8.ティムバートンのエドウッドに対する愛情や尊敬にあふれていて、こっちも胸が熱くなった。笑えるところもきちんとおさえてあるので、肩に力が入りすぎずに観ることができるし。ラストもハッピーエンドにしたのは正解。プラン9が完成した後のことまで描いてしまっていたら、いったいどうなっていたことやら。ただし、エドの作品たちへの知識がないと、楽しめないシーンもあるかも。 |
7.映画が大好きで、行動力があって、弁が立って、仕事が速い。成功の要因は揃ってるはずなのに、一番必要なセンスが悪過ぎた悲劇の映画監督。のはずなのに、本人も周りのスタッフも何だかやけに楽しそうだった。多分、実際にも楽しかったのだろうと思う。「こんなに面白いのに、なぜウケないんだろう」という疑問が解けないまま死んでいったかと思うと、気の毒な反面やはり笑ってしまう。ベラ・ルゴシとの友情も素直に胸を打つ。 【ラーション】さん 9点(2004-03-21 22:26:48) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 ふとしたことから生まれた、ベラ・ルゴシが残した奇蹟の映像、人生の、ひいては生命の深淵をかいま見るようなシーンを、台無しにしてくれたエド。それをまったく気づかずに、自分の最高傑作だと言ってしまうところは、このオトコの哀れさ(才能という意味でね)が表れているが、それと同時にT・バートンの、ハリウッドへの挑発も、感じとれた。泣ける映画はいつでも作れるが、オレはオマエらの逆をいってみせるぜ、というふうな。 |
5.駄作ばかりだけど自信満々、脚本も書く主演もする監督もする資金調達もする。女装(アンゴラ)好きだけど女も好き。筋金入りの映画好き=映画バカ。情熱がある愛がある。映画愛が。その点でつながるのがこのエドとティムとジョニーと、ベラ・ルゴシとマーティン・ランドー。映画が好きUFOが好き妖怪が好きタコが好き(イメージ)。映画バカの映画バカによる映画バカのための作品に仕上がっている。ジョニーの口半開き、半笑い、首横振りの恍惚顔は、娘4歳との間でしばしブームになった。愛すべき作品です。 【ちゃか】さん 8点(2004-01-06 10:08:10) (良:1票) |
4.とりあえず現時点ではティム・バートンの最高傑作。今後もまだまだ傑作をモノにする無限の可能性を秘めた監督であるので、あくまでも現時点ではとだけ言っておく。ジョニー・デップは単なるハンサムボーイで売り続けようと思えばそういう道もあるだろうと思うのだが、敢えてこういうクセの強い役で勝負しようという強い意志が伺い知れて頼もしい存在である。おバカなドタバタの中にも、監督自身の映画に対するとてつもない愛情が感じられる、同レベルの熱狂的な映画バカに捧げられた作品として、こればっかりは絶対に譲ることができない。テーマは「人はどこまで映画バカになることができるか」または「映画は人をどこまでバカにならせることができるか」。史上最悪の映画監督は、たぶんティム・バートンが本当になりたい映画監督でもあるのだろう。万歳。 【anemone】さん 10点(2003-12-09 00:00:09) (良:1票) |
3.エド・ウッド、ベラ・ルゴシ…彼らは哀れだったのだろうか?ティム・バートン独特のオブラートに包まれて描き出される彼らの生き様はとても愉快であると同時に、悲痛なまでに厳しく切ない。きっと実際にはもっと悲惨な現実があったに違いないと思う。でも、ユーモラスな映画の中に溢れる締めつけられる想いは、決して彼らのあらゆる意味での“不遇さ”に対してではない。環境はすこぶる劣悪だ。しかしそれでも映画を作り、夢を撮る。そしてそこに自らが生きる喜びを見出す。その不器用なまでに頑なで直向な姿に胸がこみ上げるのだ。分かりきったことであろうが、そこに“優秀な者”はいなかった。誕生したものも優れたものではない。しかし、傾きながらも寄り添い、合わさって生み出した彼ら自身の人生は、何よりも価値があるものに違いない。 【鉄腕麗人】さん 10点(2003-10-31 12:56:12) (良:1票) |
2.なんど、見てもおもしろい。てゆーか、なんどでも見れる映画だ。理由は、ただ、ストーリーがおもしろいとか言うのではなくて、随所に面白いポイントがある。ポイントごとにそうであるかないかは、人によって違うのだろうけど、私にとっては、最高である。たぶん、ティム バートンの感性にあうんだろうな。たぶん、普通の考えのひとにもそうだけど、さらにcrazyなひとには、もっと受けるようなしこみをしてるんだろうな。 【ウミト ダハラ】さん 10点(2001-12-22 00:40:29) (良:1票) |
1.いつも陽気で楽天的なE・ウッドは、嘘とお世辞とその場しのぎのごまかしを使い分けながら、映画と映画作りを愛し、自分の脚本と登場人物たちを愛し、ひたすら安っぽさを愛すという人物。このほとんど無駄とも思える程の凄まじいエネルギーを、駄作という形で発し続けた映画史上最悪の監督を、愛すべき人物として我々観客に知らしめたT・バートンと、見事に演じきったJ・デッブに敬意を表したい。 【ドラえもん】さん 8点(2001-11-04 00:02:06) (良:1票) |