156.青々と茂った芝生に囲まれた家が映し出されるがそこに耳は落ちていない。しかしどう見ても耳が落ちていそうな雰囲気だ。リンチへの偏見がそう思わせるのかもしれないが、リンチだってぜったいそう思うようにもっていってますよ、これ。おばちゃんがカメラから消えしばらくすると「ドサッ」という音。ぜったいあのおばちゃん、殺されたんだと思うようにもっていってますよ。違うかなぁ。やっぱ偏見かなぁ。そういう類の緊迫感がところどころで襲ってくるんですよ、この映画。嵐の夜の稲光と窓の水滴がじいさんの顔に映される描写なんてホラーだし、橋を渡りきろうとする瞬間の映像のぶれなんかもSFホラーだし、最後の寝床は墓地だし。その「おちょくり」が好きなんだけど、もしこれがリンチの「おちょくり」じゃなく私のたんなる思い過ごしならせいぜい5点。でもたぶん、いや、どっちにしても個人的にはおちょくられた気になって楽しめたからいっか。鹿に囲まれて鹿を食うシーンはやりすぎ。笑ったけど。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-04-26 16:09:16) |
155.《ネタバレ》 デヴィッドリンチ、ということより リチャードファーンズワースの目の魅力でつい借りてしまったDVD。 なんだ、この地に足の着いた安堵感と染み入る愛情は。 ラストシーンがまたこの映画を象徴するようにグッときます。 きっとつまらないと言う人のいるだろうなぁ。 でもこれはDVD買いたい一作ですなぁ。 【タッカー】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-18 00:41:22) |
154.時速8kのトラクターから見る風景、背の高さが違うだけでこんなに違うのだと新鮮。 時速60kぐらいで車の運転をする私には、ゆっくりと進む道路もまた新たな発見でした。 おじいさんのペースで進むこのお話しは、肩の力を抜いてほっとさせ、心をほかほかにしてくれました。 とつとつと語られるアルヴィンの話しに聞き入り、さりげなく登場する脇役(それもまた老人)の味も格別。 普段見慣れない作業車、大中小とそろっていてそれも楽しめました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2006-03-30 15:53:19) |
153.《ネタバレ》 あの鉄の椅子に座りアルヴィンと焚き火を囲うことが出来たなら。誰にもいえないこともぽつぽつ話してしまうかも知れない。説明つかない胸のつかえもポンと取れてしまうのかもしれない。中盤、アルヴィンと娘が電話で話すシーンが大好きだ。余計なセリフを並べたてなくても、過剰な演出などなくても、あんな愛がいっぱいのシーンになる。うー、ウルウルしてしまいました。やっぱりファザコンなのかも、ワタシ。何気なく過ごしているさりげない日常にこそ、愛情が詰まっている。忘れがちなんだけどね。そんな当たり前のことに気付き、ふっと立ち止まらせてくれるような作品でした。 【タマクロ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-16 18:45:57) |
152.あ た ま で も 打 っ た の か リ ン チ!!? 【8823】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-12-27 14:01:43) |
151.じつにゆったりと、淡々と進んでいくんですが、それだけにリラックスして観れました。実話を基にしている、というのが驚き。 【H.S】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-24 16:46:45) |
150.本作とはまったく趣が違うけど、デヴィッド・リンチって『ロスト・ハイウェイ』といい『マルホランド・ドライブ』といい、「道」を中心に据えている。それらの二作が難解と言われるのは、主人公が辛い人生から逃避して自らの記憶を書き換えているがために、現実と非現実の境界が不明瞭になっていくからだ。 しかし本作はまったくその正反対で、主人公の老人は今まで放置してきた家族の断裂を修正し、人生で失ってきたものを取り返すために行動する。『ロスト・ハイウェイ』や『マルホランド・ドライブ』で印象的だったのは、深夜の真っ暗なハイウェイをヘッドライトがかすかに切り開く映像だ。暗闇を探りながら疾走する真新しい自動車。だけどアルヴィンはたとえ時間をかけてでも、昼間の明るい青空の下を、着実に、穏やかに進んでいく。乗っているのは時速30kmのおんぼろトラクターだ。 最初はリンチが異色作を撮ったのだろうかと思っていたのだが、きっと根にある主題は同じだ。人生の不幸に、どうやって向き合うか。その答えは「最後まで自分でやり遂げたい」という老人の言葉に現れている。優しく時間をかけて傷を癒していく老人のやり方はじれったいように見えて、実はいちばん真っ当な方法なのだろう。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-10 08:04:16) (良:1票) |
