4.本多監督のファンですし、愛すべき作品だと思います。 幼虫も成虫も可愛いし、小美人は清く正しい。 商業主義への疑問など、考えさせるメッセージもありました。 悪役ゴジラのふんばりも面白かった。 「さようなら~。」で帰るお行儀の良さもまた、心を打つ。 【たんぽぽ】さん [DVD(邦画)] 8点(2019-11-15 14:19:34) (良:1票) |
3.俗に「怪獣王ゴジラ」というが、60年代においてキングコングに引き分け(or判定負け)、キングギドラには単独で勝利していない。そして本作では2対1のハンディキャップマッチながらモスラに敗れている。海岸に漂着するモスラの卵は「虹の卵」(パゴスではない)と形容したくなる幻想的な造形美であり、殊に卵を取り巻く群衆の場面は絵画的な趣を感じる。巨大生物を見世物にしてひと儲けを企む業者の姿は「キングコング」の昔から定番だが、悪徳業者を演じる佐原健二や田島義文がちょっぴり愛嬌があるのは東宝流。ゴジラが自衛隊の高圧電流攻撃に苦しむ場面は、安易に強いだけでなく弱点もある生物という描き方で、それに耐えるタフネスぶりがモスラとの戦いに凄みを加える。親モスラが余命わずかで、最後の力を振り絞って戦うシーンや幼虫モスラが双子で誕生する設定など、実に工夫された脚本だ。激戦の末、幼虫モスラが糸を吐いてゴジラをがんじがらめにするという平和的な手法(?)で勝利する展開は何度観ても感動する。藤木悠の「卵のオバケ?」はコメディリリーフの面目躍如、こじつけに見えるが当時としてはありがちなものと思う。体験談だがこの映画から○年後、仕事で訪問の都度、茶菓子代わりにゆで卵を出してくれるところがあった(!)。よれよれコート姿で葉巻を燻らすロス市警刑事さんもなぜかゆで卵が好物だったな。 【風小僧】さん [映画館(邦画)] 8点(2015-11-15 16:03:17) (良:1票) |
2.シリーズ初期の頃の中でも、本作はお気に入り。“人間不信”という重いテーマが込められているが、明るく展開する人間ドラマ故に説教臭さを少しも感じない。寧ろ大人になってからの方が、こういったテーマを身にしみて感じるようになれるんじゃなかろうか。佐原健二演ずる虎畑は本作では悪役の如き描かれているが、考えてみれば彼も資本主義の原則に則ってビジネスを展開しているだけで、“悪”というのとはちょっと違う。しかしそういったものが悪と見えてしまうのが、人間不信というものの始まりなのかもしれない。その構図が本作ではゴジラにも当てはまる。ゴジラはただ寝起きで呆けているだけであり、決してモスラの卵をどうにかしてやろうと画策しているわけではない。しかしモスラや人間によって悪の如き邪魔者扱いされてしまう。つまり、人間不信というものをゴジラにオーバーラップさせているわけである。巧みだ。そんなゴジラの姿に人間不信(怪獣不信?)の本当の恐ろしさを知った。実に上手いです。 そんな意味も持ち合わせている本作だが、単純な娯楽活劇としても充分楽しめる。名古屋城の破壊や幼虫モスラとの対決。更にゴジラ対成虫モスラの対決はシリーズ屈指の名シーンだ。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-04-01 00:02:10) (良:1票) |
1.この映画は、2ー3列目で、~の若大将と一緒に東宝映画館でみました。どでかいゴジラと卵、モスラの成虫と幼虫!す、すごい!<その後、ゴジラが襲ってきて逃げる夢を何回かみました。>当時映画館は、タバコとほこりの混じったような独特のにおいがしました。(ニューシネマパラダイスみたい!)そうそう、映画館からでできた私に、おっちゃんが2匹のモスラが海を渡っている写真をくれました。上映が終わってもういらないからって、<当時上映中の映画の名シーンの写真を映画館の前にはってあったのです。>あの写真しばらく大事にとってありましたが、いつのまに無くなってしまいました。でも、私と映画の思い出として残っています。モスラもゴジラも、このころはとてもマジメでした。 【杜子春】さん 8点(2004-06-21 00:37:21) (良:1票) |