13.日本マニアの外人がサムライを書いたらこんな感じになるんでしょうなあ。他の「日本風」映画よりはよっぽどマシだが、日本人から見たらまだ違和感があるね。時代考証もそうだけど、そんなのはたいした問題じゃなく、「精神」の点でまだ勘違いはあるでしょう。日本ロケを行わず、日本にはありえない広大な山間の村を舞台にしてしまったりね。監督にとって次の課題は「狭さ」にも魅力を感じる心じゃないかな。とりあえず茶道からでも始めてみては。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-08-31 17:13:25) (良:1票)(笑:1票) |
12.このレビューでの「パール・ハーバー」に対する日本人観客の反応を見たハリウッドがあわてて総力を挙げ制作した起死回生の大作! 【シン】さん 7点(2004-05-31 02:24:24) (笑:2票) |
11.何と言っても合戦が物凄い。役者に徹底した稽古をつけ、500人のエキストラにも訓練を施しただけあってその迫力はケタ違いで、史上空前の合戦シーンを楽しむことが出来ます。それだけでも本作は存在価値ありでしょう。日本映画界も何年かに一度、巨費を投じた時代劇を製作するのですが、ただ大勢が走り回っているだけで迫力とは程遠いものがほとんど。その点、スペクタクルを作ることに慣れているアメリカさんは見せ場の作り方が非常に的確です。また、適度に汚しを加えた鎧のかっこよさも目を引きますが、この点でも、ピカピカのダサイ鎧を登場させる日本映画界とのセンスの違いを実感できます。。。お話については、本作の監督と脚本家は根本的な部分で大きな勘違いをしています。彼らはサムライを滅びゆく部族のようなものだと考えているのです(サムライとインディアンを同一視していることからも明らか)。そして本作が面白いのは、根本的な部分を勘違いしているにも関わらず、全体としてはそれほどおかしな出来になっていないということ。これはエドワード・ズウィックとトム・クルーズの真摯な姿勢の賜物で、日本人俳優からの指摘をきちんと作品に採り入れていったことで、作品は破滅を免れています。「意見を採り入れる」とは言うは易し行うは難しで、本作の脚本を書いたのはアメリカ人であり、いくら中立的に作っているつもりでも、無意識のうちに日本人キャラにもアメリカ的な言動をとらせてしまっていたはず。そんな脚本において日本人からの修正を受け入れていると、「そこを変えられると物語に支障が出るよ」という局面も多分に発生したことでしょう。にも関わらず彼らは日本人の意見を丁寧に拾っていったのです(ニンジャのくだりだけはどうしても譲らなかったらしいですが)。ただし監督達の勘違いが吉と出ている場面もいくつかあって、序盤のサムライ登場シーンなどはサムライを極端に神秘的で崇高なものだと考えていた監督のおかげで、目を見張るほどかっこいい場面となっています。日本人では、サムライをここまでかっこよく演出することはないでしょう。。。なお、本作についてよくある批判として、織田信長の時代から銃を扱ってきたサムライの武装が刀と弓矢だけってことはないだろというものがありますが、伝統的な武装のみで蜂起した神風連の乱が本作の舞台となる1876年に発生しており、あながち間違いとも言えないようです。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-14 01:56:42) (良:1票) |
10.ガイジンさんニンジャ好きね。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-02 21:37:20) (笑:1票) |
9.エンターテイメント映画としては珠玉の出来だったと思います。私自身が知っているところでは、ブレイブハート、パトリオット、グラディエーターといった歴史物スペクタクル戦争映画とイメージがダブりましたが、実際、近年のこういった映画の成功に触発されて、「いっちょトム・クルーズでも起用してサムライ映画作ってやるか。」とでもいったところが発端なのかもしれません。テーマが「サムライ」とあれば、世界中で根強い人気が保証されているし、興業的にある程度の成功は見込めますしね。ということで、映像的には目を見張るほどの美しさ&迫力で、陳腐(といっては失礼ですが)な日本のTV版時代劇とはまるでスケールが違います。その一方で、残念ながらストーリーは手放しで絶賛というわけには行かないですね。