4.《ネタバレ》 とりあえずこれだけの映像を撮った事は素直に賞賛に値する事だと思います。ここまで臨場感の有る虫目線を自分は今まで体感した事ありませんでした。ただ…、なんで彼らは徹底して人間の神経を逆撫でするようなデザインや質感をしているんだ!勘弁してくれ!しかもこれだけのどアップの画面いっぱいいっぱいで細かい動きを見せられていると、何だか彼らの仕草の一つ一つに相当な知性が垣間見える様な気すらしてきて、それがまた本当にたまらなく不気味で。蜘蛛の仕事の手際の良さとかもうほんと怖いよー、何なの。あんなんが巨大化したら人類は終わりだなー、とつい考えてしまうB級SF監督の気持ちが改めて良く解りました。しかしなめくじのシーンはもう本当に今まで見たどんな映画よりもホラーだった。あの音楽の使い方はないよ。というよりこの映画の音楽の使い方全体的に少し間違っているような気がしました。多少の遊び心は絶対に必要だと思うけど、もう少し虫の生活を素直に演出できる選曲の仕方があった様にも思えます。それとトンボの飛行を背後から追った一部のシーン等は、合成まで使って見せる必要のある演出だったのか疑問。ただ一番の疑問は何故虫が決して得意でない自分がこれを見てしまったか。最後まで見切った自分に8点ですよ。 【イチェルコ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-08-04 17:12:03) (良:1票) |
3.虫なんてものを本当に近くで見ることなんてない。アニメのミツバチハッチとかそんなもんだろう。こんなにもじっくり見せられると、あいつらの姿はなんとグロテスクで完璧で機能的なんだろう。この造形美をモチーフに壮大なアリアで盛上げていく不思議な映画。ストーリーはないが瞬間瞬間を生きる様々な虫達の残酷さ優雅さ可笑しさが映画を進めていく。カタツムリ2匹の濃厚なラブシーンはとても官能的で印象にのこっている。 |
2.ミクロとマクロは表裏一体で、全ては逆説的に機能する。覗き見たこの極小の世界には、畏怖すべき宇宙があった。世界は何て広いのだろう、とため息が出る。虫たちの体を構成する1つ1つの細胞、節、流線。恐ろしいことに全く何の無駄もない造形美。それら1つ1つを見ていると、「この世には無駄なもの、意味のないものは何もない」という理想主義のキレイごとすら、疑いようのない真理のように思えて来る。この世界には、あんなにも美しい者たちが、惜しげもなく当たり前のように存在している。この世界は何と広く、贅沢で、シュールなのだろう。私は、こんな恐ろしい世界に生きている。 【ひのと】さん 8点(2004-05-16 18:31:22) |
1.大自然に住む様々な虫をとらえたドキュメンタリー。虫達の一連の行動がまるでひとつのドラマのように成り立ってるし、羽化などの貴重な映像も豊富。またその場面ごとものBGMも秀逸で、まさに「ミクロ」な世界に散らばる「コスモ」に気付かされ、子供の頃はよく向かい合っていた足元の世界を思い出せた喜びがそこにあった。観た後で知ったけど、ドキュメンタリー「WATARIDORI」(←まだ観てないけど)のジャック・ベラン監督もスタッフとして参加しているらしく、この作品のクオリティの高さも納得させられた。ただ、虫嫌いな人には絶対オススメできません。アリとかバッタがドアップなシーンが多々あるんで…。 【びでおや】さん 8点(2003-06-27 23:54:09) |