47.結果だけ見れば悲惨といっていいはずの若者の晩年を描いていながら、不思議なほど主人公の内的葛藤や戦場の恐怖に戦慄するシーンが少ない。 浅野演じる泰造は、一時帰国した折、家族の前で、実にあっけらかんと血生臭い戦場の様子を語る。 そんな筈がない、という人もいるだろう。実際の一ノ瀬氏はどうだったのかわからない。しかし私的には、この主人公の様にとてもリアリティーを感じた。 もしかすると一ノ瀬は戦場に身を置いてはいても「命を賭して」などというつもりは全くなかったのではなかったか。 功名心、憧憬、無自覚かもわからないが使命感などの、色々な思いが混沌としている中、押さえられない情熱に従っただけだったのではないか、などということを思いながら観た。 うそ臭いヒロイズムに流されず、浅野忠信は、実にうまく演じていて素晴らしい。 私が見た、一ノ瀬氏の写真の印象に違わない、優しさのあるいい映画だった。 【poppo】さん 9点(2004-05-13 20:57:38) |
46.辛口です。この映画を見る人はいくつかのパターンに分かれると思います。まず「主人公を演じる浅野さんのファン」「戦場カメラマンの一ノ瀬さんに興味がある」「カンボジアという舞台に興味がある」。私はどっちかというと3番目でした。アンコールワットに行ったことがあるし、一ノ瀬さんの写真も見たことがある。戦場カメラマンの写真展にも何度か足を運んだことがあるし、報道で活躍するカメラマンに知り合いもいます。その上で感じたんですけど、主人公がまったく報道カメラマンに見えない。どうしてか、というと、カメラの構え方とか、写真を撮ってる時の体の動きとか、いろんなものがまさに「素人」にしか見えないのです。浅野さんのファンには申し訳ないが、良いテーマを扱っているだけに、かなり残念です。アンコールワットはまさに「人類の遺産」と言って良い建造物です。しかし、同じくらい素晴らしかったのが、戦場でもたくましく生きる子供たちの笑顔。戦争でいつも犠牲になるのも、一番弱い子供たち。それを伝えようとした一ノ瀬カメラマンの生き様を伝える映画だからこそ、カメラの使い方とか何気ない仕草とか、もっとプロらしく見える演技がほしかった。 【しまうま】さん 3点(2004-03-30 13:13:47) |
45.私は只の旅行者としてアンコールワットを観光したので彼に共感する事はなくても感慨深いものがある。共感出来ない映画との評価もあるが、そもそもかなり特殊な境遇でなければ彼のようなカメラマンに共感する部分は無いわけだしそれでいいのだと思う・・・。日本と比べると確かに金銭的には貧しい国ではあるが子供達が活き活きしているし、映画でも上手く描かれていた。浅野氏の演技は自然で作為を感じなかった。 【わーる】さん 6点(2004-03-25 18:59:58) |
44.浅野忠信の演技がめちゃめちゃ自然体で良かった。一ノ瀬泰造の生き方には疑問を感じるけど、映画自体は良かったと思う。 【drop】さん 8点(2004-02-15 12:34:57) |
43.浅野の泣き方はいつも下手だと思うけど、んくぁ威容はすばらしかった 【のりまき】さん 8点(2004-02-11 10:25:14) |
42.期待ハズレかな..単なる “泰造物語” でした.. 最期の行動も意味不明... 【コナンが一番】さん 5点(2004-01-31 13:06:52) |
41.深夜テレビでやっていたので、何気なく見始めたんですが、よかったです。泣きはしなかったけど、胸にくるものがありました。さいごのシーンがフッと終わってしまうのが余計悲しかった。彼はアンコールワットをその目で見ることができたんでしょうか。 【ショウガ焼き】さん 8点(2004-01-28 06:23:21) |
40.音楽にやられて泰三にやられました。かっこよかったです。あんな男になりたいものです。浅野さんの今までと違う前向きというか元気な役柄をはじめてみたけど私はけっこうアリかなぁ。 |
39.私もアンコールワットに行ったことがあるので感じるものはあるし、戦争の悲惨さや、命を懸けた若者の情熱はすばらしいと思う。ただ戦争カメラマンって人が行きたがらない場所に行って、人の不幸を撮影し金を獲る山師みたいなもんだと思うし、近所の子供が負傷したときに撮影を躊躇したときは「なんだかな」と思いました。まあ、そこが彼の良心の葛藤なのでしょうが。 【バチケン】さん 6点(2003-12-29 21:01:07) |
