7.少々危険な発言になってしまうが・・・何故人は人を殺してはいけないのか?いや、人は人を殺すのである。自分が生きる為には、他人を殺してでも・・・それが動物としての人間の本質である・・・と思う。じゃあ、他の動物と人間の違いである”理性と知能”はどこにあるのか?確かに、それによって人間は”社会”というものを作り、そこに”秩序”を持たせる事で”互いに殺し合う”事を抑制しているように見える。しかし、そんなものは、”自分が生きる為”という本能の前では簡単にぶっ飛ぶであろう。所詮は人間も動物。戦争も国と国がお互いに”会議室”で戦略を決め、スマートに(知的に)戦ってるように見えるが、前線に立っている兵士にとっては、まさに”やらなきゃ、やられる”極限状態なのだ。そこに、今まで社会生活で築き上げてきた理性と秩序はない。”理解できない”という人は、まだまだ秩序の中でしか生きたことがなく、そんな極限を知らないからだ。じゃあ、精神の幸福を願う宗教とは、何なのだ。それについては、またの機会で。 |
6.《ネタバレ》 ボイル&ガーランドは超凡作「ザ・ビーチ」のコンビだったので不安があったのですが、本作は見違えるような素晴らしい仕上がりとなっています。終末ものの映画としては、傑作に加えてもよいほど。本作はロメロによるゾンビサーガを忠実に作り直したものなのですが、そのロメロ愛は非常に深く、本家の正式リメイクである「ドーン・オブ・ザ・デッド」やロメロ自身による続編「ランド・オブ・ザ・デッド」以上にサーガに近い仕上がりとなっています。。。本作が他のゾンビ映画よりも決定的に優れていること、それは破滅後の世界を徹底的に構築したことにあります。ロメロはゾンビを通して人間社会を描こうとしていましたが、78年の「ゾンビ」以降に製作された多数のエピゴーネンは同作の強烈なスプラッターのみに注目し、ロメロが重視していた社会性は引き継がれていませんでした。しかし唯一本作だけは、「世界がメチャクチャになった後、その中に取り残された人々はどう生きるのか?」「社会という枷が外された時、人間性はどのような形で残るのか?」というテーマを中心に据えています。破滅後の世界に生きる人々の生活は理詰めで考えられていて大いに説得力があり、そうやって世界観が丹念に作られているからこそ、その上のドラマも活きてきます。下劣な軍隊と主人公達との殺し合いがはじまる後半は見ていて気持ちの良いものではないし、またこの展開については「人間同士の殺し合いになったんじゃ、ゾンビが関係なくなるじゃないか」という批判もありますが、剥き出しになった欲望の衝突こそがロメロゾンビの真髄。これをクライマックスに持ってきたダニー・ボイルは、よく分かっている男なのです。。。さらに、本作はビジュアル面でも見どころの多い作品となっています。ダニー・ボイルはロメロよりも引き出しの多い監督なので、映像的にはオリジナルよりも本作の方が勝っています。無人となったロンドンの描写は絶望感と開放感の両方を味わわせるし、ゾンビに襲われる場面での恐怖演出も見事なものです。走るゾンビは本作が初登場となりますが、監督のビジュアルセンスに支えられてこれがインパクト大。並みの監督が撮っていれば、「これのどこがゾンビなんだよ。どう見ても人間だろ」と思われたところですが、これをきちんと「かつて人間であったが、今は人間ではないもの」として描写できています。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-09-11 16:23:44) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 感染者たちも28日後には死亡するという意味で終盤に2度目の「28 days later...」が表示された。ジェット機から捕捉した橋の上の死にかけた映像はそれを物語る。だから最後のHELLOが生きてくる。それは終息であり希望である。この希望に救われた気がする。 【デヘデヘ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-08-09 13:32:36) (良:1票) |
4.ゾンビ映画なのにさわやか。死を対比させることで、生が輝いてみえる。 【paraben】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-04 22:23:31) (良:1票) |
《改行表示》 3.ゾンビ系の映画としてはベストとも言える出来だと思います。イギリスらしさがプラスに働いて、高品質なスプラッタ・ホラーになっています。音楽の使い方も良いし、不条理感が押し付けがましくなく、感染者と従来のゾンビとの差異も違和感なく述べられています。ゾンビ化(ウィルス感染)がスピーディーなのも作品を締めているし、街なかの無人さも絶妙。 感染についての無駄な説明がなく、極限状態や主人公の変化・成長が無理なく語られ、回りの人物もそれなりの個性を与えられていて嫌味がありません。エンディングを含めて見え隠れするウェットな要素も昨今の殺伐としたSF映画のなかで救いを感じさせます。そこかしこにハリウッド映画には無いものが顔を出し、個人的にはそれが最高の味付けでした。 【昌兵衛】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-04-16 18:55:06) (良:1票) |
2.[キバヤシ]間違いない・・・突然変異ウイルスは、48時間で世界をかけめぐる!人類は絶滅する!! [MMR一同]なんだってー!!! |
1.こら面白い。映像もクールだし。細かい演出が格好いいな。公衆電話の受話器がぶらぶらしてるところとか、いっぱい食料調達して車が出た後空のカートがゆらーっと動くところや。前半の荒廃したロンドンを引きや、俯瞰を使って撮るあたりも絶望感を良く表現してるし。音楽もUKっぽいしな。結構人物を描けているのに感心しましたよ。やっぱ、ゾンビはダッシュで襲ってくる方が怖いな。最初の教会で”はろー”って言った瞬間ゾンビがむう!って起き上がるところが好き。だからラストは”ハロー”バージョンの方が好きかな。登場人物は常に”ハロー”と言って答えを望んでいる。思えば”ハロー”の返事を探しつづける主人公達の物語、という一貫性が”ハロー”バージョンの方が明確であるように思う。 【GO】さん 8点(2004-03-06 00:40:22) (良:1票) |