5.エドっ子たち(エド・ウッド作品を愛してやまない頭おかしい人たちの意)なら間違いなく満足するであろう一本。 伝説のエピソードの数々が映像で再現されているだけで素晴らしいのに、エドの不必要ともいえる映画への情熱までもが、温かな愛を持って描きぬかれている。なんとも素敵な伝記映画だ。 エド映画の名シーン……名シーン!? はあ!? まあいいや、名シーンがちょこちょこと再現されているのも嬉しい。
ひとつ心配なのは、本作が素晴らしい作品に仕上がってしまっていること。 この映画を、たとえば好奇心旺盛な中学生やジョニー・デップファンの若い女性が見て、エド・ウッドという人物にちょっと興味を持ってしまい、その勢いでプラン9・フロム・アウタースペースやグレンとグレンダなんかをレンタルしてしまった日には、彼らを形容する言葉は「被害者」以外に無くなってしまうのではないか。いや、そこから何かに目覚める可能性も多分にあるけど。
冗談はともかくおすすめできる映画。 個人的にはティム・バートンの映画で一番好き。
欲を言うなら、オープニングの能書きでちょっとカンペ見てほしかったかな。 【肛門亭そよ風】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-03-29 04:15:47) (良:1票) |
4.この映画を観て、エドウッドの作品を観てみようと調べてみたら・・・、このサイトの平均点ワーストランキングに堂々1位に輝く、「死霊の盆踊り」があるではないか・・・!ビックリ(笑)そりゃぁ、「史上最低の映画監督」と言われても仕方がない人物なのかもしれない、と妙に納得。最初は「史上最低の映画監督」と言われた人って一体どんな人だったんだろう・・・という疑問を抱いて観たんだけど、意外にもいい人で憎めなくて胸がキュンとなった。素直に心から映画製作が好きで一生懸命映画を撮ってる。でも・・・本当に才能がないのだろうなぁ(笑)見てて切なくなるくらい、ピュアな人でした。この映画を観てから彼の作品を観たらまたその作品の評価が変わるんだろうなあ。もし、この映画を観てなくて、普通にエドウッドの作品を観たら、「なに?このつまんない監督」で感想は終わってしまうんだろうと思う(笑) 【あしたかこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-13 05:16:00) (笑:1票) |
3.やりきれないのは、エド・ウッドがとってもいいやつだということ。映画監督としては最低なんだけど、人間的には憎めない、愛すべき人物なのだ。 以前と変わらず彼の映画を観たいとは思わないが、エド・ウッドという人物には興味が湧いた。映画が好きなのに作る映画は信じられないほど駄作、というのが不思議でならない。言っちゃ悪いけど、バカなのかな、やっぱり…。でもこの映画を観終わる頃には、そのバカをどうしようもなく好きになっている自分に気づく。 華々しいイメージのあるハリウッドの影で、夢に破れて消えていった大勢の映画バカたちのことを思うと、ついつい目頭が熱くなってしまう。オーソン・ウェルズのような一握りの天才が映画文化に貢献していることは確かだが、一方で才能のない大勢の人々の奮闘もまたその土壌となっているはずだ。そういう無名の人々のマニアックな情熱を引き継いでいる人こそ、ティム・バートンその人であり、だからこそこんなにも暖かく、素晴らしい映画ができたのだろう。 (ところで、デップのあまりの壊れっぷりが衝撃的。女装して踊るところとか、ジム・キャリーっぽかった) 【no one】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-04 12:44:21) (良:1票) |
2.駄作ばかりだけど自信満々、脚本も書く主演もする監督もする資金調達もする。女装(アンゴラ)好きだけど女も好き。筋金入りの映画好き=映画バカ。情熱がある愛がある。映画愛が。その点でつながるのがこのエドとティムとジョニーと、ベラ・ルゴシとマーティン・ランドー。映画が好きUFOが好き妖怪が好きタコが好き(イメージ)。映画バカの映画バカによる映画バカのための作品に仕上がっている。ジョニーの口半開き、半笑い、首横振りの恍惚顔は、娘4歳との間でしばしブームになった。愛すべき作品です。 【ちゃか】さん 8点(2004-01-06 10:08:10) (良:1票) |
1.いつも陽気で楽天的なE・ウッドは、嘘とお世辞とその場しのぎのごまかしを使い分けながら、映画と映画作りを愛し、自分の脚本と登場人物たちを愛し、ひたすら安っぽさを愛すという人物。このほとんど無駄とも思える程の凄まじいエネルギーを、駄作という形で発し続けた映画史上最悪の監督を、愛すべき人物として我々観客に知らしめたT・バートンと、見事に演じきったJ・デッブに敬意を表したい。 【ドラえもん】さん 8点(2001-11-04 00:02:06) (良:1票) |