38.これはすごくいい映画!意外な掘り出し物です。最近の日本映画では一番良かった。舞台は日本じゃないですけど、風景もいいし、浅野の演技もいいです。淡々と物語りは進んでいきます。ラストは切なかったです。最後までハラハラというか、最後はああなると知ってたけどそれでもひきつけられました。本当にいい映画です。まだ観ていない方はぜひぜひお勧めの一作ですよ。 【たかちゃん】さん 8点(2003-12-21 22:08:55) |
|
37.事実を扱う映画を観るときは、その映画にこめられた主観にハマらないようにしなければならないと思っています。でもこの映画を観た時の衝撃はそんなものを飛び越えてしまっていた。音楽でまずやられたのかもしれない。なぜ戦場なんかに、写真をとりにいったんだ。彼がアンコールワットにそそいだ情熱はどこから来たんだ。私は自分が好きだからといって戦場にまでいけるような何かを持っていない。悲しいことに私はベトナム戦争について全く無知で、なんでアメリカが戦ってるのかすらわからなくて、映画を観て影響されて自分で勉強した量はこのときが1番多かったかもしれない。日本では教科書にも5行くらいしか載ってない戦争だから。本も読んだ。絶版になってるのもあったけど、彼が戦場から書いた手紙を読んでると、もうほんと普通の人間。当たり前なんだけど。それがまた衝撃的でならない。羨ましいなんていったら失礼だろうか。彼のように生きることを羨ましいと思うのは失礼なんだろうか。でもなんか憧れのようなものを感じてならないです。 【らいぜん】さん 8点(2003-12-07 21:30:43) |
36.20代にして自分の命をささげるほどの物に出会い、それにむかってひたはしる泰造さんは男として、憧れる。映画は結構淡々と展開されるがこのように人生を送った人を知れたことが一番嬉しかった。 【俺は直角】さん 9点(2003-12-03 18:30:44) |
35.ベトナムに行った時、彼のとった写真を見ました。とにかく長く感じました。 |
34.地雷をふんだらサヨウナラと云う彼の最後の言葉に込められた真意を十分に汲み取ることは、私には到底出来ない。ただ泰造はともかく沢田教一しかりロバートキャパしかり彼等は死にたくて死ぬ訳でなく、地位や名声を得ても戦場にこだわり続けた。彼等が命を張って伝えてくる真実が永遠に戦争が無くならないという真実でもある。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2003-11-25 23:12:35) |
33.内戦の起きている国と戦場カメラマンの姿を、戦場とは無縁に生きている我々に、伝える力のある映画だと思う。地雷にかこまれた土地に生きる人々、特に子供たちの現実は強烈に胸に突きつけられた。事実と違うであろう部分がいくつかあるけれども、一之瀬泰三という存在を、この映画で初めて知った。全体的には少し淡々と描きすぎていて、いまひとつ一之瀬泰三が危険に身をさらして写真を撮る情熱が分伝わってこないと言うか、人生のクローズアップというより、望遠鏡の向こうの世界のような印象のあるのが惜しい。でもラストの、アンコールワットの映像は文句なしに胸に迫った。この映画を観たら、アンコールワットを旅行で見学できる幸せを、かみしめなければならないだろう。 |
32. |
31.演技なのか・・それが地なのか・・浅野さんの普通の演技が非常に好感が持てました。この作品を見た一之瀬さんのご両親が「泰三がそのまま映っていると思った。」と言うほど一之瀬泰三さんにそっくりだったとか・・先日一之瀬さんの両親が「泰三」さんが埋められたはずの所を訪れて墓を作っているドキュメントがあった(骨は出なかったはず) 今なら 観光で行けるアンコール・ワットなのにねぇ・・・ 【だだくま】さん 9点(2003-10-22 11:19:16) |
30.なんというか、「鋭さ」のある映画ですね。でも、人物を描き切れていないと言うか、なぜアンコールワットなのか、どれくらいのめり込んでいるのか、もっと描いて欲しかったです。そうしないとどうもただの「迷惑な男」で終わってしまいます。でも、基本的には好きなタイプの映画なので、監督にはもっとがんばってほしいと思いました。 【しゃぼんだま】さん 5点(2003-10-13 14:05:05) |
29.子供達との自然な接し方はたいへんリアリティーがあり演技力に感動。実話と言う事だけれどアンコールワットを撮りたい動機など執着する理由などはっきりしてもらいたかった。 |
28.この映画を観たことによって、浅野さんのイメージが変わりました。適役だと思います。浅野・永瀬でまとめられる事が多いけど、でもこの浅野さんは素晴らしい。映画自体からも感じられることが多かったです。 【もちもちば】さん 6点(2003-08-27 10:37:37) |