラジミール・ブリリャコフ
配給ユーロスペース
エスパース・サロウ(リバイバル)
あらすじ
第二次世界大戦直後の、ソ連極東の収容所スーチャンが舞台。少年(ワレルカ)と少女(ガリーヤ)は親友同士だが、よく喧嘩もする。ワレルカはとにかく悪がきで、いたずらし放題。その挙句に、ついに学校を退学処分となる。家出をしたが、良き理解者ガリーヤはワレルカと行動を共にする。しかし、いつものワレルカの悪戯からガリーヤが巻き添えになり・・・
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【口コミ・感想】

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5.《ネタバレ》 たしかにギャーギャーとまくしたてている。でもアレクセイ・ゲルマンの『フルスタリョフ、車を!』(こっちはさらに喧しい)でも思いましたがこの喧騒こそが当時の旧ソ連の社会情勢を表しているようでもあります。この喧騒に自然の音が重なり、音楽が重なり、さらに喧騒が重なり、強烈な印象を伴いながら当時の「生活」と「社会」を露にしてゆく。子供も大人も本気でたたきまくるわ、好き勝手にしゃべるわで、まるでドキュメンタリーさながらのリアル感で覆われており、一方でその中で生まれる少年と少女の幼い恋愛模様や劇的な逃走劇といういわゆる劇映画らしい劇映画が展開される。カメラがどこを映そうと、一見リアル、それでいて美しい画面を構築している。すさんだ社会になんとか適応する強い人間たちが映され、それでも限界があるという悲劇が飛び込んでくる。参りました。完璧にやられました。
R&Aさん [CS・衛星(字幕)] 10点(2006-09-21 11:08:50)(良:1票)
4.1989年ソ連製作の映画に対して見当違いなことを言うようだが、これは紛れもなくネオ・レアリスモの傑作。いや、まぁそんな必死になって説明する気もないし別に何でもいいんやけどさ。題材としては“大人は判ってくれない”を想起させる。“他人は構ってくれない”のほうがしっくり来るけど。ワレルカ少年は下水にイースト菌入れたり、電車脱線させたりするけど、社会に反抗したかったわけでもないし、迷惑かけたかったわけでもない。ただ無邪気に、この陰鬱とした気持ちを、鬱憤を晴らしたかっただけ。お母さんのことも好きやし、愛されていることも分かっている。戦争も起こっている、銃殺刑も当たり前のように簡単に行われる社会で自分のした事がそんなにも咎められることとは思わなかっただけ。確固とした流れに沿わず、展開の組み合わせでここまで感じさせる手腕は大したもの。特にワレルカとガリーヤの“幼いけれど真実の愛”の芽生え方、描き方はただただ素晴らしい。人々がぎゃーぎゃーまくし立てるのは卑俗で好きになれない演出なのでそこだけマイナス。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 01:05:33)(良:1票)
3.物語の時代背景がよく分からないのでちょっと理解し難いところもあったけど、このまるで歯車のネジが吹っ飛んだような異様な雰囲気には終始目が釘付けでした。1989年に撮られたというにも関わらず、まるでこの映画自体が何十年か前にタイムスリップしてしまったような錆び付いた映像にも圧巻。更に監督が八年もの間、無実の罪で投獄されていたという凄まじい経歴の持ち主であることにも妙に納得。ラストシーンから観ても分かるように完全に狂っている映画です。正直「狂っている」の一言で片付けるには勿体無い作品だけど、尋常でないことだけは確かです。恐れ多くも6点。
かんたーたさん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-08-22 18:47:01)(良:1票)
2.スターリン政権時代の一人の少年の青春が描かれているのだが、あまりにも救いがない。『大人は判ってくれない』にも似ているけれど、さらに重く、ハードな物語。画面から受ける印象は常に暗く、厚い雲が張った空の下の凍えるような寒さが伝わってくる。少年は一人を除いて誰からも受け入れてもらえず、自分の居場所を見つけることができない。胸を打つのは、それでも彼が健気に現実と戦い、生きていこうとするところだ。神経質な母親は彼を泥棒扱いして殴ったのに、「あんたのママはあんたを愛してるわ」と友達に言われ、「わかってるよ」と答える。スケート靴を盗まれても、取り返してはしゃぎ、笑い転げる。強盗殺人の片棒を担いで顔に返り血を浴びた横顔を見せたときは、さすがにもうだめかと思った。それでも、絶対にへこたれない。その点『大人は…』の主人公よりもずっと強く、頼もしい少年に見えた。ところが、そう思えたのも束の間、唯一の理解者であった少女が殺される。少年はいちおう生きていることが示唆されるが、もう画面に映されることもない。辛い出来事にも負けずに明るく生きようとしていた人間から、最後の希望まで奪いとる現実。たぶん彼は肉体的には生きていても、もうそれまでの彼ではいられないだろう。彼が子供でいられた時代は、銃声で終わった。一人の少年の心が殺されるまでを描いた、悲痛な作品。 また、主人公が強制収容所送りから逃がれようとする女を助けようともせずに見つめている場面も印象的だった。人が人として生きていけなかった時代の、暗鬱な空気。重く哀しく、恐ろしい映画だった。
no oneさん 8点(2005-02-06 02:37:05)(良:1票)
1.《ネタバレ》 何と言ったらいいのか…とにかく、とてもひと言ではコメントしようのない映画です。どうやら第2次大戦後間もない、シベリアに近いド田舎の小さな町に生きる悪ガキと、そのガールフレンドが主人公。ふたりの生きる日常が、リアルに、時にはシュールに、脈絡もなく描かれる。特に男の子の、鬱屈した心情や突拍子もない悪戯(便所をあふれさせたり、果ては機関車を脱線させてしまう!)は、実に生々しく、見ているぼくたちもいつしか彼と一緒になって「日常という名の冒険」を続けているよう(どこかの評論家が「まるでトリュフォー監督の『大人は判ってくれない』のアントワーヌ・ドワメルのようだ」と、言ってたっけ。ほんと、そんな感じです)。劇中、おそらくシベリア抑留中の日本兵が歌う”民謡”が突然聴こえてきたり、とにかくハッとしたり、おおっと唸らされたりする瞬間の連続なんです。その最たるものが、ラストシーンでしょう。まんまと大人たちを出し抜いてカネをせしめたふたりが、残忍な仕打ちを受ける。そしてその変わり果てた姿に気がふれた母親は、全裸になってほうきに跨がり、往来を駆け巡り続ける…。このあまりに残酷で、痛ましい結末は、正直トラウマになります。もう、記憶に焼き付いて消えてくれない。しかし、それ以上に、あらゆるシーンが驚くほどの詩情、「苛酷な詩(=死)の気配」に満ち満ちている。おそろしく口当たりの悪い作品であることは確かだけど、覚悟(?)してでも見る価値があると断言しておきましょう。
やましんの巻さん 9点(2003-11-14 13:28:40)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.29点
000.00%
100.00%
200.00%
315.88%
400.00%
515.88%
6529.41%
715.88%
8423.53%
9317.65%
10211.76%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 Review0人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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