6.生涯を海の上で過ごし、一度も陸に下りることなかった1900という一人の人間をとおして実に考えさせられた!!連日連夜にわたって繰り広げられる演奏のすばらしさはさることながら、その裏で少女への淡い恋心やマックスとの友情、1900の人間性、考え方、運命などが悲しいほどに心に染みる!退屈なし、それでいて感動、浸りたい人にはもってこいの作品であることまちがいなし!! 【はる】さん 9点(2003-02-17 13:27:10) (良:1票) |
5.周囲が絶賛していたがいざ見てみるとフツーの映画だった。「お前のような人間にはわからない」と知り合いに言われたが本当に解らなかった。ピアノの技術を見たいのであればライブビデオをみれば良い。映画はサントラのためにあるのでは無いハズ。 【ジェリービーン】さん 1点(2003-02-17 02:37:17) (良:1票) |
4.回想場面の挿入が絶妙のタイミング!嵐の夜の遊戯、決闘、暗闇のキスシーンなど心に残る名シーンの数々。緩急のついた自然な流れでラストシーンへ!ここ数年で最高の映画だと思います。ちなみに、勘違いしてる人が多いですが、「寓話」ではなく『伝説』ですね。私は独白シーンで思い知らされました。メッセージ性を期待してはいけませんよ。 【Jajamaru】さん 10点(2003-02-05 16:41:27) (良:1票) |
3. 1900の天才ぶりに圧倒される一方で、恋する少女に対するシャイネスと、船という狭い世界に固執する一種のデリカシーに共感する。広い世界と同様に、女性という鍵盤はまた、彼にとっても私にとっても、無限定で手にあまってしまうのだ。純愛・真の友情は別れの中に永遠の輝きを放つことを再確認しようか。 多かれ少なかれ、たいていの人々は狭い世界に固執して生きている。ブレイクスルーできない日常の閉塞感を打破しようとこの映画を手にする人間には、閉塞感が増して、嫌な感じを感じざるをえまい。しかし、この映画は、その小市民の悲しさと、しかしその狭いコップの中の輝ける一抹の幸福を再評価する映画なのだから、その嫌な感じは、この映画のマイナスでは決してありえないと思う。 【1966非才】さん 9点(2003-01-13 03:25:28) (良:1票) |
2.<<ネタバレあり>>爆破直前の廃船の中でとうとう再会したのに、なんのかのと言って穏やかに我を通してしまう1900に焦りました。脇に抱えてでも船から降ろさんかいトランペット君!日々を手探りに生きる陸者にしてみれば、完璧な人生がもとより不可能なことを理由に、事実上自殺してしまうのは不満が残ります、だってやっぱり惜しい!しかしながら、<美しい曲を万能に奏でる=人生>の彼が、外の世界の無限の道、把握不可能な鍵盤に尻込みしてしまうのは分かるような気がします。それは神だけが操れる「神のピアノ」であり、達成目標が限りなく高い1900が幸せに暮らせる場所ではなかったんでしょう。彼の人生は舳先と艫の間で終わりましたが、そこでは確かに神だったのだと思います。寓話だと納得しないと悲しい。イノセント系のティム氏は貴重&美味!ジャズ対決で困って鍵盤の上に頬杖をつき、トランス状態で「きよしこの夜」を弾き、悪態も「fuck juzz、 too」と品よく(?)簡潔。本当はヘビーなヘビーなスモーカーのティム氏が涼しい顔で煙草を断るのもニヤリ。 【3810】さん 8点(2002-08-26 18:12:26) (良:1票) |
1.言葉が伝達し世界へ向かっていくものであるとすれば、音楽は浸透して世界と共に自らの内にも広がっていくものでしょう。<詩の言葉は別だけどね>彼がある女の子を眺めながら奏でるピアノ曲がありますよね。それは、相手に聴かせることを前提にしたものではなく、自らの心情、恋の感情そのものだったのではないかな? 確かにそのあと、録音したピアノ曲を女のこにプレゼントしようとする場面はあるけど、結局、彼は意志としての伝達がうまくできない人間なのですね。彼は、ピアノを奏でることによって、海を見つづけることによって、内なる無限を知ってしまったのだと思う。彼の内なる無限にとって、彼を取り囲む環境<船の上や鍵盤など>は限定された世界として常にバランスすべきものだったのでしょう。彼は、世界の無限を悟って虚無感に襲われたのではなく、最初から虚無を知っており、そして無限の「世界」を否定したのです。船を下りなかったのが、彼にとっての自然の選択だったように、船とともに人生を終わることも自然の選択だったのだと僕は思う。そんな彼に誰だって共感できないでしょう。だって僕らは見つめるべき内なる無限をもっていないから。僕らが共感すべきなのは、彼の親友のトランペッタ-であり、楽器屋のおやじなのでしょう。僕らは、彼の死を引き止められずに「あんたならどうする?」とつぶやいたトランペッタ-であり、それに意見することができなかった楽器屋のおやじなのです。そしてある意味で悲劇なのは、そういう僕らなのかもしれない。 【onomichi】さん 10点(2002-04-12 00:43:23) (良:1票) |