6.心の中の「父」を想い、そして心の中にある「南」を描くことが、この映画の主題なんだろうなあ、と思っていました。『エル・スール(南へ)』という表題ですが、あえて南の風景を映像として出さないことで、南への想いを際出たせてるんだろうなあと思ってた。 でも、原作では、ちゃんと後半に「南」の話が出てくるんだそうですね。映画でも当初は「南」の部分まで撮るつもりだったそうな・・。 わたし的には、「南」を描かないことで、かえって映画の素晴らしさが増したと思う。静かな感情が持続する美しい映画。 【まいか】さん 8点(2004-03-30 03:42:50) (良:1票) |
5.寡作で知られるヴィクトル・エリセ監督の作品のなかで、もっともすきなのが本作品。記憶が熟すると人を死に至らしめる。しかしその死を安直に不幸なものと弾じることができるのか。この映画を観たのはたしか20年近く前、有楽町の映画館でしたが、この頃から記憶や郷愁の美しさと恐ろしさを考えるようになりました。そうしたきっかけを作ってくれた映画として感謝の念を覚えます。故天本君が言っていましたね。「スペインは死の国だあ!」。その通りです。 【バッテリ】さん 9点(2004-01-17 21:02:55) |
4.幼女を撮らせたらエリセの右にでる人はいないかも。 お金がなくて実際のエル・スールが撮れなかったという話ですが、ホントに残念。でも、それも逆によかったのかな、、、とも思います。それ位この映画の北の雰囲気は素敵でした。 【コーラL】さん 9点(2003-11-16 22:43:23) |
3.これは、私の理想とする映画の一本かもしれない。「いかにはげしくとも こわいほどしずかで そしてかなしい」映画。でも、観終われば、なぜだか やたらと うれしいのだ。 【なるせたろう】さん 10点(2003-11-10 13:11:18) (良:1票) |
2.タルコフスキーのノスタルジアに少し似ているだろうか?南を捨てた親父に対する娘の想いが監督独特の詩的な映像で綺麗に描かれている。昔の女を忘れられずスペイン内戦の暗い過去のなかで苦悩する親父 その親父を子供独自の視点と成長した視点から見る娘の描き方がうまい。 【たましろ】さん 8点(2003-11-07 20:00:29) |
1. 【虎尾】さん 6点(2003-10-15 01:16:47) |