急速に西洋化を推し進める明治政府に対して、日本古来の伝統・文化を重んじ反旗を翻す勝元とその一派。対立の構図としては分かりやすいけど、勝元が命を投げ打ってまで訴えている主張の正当性がイマイチよく分かりません。時代が自分達サムライを既に必要としなくなってしまったこと、またそれに伴う社会的地位の失墜への不満の爆発だったのか、だったら最期に一花咲かせて散ってやろうという意地の表れだったのか、いずれにしても、勝元ほどのインテリな人間なら時代の変化は肌で感じていたであろうに、それを敢えて悪あがきの抵抗をしたようにも映ってしまうんです。こんなことを言うと、サムライ信奉者の袋叩きにあうんだろうな。でも、これが私の正直な感想です。 |
8.日本のことをよく勉強しておるのお・・・褒めてつかわそう。途無来須(トム・クルーズ)の殺陣もあっぱれじゃ。(ラストバカ殿様) ・・・さて真面目に戻って、この作品について英語のレビューサイトを見たところ、中に「勝元の叛乱の理由がわからない。」というのがありました。作中で主人公オルグレン大尉が手記の中で明確にしている年月日をからもわかるように、このストーリーは1877年の西南戦争と西郷隆盛をモデルにしています。上記のアメリカ人とは異なってこの映画を見た日本人のほとんどは西南戦争が起きた年を覚えていなくても西南戦争は知っていてそのせいで作品のストーリーにすんなり入っていけたと思います。でも、どれだけの日本人が西南戦争の本当の理由を説明できるのかは疑問です。少なくとも私は「征韓論に敗れたから。」なんて理由は納得できません。だから登場人物の大村(=岩倉具視?)が近代化に名を借りて私腹を肥やしていた、という大胆な仮説を採用してストーリーに肉付けしたハリウッドの製作者は偉いと思うのです。 【かわまり】さん 7点(2004-03-06 10:20:37) (良:1票) |
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7.女優がイカンよ、女優が。いくらサムライ映画の添え物とはいえ、棒読みのセリフは日本人だったら聞いたらすぐわかるじゃないの。 【mimi】さん 7点(2004-01-28 22:43:49) (笑:1票) |
6.ふ~ん、ハリウッドが日本びいきに武士道を描くとこうなるのか、 といった感じです。まあ日本人がつくる時代劇もまた然りですが、明らかに実際の武士道(タイムマシンがないのであくまで推測ですが)とは違い美化しすぎかなと思いました。(まあでもどの映画でもそうですがこれくらいしないと映画として成立しません。) それとストーリーで気になる点がもう一点、この映画では勝元は一種のヒーローとして描かれていますが、時代の流れに逆らう人をこうも美化していいのだろうかと感じました。もし勝元とその子孫ががんばって武士道を守ったなら、2004年も武士だらけです。この映画は日本人は見たら気分が良くなる映画ですが、日本人を低くみている諸外国の方々が見た感想が気になるところです。 【 バース】さん 7点(2004-01-22 23:36:58) (良:1票) |
5.特攻を美化したり、責任をとって切腹したり・・・と、外人はこれを観て、日本人の本質的な部分を理解できるはず。現代でも、神風特攻隊の事実が美化されて世界中でテロを巻き起こし、日本では、「死んでお詫びするしかない」の風潮が当たり前のように存在している。この映画は、淡々と「うん。日本人ってこういうのを美化するよな」と納得しながら観るべきだと思う。もっとも、それは日本人が“誇る”べきものではないと思うが。死を「無駄死に」と認めたがらない国民性がよく出ている点で、死ななくて済んだ人が大勢死ぬ不条理を強調した『プライベートライアン』と対極をなしている気もする。ちなみに、ストーリーはパッとしないが、日本人をほんとカッコよく描いてくれている。19世紀年以前の日本なんて、いまでも西洋諸国から見れば“サルの惑星”としか思われていなかっただろうから、この映画のおかげで、根本的に国際的地位が上がった気もするし、それだけで嬉しい。ただし、外人には勧められない。『インデペンデンスデイ』をしきりにすすめてくるアメリカ人みたいなもの。アホだと思われる。こういう映画をハリウッドが替わりに製作してくれたということを、ただ静かに喜んでいたい。それだけ。 【九寨溝】さん 7点(2004-01-21 17:06:24) (良:1票) |
