6.《ネタバレ》 (ワン、ツー、スリー!) えー、どんでん返しに気付いた人の中にも、まだ騙されている人が多いようなので、思い切って言います。アリソン・ローマンは、なんと、あれでも24歳です。役柄とはいえ、10歳もサバを読んでいます。ついでに言うと、ニコラス・ケイジはあの頭でまだ40歳です(別に10歳サバ読んでいる訳ではありません)。こちらにも、くれぐれも騙されませんように(笑)。では、また。 (ワン、ツー、スリー!っと) 【STYX21】さん 6点(2004-04-06 20:36:25) (笑:2票) |
5.《ネタバレ》 いつもは鈍感な僕でしたが、このオチは読めました。この映画は予備知識が全くない状態で見たほうが楽しいと思います。僕はジャンルがコメディだと聞いていたのですが、実際そんなことはなく、途中サスペンスだしヒューマンドラマも入ってる。一見、アメリカ版レオンかとも匂わせる。オチバラシ後の一年後…ってのはいらなかった気もするけど、やっぱあっていいと思います。アンジェラを見つけた時に恨みを晴らすようなことをしなかったのは、結果的にアンジェラのおかげでロイは変われたからだと思います。詐欺からも足を洗ったし、何より愛に気付いた。今は定職について新しい家族もできたし、ついぞ実の子供ができたわけですから。むしろ恨むより気付かせてくれたことに感謝してるかもしれないですね。詐欺師が騙され、偽物の愛のおかげで本物の愛を手に入れるなんて二重の皮肉ですね。面白い映画でした。 |
4.いや、楽しかったですよ。例えばデヴィッド・フィンチャーあたりが酔っ払って、バリバリ陽気になって撮ったらこんな映画できそうじゃないですか。そういう映画「も」作れる男、リドリー・スコット。この人、職人だなあ。意外さの中にもなーんとも言えない切なさのある作品でした、が・・・しかし、考えようによっては、映画の作り手というもの自体が、本作の主人公みたいな、一種の詐欺アーティストみたいなものなのかも。映画の中の世界は、あくまで虚構、人工のもの、と知りつつも、我々は自ら進んでそこに引き込まれ、時にのめりこみ、現実を忘れ、こうやって切ない気持ちになったりもする。本当の人生の難問が映画を観て解決するわけじゃない(映画で解決するのはそもそも難問じゃない。解決したあるいは救われたなどと錯覚するのは単なるセンチメンタリズムにすぎない)んだけども、「それでも」、確かに我々を惹きつけて止まないものが確かにある以上、我々は自らその世界に足を踏み入れ続ける。そういった映画の世界を作りつづける世界の映画人たちこそ、真のマッチスティック・メン、だったとさ。でも彼ら自身が足を掬われちゃったり(!)しないよう、注意すべし。なんちゃって。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:38:13) (良:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 良くできた映画です。自分の殻に閉じこもる余りに詐欺師が詐欺師に騙されるなんて、憎い演出です。一貫してケイジ側の視点に立った作品のために、屋外シーンでも部屋のシーンを見ているような錯覚を与えるが、質が高いと思います。潔癖な性格で塵一つの汚れすら許さないケイジ、あるいは肌の触れ合いをも許さないケイジに、接近して来るのは別れた妻との間に出来た娘。彼女との触れ合いによって、ケイジは徐々に肌の触れ合いを許そうとしますし、いたいけな子供の侵入によって、部屋は穢れを持ってしまいます。むしろ、その触れ合いがケイジの心を開くし、屋外へ引き出させる誘引となる。ところが、ケイジは娘と生活を共にすることができなくなってくる。一方的にケイジ側の視点で作られたこの映画にとって、外部との接触にケイジを連れ込む娘は次第に邪魔になってくるからです。潔癖なケイジの、外気さえも許さぬ、屋外を屋内であるかのように擬似化するところの、自室の無機質空間には、しかし、娘の正統防衛の行為によって血液がぶちまかれることになる。しかも、血液を大量に部屋にぶちまけることによって、部屋には死体が転がることになります。ケイジの潔癖な性格で統一されたかに見えるこの映画でしたが、その性格がもたらしたかのように、娘が無機質の部屋を、取り返しのつかない外気で満たしてしまう。それが、母よりも父を求めた娘との交流で多少外気に触れつつあった矢先のことだっただけに、ケイジは潔癖さを台無しにされることで遂に心を開くことにしました。つまり、娘が自分を助けるために犯した殺人を、ケイジ自らが全面的に庇うことにしたのでした。そして今まで稼いだ金をソックリ娘にやりたいと言い出した。と、ここまで来ればチャンチャンなのですが、冒頭に書いた通り、詐欺師ケイジが詐欺師に騙される映画ですから、ケイジは信頼しきっていた全ての者に裏切られます。潔癖症について相談していた精神分析医、無二の詐欺の相棒、取調べをした警察官、殺人事件の被害者、そして実の娘にまで。ケイジの無機質部屋を血で洗い直すこと(その血は嘘であることが明かです)が、体と体を重ね合わせる自然な人間関係へのきっかけで、転換の大規模さを演出して描いている。女性とも長く関係していなかったケイジに、レジで出会った女性との結婚、妊娠が待っているというラストは、外気や血や抱擁の必要性をケイジに教えてくれます。 【はなぶさ】さん 8点(2004-06-20 23:46:53) (良:1票) |
《改行表示》 2.血は繋がっていなくても、一度繋がった親子の絆は簡単に切ることはできない。そんな人間味溢れる最後が私は好きです。子を持つ親としてほっと和みます。 今作を見るとニコラスケイジの前頭葉はさらに後退し、しかも地肌が目立つようになってきてますね。いよいよリーチかと、本編以外でドキドキしてました。 【tantan】さん 7点(2004-03-27 00:59:42) (笑:1票) |
1.見てない人のために話については書けませんが、主な登場人物の3人がとても素晴らしいし、脚本も良く練られていて最後はやはりあっと驚きました。神経症のN・ケイジがその特徴的な症状の数々をとってもうまく見せてくれます。アリソン・ローマンは「ホワイト・オランダー」でもその演技力は証明済み、ここでも唸るくらいうまいです。小柄なのでホントに少女にしか見えませんが、実は美しくて色っぽいのがちらりと見える。サム・ロックウエルもちょっとイカレた兄ちゃんや犯罪者などをやらせると、見事にはまってしまう。(グリーンマイルの彼を覚えてますか?)ケイジとロックウエルは詐欺師でいわゆるコンムービーなんだけど、N・ケイジ演ずる男の心の救済過程も重要なテーマで、一種のヒューマンドラマでもある。監督はそのバランスもうまくこなして感動的でさえある。しかし何を言ってもネタバレになってしまうのでこれ以上は書けません。スティングを思い出すか、ペーパームーンを感じるか・・・まぁ見て下さい。 【キリコ】さん 8点(2003-10-09 20:38:38) (良:1票) |