4.初めて2枚組みのベストを聴いた時に凄まじい衝撃を受け、とても30年前のバンドとは思えないと感じたレッド・ツェッペリン。その彼らのライブが観れる記録映画ということで本作を鑑賞しました。1曲目から俺の大好きな曲「Rock And Roll」から幕を開け、リフがとてつもなく印象的な「Black Dog」。熱狂的なイントロの「Since I've been Loving You」。幻想的な演出の「No Quarter」。前奏だけでも十分神的存在な「The Song Remains The Same」。曲の透明感が堪らない「The Rain Song」。テンションの高い演奏が聴ける「Dazed and Confused」。俺がZEPの中で最も好きで永遠の名曲と呼ぶに相応しいロックバラード「Stairway to Heaven」。両曲ともに完成度の高い「Heartbreaker」に「Whole Lotta Love」。収録曲はどれも素晴らしく彼らのライブバンドとしてのレベルの高さを強く感じさせるものでしたね。ボーカルのロバート・プラントは1曲目の時点で声がかなりきつそうで心配でしたが、ライブが進むにつれて声に表現力やパワーが加わっていき、彼のボーカルの資質を再認識しました。ジョンジーのしっかりと曲を支える力強いベースにボンゾの強力なドラム(特に彼のドラムソロはマジでヤバいです)。そして最強ギタリスト、ジミー・ペイジ。CDを聴いた時からずっと思ってましたがどうしたらこんなリフや演奏法が思いつくのか、彼の創造性と演奏力の高さには脱帽です。バイオリンの弦を使ってギターを弾き、12弦ギターの扱いも見事。このようなバンド4人全員が1つになれば劇中であったように観る者を強く引き寄せる最強のハードロックバンドになると実際に自分の目ではっきりと確認できました。個人的には既に何人か他の方も書かれてますが「Immigrant Song」「Communication Breakdown」この頃はまだ発売してませんが「Achilles Last Stand」も演ってほしかったなぁと(笑)途中、いくつか貴重なドキュメンタリー映像やメンバーの演技が見れたりするのでその点も良かったと思います。画像は悪くて既に「LED ZEPPELIN DVD」も発売していて希少価値は薄れていますが、ツェッペリンが好きな人なら観て損はない1作だと思います。あと、余談ですが俺と同じ世代にもっとツェッペリンを知ってほしいなぁと思いますね。俺の通ってる高校でツェッペリン聴いたことあるのは少なくとも俺と友人のNぐらいしかいないので・・・(苦笑) 【エージェント スミス】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-15 16:24:48) (良:2票) |
3.う~ん…これも映画かあ…。点数付けるの難しいなあ。自分にとって9点でもZEPに関心がなきゃ0点(というか採点不能?)でしょうし。感想の代わりに、私の映画「狂熱のライブ」体験を紹介します。最初に見たのは高1の時。大阪・梅田の昔の毎日新聞本社の地下にある、「大毎地下」という名画座で見ました。当時はビデオがなく(もしくは普及率が極端に低く)、封切りから2~3カ月たった作品を3本800円(確か)で見られる大毎地下は貴重な映画館だったのです。で、「狂熱のライブ」はいつも、普通の映画がかかる隙間の3日間とか2日間だけでちょこっとやるので、新聞の映画案内を見てチェックして、見落とさないようにしていたものです。併映は何故かいつもザ・バンドの「ラストワルツ」で、館内はロングヘアのロックあんちゃんたちでいつも満席でした。あんちゃんたちは「狂熱のライブ」を通しで見ると、ラストワルツが始まるとロビーに出て行ってプカ~とたばこを吸います。で、ラストワルツでエリック・クラプトンのソロタイムになると誰かがロビーに向かって「始まったよ~」と声を掛け、みながゾロゾロと入ってくるのです。で、また「狂熱の~」が始まると、あきもせず、みなでまた最後まで見るのです。ロングヘアの兄ちゃんたちをまぶしく見ていた刈り上げ頭の私は冒頭のロックンロールで腰をくねらせながらソロを弾きまくるジミー・ペイジに圧倒され、気に入り始めていたディープ・パープルが一気に色あせて聞こえ始めたものです。先生の目を盗んでアルバイトして買ったのはもちろんレスポール。ギター小僧、ロック少年がまたひとり生まれた瞬間でした。 【しまうま】さん 9点(2004-03-08 11:03:05) (良:2票) |
2.07年にリマスタリングがなされ、音楽映画として良質なサウンドが望まれていたが格段に良くなり画質もいくぶん向上し、パッケージもポスターを使用した黒いジャケットに変えられたのはよかった。 これがゼップの最上のライブというわけではないしセットリストも5枚目まで、アコースティック・セットもなくステージングも大掛かりなものではないが、唯一映画の形式で残され、彼らの多彩な音楽嗜好に一通り触れることはできる。 3日分の素材を編集し映像が足りない部分はスタジオでセットを組んで撮られたが、補填された部分は大方溶け込んでいる。 特徴的なブロンドのパーシー(ロバート・プラント)は若々しく声量もあり一見彼がフロントマンと見えるが、パーシー自身が認めるように主役はギターのジミー・ペイジ。 典型的なロック・リバティーンであり悪趣味なアウトフィットを身につけたペイジの特異なプレイが、MSGアリーナでも彼をステージマスターにしている。 一夜の公演に見えないのは、黙々とベースを刻むジョンジーが一人だけ着がえているのが最大の要因なのは反省すべきではないだろうか。 ボンゾのドラムセットはまだこの時期はステージと同じ高さに据えられているが、どこにいようと威力にはさしさわりがない。 ファンタジー・シーンはパーシーのが一番曲とマッチし、アーサー王的な世界に飛びこんでもそれほど違和感はなし。 彼らを支える豪腕マネージャー、ピーター・グラントや彼らの裏側まで知るリチャード・コールの姿も見え、チャーター機スターシップの下ではロック・フォトグラファーのボブ・グルーエンが彼らをとらえようとして待ちかまえているのも興味深い。(彼の作品は公式カメラマンのニール・プレストンに並ぶ) 解散後プラントは永の時間をかけてソロの地位を築いたが、ペイジはゼップ遺産の管理者としての立場にいる。 かつてこんな凄絶なロードライフを送った彼はそれでいいのかもしれない。 (11/2/19 RW) 【レイン】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-01 09:38:55) (良:1票) |
1.この作品が公開された頃、私は密かにミュージシャンを夢見て、ツェッペリンを練習していた。ある日、友人と、舞台で歌える店で飲んでいたが、意を決して「胸いっぱいの愛を」を演奏した。手はジミーに、声はロバートになったように上々の滑り出し。間奏に入った時、客席から「いいぞ!セントルイス・ブルース!」の声。見ると、酔っ払っているものの人の良さそうなオヤジが、熱心に聴いていた。いくら素人の歌でも、似ても似つかぬ曲じゃないかと思いつつも、動揺で頭の中は真っ白に。数分後、私は、いつの間にか、そのオヤジのほうを見ながら、セントルイス・ブルースを歌っていた。席に戻った私を「上手いじゃないか。」と、ロック音痴の友人が出迎えたが、私の心の葛藤など知る由もなかったろう。こうして、私のロックスターへの夢がはかなく消えていった。 【パセリセージ】さん 7点(2004-05-28 19:35:34) (笑:1票) |