4.この作品の評価できるところは武士道云々ではなく、米国の作品にしてはかなりまともな「日本」が描かれているところにあると思う。かつては「ブラックレイン」など、日米合作にもかかわらずあれほど誤解だらけの日本を描いていた頃から比べるとこの作品の登場は一種の革命とも言えると思う。したがって、この作品のヒットの要因には、そうしたかつてのうわべの合作にウンザリしていた日本の映画ファンにとって米国映画の日本文化への歩み寄りがとても嬉しかったのではないだろうか(自分は嬉しかった)。しかし難点は、それが必ずしも米国人製作者の力ではないと言うことだ。本作は日本人俳優の多用により日本らしい世界の創造に成功したのだが、反面、それによってどうしても日本映画的要素が強くなってしまう事だ。渡辺さんの堂々と、貫禄のある演技には引き付けられるものがあるし、影のある小雪さんも魅力的。むしろこの作品が日本を描けたのはしっかりと日本人が日本人を演じ切っているところにあると思う。そうなると「この作品が米国人の意思が反映されているのか?」という疑問が生まれてくるのだ。 |
3.時代劇は大好きだし「滅びの美学」は積極的に好きなのだが感傷ばかりが先にたち、勝元達が何の為に戦っているのかその大儀がよく見えない。頭では分かっているのだが心情的に納得できないため合戦のシーンではイヤなもの感じてしまい、むしろ官軍兵に同情してしまった。それと、渡辺謙が好きなので見に行ったのだが確かに戦闘シーンでの彼は迫力あるけど静と動のメリハリがない(と私は感じた)。むしろ真田の方が雰囲気があり、この二人の上下関係に違和感があった。とは言え確かにハリウッドが「見えないもの」にこれだけ敬意を払った静かな映画を作ったことは驚きだし、作品に対する真摯な気持ちも伝わってくる。西南戦争を元にしているらしいが風景はどう見ても「ロード・オブ・ザ・リング」だし、まぁファンタジーとして見れば良い映画だ。アカデミー賞をとっても不思議じゃないと思う。生まれて初めてトム・クルーズがかっこいいと思えたし。それにしてもアメリカ人から「日本の伝統を大事に」などと言われるような映画を我々日本人がありがたがって見なくちゃならないとは、まったく嘆かわしいことだ。 【黒猫クロマティ】さん 7点(2003-12-22 12:34:13) (良:1票) |
2.大作で傑作で感動作なのは分かりますが、もう一歩心にはいってきませんでした。戦争の美化になりかけてておっとっと。「僕もお侍さんになて沢山戦争して敵の偉い人を介錯仕って最期は桜の花のように散るぞ!」と思っておっとっと。それとラストの土下座のシーン、あの不動のワースト1の北斗の拳を思い出してしまい、嫌な気持ちになりました。まったく北斗の拳め。 |
1.アメリカで日本ブームが吹き荒れる中、ハリウッドが満を持して製作したサムライ映画である。しかし肝心のストーリーは特別傑出しているわけでもなく、ブレイブハートとさほど変わりは無い。サムライ・スピリットを前面に出し日本に敬意を表しているが、結局のところストーリー展開やオチはいかにもハリウッドといった感じだ。時代考証やプロダクションにしても製作陣の努力は認めるが、それは日本の文化を背景にした映画を製作する上では当然のことであり、何よりプロダクション・デザイナーやセット・デザイナー、コスチューム・デザイナーといった美術部門に日本人の名前がクレジットされていないところがいかにもハリウッドらしい(実際は日本人から何らかの意見を求めたと思うが…)。これらのことからこの映画は完全にアメリカのパースペクティブによって製作された映画と言わざるをえない。それはトム・クルーズやズウィックがギャンブラーではないということと、特にクルーズはアイズ・ワイド・シャットで芸術(リスク)はお金(コマーシャル)よりも重要なものではないということを学んだためだ。しかし最後の戦闘シーンで渡辺謙が馬に乗って敵陣へ突進していく姿、彼の表情(目)を見ていると胸に熱いものが込み上げてきたのは確かである。やはりこの私にも普段は気付くことの無い大和魂というものがあるんだなと感じたし、それだけでもこの映画を見る価値はあると思う。この映画を見て、これが外国産の映画であることに少々嫉妬すると同時に、この映画と同等のスケールの映画が撮れない日本映画を取り巻く環境が残念でしょうがない。今だからこそ日本人監督によるサムライ・スピリットの真髄を世界に伝えてほしい。私の友人であるアメリカ人(彼の好きな映画は七人の侍や用心棒などの黒澤作品)が映画を見終わった後にこう言った。「結局のところサムライ・スピリットの物語は唯一日本人だけが伝えることができるものなんだなと思ったよ」彼の点数は5点だった。 |