149.ハートウォーミングないい作品でした。人って年をとるにつれて、生きるスピードはどんどん遅くなって感受性とかも鈍っていくんだけど、逆に経験は積み重なって人間的に魅力が出てくるものなんだろうな。今の自分はアルヴィンの何倍も速く生きているんだろうけど、それでいいんだと思う。ゆくゆくは彼のようになっていくのだろうから。でも、身体的には丈夫な老人になって、経験を生かして老後を楽しみたいなあ。でも、彼のように人を諭す好々爺もいいかもしれない。人生について考えさせられる作品ですね。まったり映画を見たい人におすすめです。 【スペクター】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-06 03:12:31) |
148.素直に感動しました。テーマソングのビヨーンってのが耳に残ります 【サイレン】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-12-01 00:01:41) |
147.リンチの作品なのに、異形の者も混沌とした時間軸の交差もない。 静かな、ただ静かなロードムービー。
老いるというこは、悲しくも有り、逆に柔和にもなれるということを教えてくれる なんだか、ほわっとさせられる1本。こんな、リンチも悪くない。 【としこふ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-25 21:36:07) |
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146.開始10分後から涙が止まらなかった俺は変だと思うけど、名作です。 【mason】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-31 18:00:46) |
145.《ネタバレ》 こうねー、なんかねー…。 何て言えばいいかなぁー… すごくね、とってもね、ゆったりしててさぁー 何て言えばいいかなぁー…… ふぅ。 あれ、何だっけ……あぁそう、映画ね。この映画の感想ね…… 何て言うかな、とにかくゆったりしてて、何て言うかなー うん、なんかね、こう、本当に長い距離をね、本当に長い時間をかけてねぇ。 ちょっとずつちょっとずつね、進んでいくんですよ。 なんかこう、もどかしいくらいにね、ゆっくりゆっくり行くワケでさぁー…… ちょっとずつね。 うん。 んで、感想なんだけど……うーん…何て言うのかなー… んー…… まぁ…よくわかんないけど… なんかとってもね……ゆったりしてて……温かいっつーのかな… 何なのかなぁ………… うん、つまりね、まぁ…そういう感じの映画だったんです。 【コバ香具師】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-25 01:12:04) (良:1票)(笑:2票) |
144.リンチだけに何かあるかと最後までヒヤヒヤして見てたけど。観終わってちょっとウルりました。実は、道が意味するものが人生で、まっすぐじゃなくて、坂道や、下り坂や、雨の日があって。。。そんな説明が無用なほど理屈ぬきで感動するんじゃないかな?やーーいいもん観ましたわ。 【たかちゃん】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-10-01 11:03:26) (良:1票) |
143.フラっと入った劇場で見たのが6年前。2回連続、4時間ぶっ通しで、スクリーンに引き込まれたっけな。いまだに忘れられない作品です。 【まぐ】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-09-11 21:10:41) |
142.《ネタバレ》 感動作なのですがあまりに穏やかすぎて合いませんでした・・
いけませんねぇ・・SW3、宇宙戦争と派手なSFを観たので、
テレビ観賞で静かなロードムービーについていけなくなっている・・かも!?
