《改行表示》 6.《ネタバレ》 This is the デ・パルマ ムービー。ファンなら大喜び、そうでないならえー何これ?となってしまうかも。 この監督のクセを熟知している映画観ならば、例によっての”カメラを切らない”長い1ショットや、ヘンテコな場面分割や、ストーリーにいるのかいらないのか、観終わっても不明な場面の長々描写など、いやーデ・パルマのおっさん相変わらずだなあ、と笑みがもれるのだった。 女優の趣味は今作もお目が高く、美人を揃えてらっしゃる。エロ要素を捨ててはデ・パルマの名がすたる、とばかりにけっこう際どい使われ方をされている主演女優さん。でも舐めるように美麗に撮られているので女優冥利に尽きるのかも。 全身プラスバッグまで迷彩柄だなんて変なかっこだなーと思った私はちょっと不覚をとった。これはもちろん、デ・パルマおじさん十八番の、あからさまな伏線だったのですね。いやあ、デ・パルマ監督、好きです。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-03 00:09:40) (良:1票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 宝石強盗。狂言誘拐。自分とウリ二つな女。予知夢。 現実感と虚構感が絶妙なバランスで交じり合う世界。これにまたミスマッチなのんびりとした音楽が流れます。 この独特な雰囲気。これがフランス映画特有の味わいなのでしょうか。アメリカ映画ではなかなか感じることができない空気感ですね。 レベッカ・ローミンは、善人の顔と悪人の顔、人間の二面性を見事に演じきっていたと思います。更にリリーは全く別人に見えるので凄い演技力です。 そしてもう一人の主人公、アントニオ・バンデラス演じるニコラス・バルド。やはりこの人、かっこいい。ずば抜けた美形ではないのに、表情の作り方や立ち居振る舞いでこうもかっこよくなるものかと、感心します。 サスペンスとしても面白いのですが、人間ドラマとしても非常に興味深い作品。何となくニキータを思い出すプロット。 最後の15分間は一瞬何が起こったのかわからなくなる展開。ほぼ反則技の大技ですが、個人的にはこれはアリです。 正直、ちょっと内容に対して、スローすぎるテンポに集中力が切れそうになることも。テンポはもう少し速いほうが好きかもしんないです。 『ファム・ファタール』って『男を破滅させる魔性の女』という意味と、『男にとっての運命的な恋愛の相手』の二つの意味があるのですね。なるほど。そう考えると、『こんな形で出会わなければ~』を体現したかのようなクライマックス。サクセスストーリー並みの幸福感が得られるだけでなく、まさにタイトルどおりの結末となったわけです。良い。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-05-28 16:32:24) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 こういう味わいの作品は以外と少ないと思いました。いわゆる“アレオチ”では片付けられない。やり直しともいえる2度目の人生。主人公とその共犯者が難を逃れたのは、ある奇跡が起こったから。トラックの運転手に渡したペンダント、アタッシュケース、そしてカメラのレンズ。キーアイテムがフル活用されています。ここで重要なのは、その連鎖がまったくもって“しょぼい”こと。ただの光の反射ですもん。なのに、何故か感心してしまう。それは、ラストカットが美しいから。一枚の画の力で感動を“ねじ込まれる”ような感覚を覚えました。よく考えるとハッピーエンドとは言い難い。しかし何やら清々しいから不思議です。トラック運転手のおじさんは誠にお気の毒でした。主人公と共犯者がまんまと逃げ切ってしまうのも、本来であれば腑に落ちないはず。しかし主人公は、悪は悪でも極悪じゃない。そのあたりの描写は丁寧です。人を殺めたかどうかは、天と地ほどの差があるということ。ソックリさんの命を助け、(結果的に)善行を選択した主人公に幸運が訪れないほうが、スッキリしません。だからこの結末で納得できる。いい感じにキツネにつままれたようなお話でした。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-16 17:44:31) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 悪女も夢落ちも好きじゃないが、レベッカ・ローミン・ステイモスが美しいので許してしまう自分が悲しい。 【クロ】さん [地上波(吹替)] 7点(2007-02-02 11:28:01) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 巻頭、エロティシズム溢れる白昼の宝石略奪シーンからデ・パルマ印全開の本作は、結論から言うと、昨今流行りの“脳内映画”の変種だと言える。仲間を裏切って宝石を独り占めして姿を眩ましたまではよかったが、追われる者の恐怖感からか、はたまた後ろめたさからくる強迫観念からか、延々と続くヒロインが見る悪夢(しかしそれは実に刺激的で魅惑的な)に、我々観客は否応なくつき合わされ、そして翻弄される。従って映画の大半はいわゆる「騙し絵」であって、要はルール違反なのだが、それでも先の展開が読めないほど巧妙に入り組んだプロットを、流れるようなカメラワークとデ・パルマの見事なストーリーテリングで、観客に有無を言わさず、ぐいぐい引き込んでしまう手腕はさすがで、実に魅力的な作品に仕上がっている。 【ドラえもん】さん 7点(2003-12-03 00:30:42) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 パルマらしい映像と例によっての唐突なストーリー展開。なんでトイレでレズりながらダイヤを盗まにゃいかんの?しかもわけ分からん蛇型の。なんで命かかってる時に酒場で突然セクシーダンスするわけ?さすが世界最強のB級監督の面目躍如!最後まで楽しませてくれます。ボレロも素晴らしい。 【つむじ風】さん 7点(2003-09-24 01:28:40) (笑:1票) |