という点を除いてもこれは私にはおとなしすぎでした。
デビッド・リンチといえば偏執的なキモイ映像美を見せる、
カルトな映画を撮る監督さんなのですが・・(ちぎれた耳とか、
あまりに想像させるキモさにホラーより怖くて観るのをやめた)
そのどちらかといえばホラーよりの描写が得意な監督がこの地味な映画を撮ったことに、
フタを開けてみればなんて良質ないい映画なんだと絶賛されました。
が・・題名そのまま筋がわかっているのでサスペンス的な面白さはなく、
出会う人のほとんどがいい人なのはいいんですが、
主役の爺さんがあまり私は好きになれなかったのです。
トラクターで行き着くということにこだわりを見せるんですが、
間に合わなかったらどうするんだ?とは思いつつ、
まあ実話みたいなものだし車で行ったら映画にならないだろうと・・
自分の力でそこに行くことに自分を試すことと兄に勇気を与えること、
色々解釈できますが老人にとってはまさに冒険物語であり、
自分探しの旅なのでしょう。
あまりに長い旅とは裏腹に再開シーンの短いこと・・
この終わり方はヨーロッパ映画のようでもありますが、
「リストランテの夜」のほうが好きで感動しました。
やはり兄弟の回想シーンとかほしかったなぁ・・
シシー・スペイシクの演技がうまいのはわかるのですが、
喋り方がこういううまい役者がやるとちょっと・・
本編ではたいくつでたまらなかったのですが、
予告特典を見るとなかなか感動できるのは・・いったい?? 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-07-24 12:45:49) |
141.心地よい映画。じいさんの帽子が風に飛ばされたり、トレーラーの横を走ったり、下り坂をつっぱしったりする姿に思わず「じいちゃん。大丈夫?じいちゃん、頑張れ」という言葉が。そしてラストシーンではじんわり感動。これだけ単調な話なのに、最後まであきさせないのは、主演のファーンズワースの素晴らしい演技と、あちこちに垣間見れるリンチらしい映像・演出のおかげなんでしょうね。精神的に疲れた日など、寝る前に見るのに、ちょうどいい映画です。 【ジム】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-27 17:46:28) |
140.画面を流れるセンターライン、自動車事故!燃える家!リンチワールドっ!! でもダークな事は、なんにも起きません。のどかです。ゆったり、静かに流れてゆきます。人生の終盤にさしかかったおじいちゃんが旅に出て、その道程で人に親切にしたりされたり。おじいちゃんが辿った道は、おじいちゃんが生きてきた道。ドラマティックに駆け抜ける人生もあるけれど、ゆっくりのんびり進む人生もある、そんなおじいちゃんの姿が、じんわりと胸に染みてきます。心穏やかな、ほんわりとする映画でした。 【あにやん🌈】さん [試写会(字幕)] 9点(2005-04-15 00:09:55) (良:1票) |
139.雄大な風景とジジイの表情だけでコレほどまでに愛すべき映画が作れるとは、まさに一種の「映画作りに関する裏ワザ」と申せましょう。特に橋を渡るシーンの表情が何とも言えませんナ。ワタシもいつかあんな表情が自然とこぼれるような体験をしたいもんです。この映画、いかにも正攻法な描写に、「ちょっとご愛嬌」と加えられたヒネリと遊びがうまく噛み合い、ひと味違った作品になっています。リンチ監督は、自分はキワモノ映画ばかり撮っていても、実は、古きよき時代のクラシック作品への絶大な愛情と信頼を持っているのかなあ、と思いました。本作も軸となっている手法は、いわばオーソドックスなもの(象徴的に「見せ付けられる」鹿の角なんて、ちょっと懐かしい雰囲気の小道具)、でまあ、現在の映画においては、オーソドックスな手法というのが逆に新鮮だったりするわけなんだけども、おそらくこの映画ではそんな「時流に逆らう効果」なんていう場当たり的なものは狙っていない(そんな効果は結局は一時的なもの)。「昔のモノがいかに優れていようと、いまさら昔と同じことはできない」、これこそが真っ当なクリエイターの信念でありましょう。だもんで、本作は、「キチンと見せる心地よさ」を示しつつも、ちょっと照れたような「リンチ風味」を加えており(素材の味をホンの少しジャマするくらいがよいのです)、で結局は、気が付いたら何だかホロリとさせられてしまっている。ちょっとそぐわない言葉のようだけど、あえて、「痛快作」と呼ばせていただきましょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-04-02 14:39:50) |
138.良いですね。すっごく面白いっていうのではなく、心に暖かいモノがだんだん広がっていく感じ。仲たがいをした兄弟が倒れたからといって会いに行くっていう設定も暖かい。 【さら】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-01 10:32:18) |
137.5週間発言で「そんなに!?」ってつい言ってしまいました。終幕した時は自分も長い旅が終わったような気分です。・・・あの後じいさんまた帰るんだよなぁ・・・ 【やいのやいの】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-04-01 03:36:36) |