69.何度見ても途中で寝てしまった映画。ゆっくりとした綺麗な映像・音楽・無音・浮遊感……どれをとっても最高の入眠映画でしょう!? ハッキリと意味が分からなくとも、生命・宇宙・機械(道具)との調和の変化といった何か神がかり的な雰囲気を醸し出していて「全て深い意味が有る」と素人ながらにヒシヒシと伝わってくるコノ映画。分からないまま点数を付ける訳には行かない!解ってから点数を付けよう!と思っていた唯一の映画でした。 しかし、最近【http://www.kubrick2001.com/2001.html】を見て、ある人が考えた一つの答えを知った時、全て繋がった気がした。 一つの回答を踏まえた上で改めて見直した時に今まで助長だと思っていた部分の意味を考えるようになり無駄が無い作りだと素人ながらに感じる事が出来た。 大げさかも知れないが、それはもう映画と言う枠を超えて神を見たような気分だった。 半分は入眠映画と考えていたのが、今では眠いなどとは全く思わない最高傑作に変わりました。 人の力を借りましたが、20年掛かってようやく見終わった気がします。 【oO KIM Oo】さん 10点(2004-07-31 08:25:43) (良:1票)(笑:1票) |
68.とにかく感動しました!鳥肌が立ちましたよ。何度も鑑賞し、原作「2001年」・「2010年」・「2061年」・「3001年」を読みました。それにしても原作「2010年」が原作「2001年」の続編ではなく映画版「2001年」の続編というのには驚きですね。それほどに映画版「2001年」の影響力は絶大なるものだったんでしょうね。今観ても決して古いと感じさせないあの鮮明な映像と素晴らしいBGM、独特の世界観。キューブリックワールドですねー。公開当時に映画館で鑑賞したかった・・・。 |
67.最初の猿、なんで殺すんだと思ったけど、「人間」という生き物はそういう生き物だってことなのかもしれないと後で思いました…。ツァツェストラはかく語りきが絶妙にマッチしている!2001年宇宙の旅といえばこの曲が思い浮かびます。ほかの曲も場面に合いすぎていてびっくりしました。でも、こんな昔の映画なのになんでこんな映像が撮れたんだぁ~!と思います。キューブリックはやはり映像の魔術師ですね。ストーリーは結構わかるけれど、なぜ?ってところが多々ありました。でもそういうところがこの映画の魅力でもあるのでしょうね。とにかくすごい映画だってことです。文句なしの最高点。 【ウィマ】さん 10点(2004-07-11 20:28:15) |
66.《ネタバレ》 この映画がSF映画の最高傑作であると私は信じている。小さい頃に観たときは何がすごいのか何を言っているのかおもしろいのかおもしろくないのか何も分からなかった。ただ、何か有名なんだろうとしか分からなかった。今でも完璧に理解できているかと言われるとそうとは言えないと思うが、知能を持ったコンピューターハルなどを多少理解できるようになり、それと、2010年宇宙の旅などを観て少しは分かったと思う。人間がコンピューターに命も含めすべてを任せられるような時、30年以上前に想像した人はコンピューターが任務のためなら人の命も惜しまないという意志さえ持ってしまうと考えた。今の私たちでさえまだ考えられないコンピューターが人間に対して反逆するわけではない。ただ人間のためにやったことなのだ。結局最後もよく分からなくなってしまうのだが、人類という奇跡の誕生を映画いているものだと勝手に解釈し、深い感動を感じた。この映画を観ずにSF映画は語ることは許されないといわれるが、ただ言えるのはこの映画はSF映画の越えられない壁を越えた唯一の映画であり、すべてのSF映画の原点を築いた私にとっても映画界にとっても大事な映画だと言うことだ。 |
65.この作品の素晴らしさは、その芸術性にあるでしょう。ストーリーは、人間が神のような存在(モノリス)と接触して、更に進化するというだけのものです。これは、単なるキューブリックの想像で、モノリスにしても、科学的根拠はありません。
世界の起源、神の存在については、どれほど科学が進歩しようとも、分からないでしょう。そこで人類は、過去に神という存在を作って、その疑問を解決しようとして来ました。この作品は、現在のそれに似ています。つまり、この作品では、現代版の、キューブリックにとっての神という存在を作ったのです。
キューブリックは、そのような「神のような存在」を、映画という具体的な表現方法で表現する事で、人々に感動を与えようとしたのではないでしょうか。
そしてそれを、完璧ともいえる映像表現で、芸術的に仕上げています。 その映像表現の素晴らしさは、誰が見ても認めるでしょう。
また、生命の進化を、暴力の進化で定義しているのも良い表現の一つだったと思います。 この定義によって、人間の愚かさを表現しているように思えます。また、生命が進化する事で、 今後どのような暴力が用いられるのか、それによって生命は何を目指すのか、神(モノリス、もしくは宇宙)は何を生命に求めようとしているのか、疑問を投げかけているように思えます。
このように、この作品は芸術として素晴らしく、感動的に仕上がっています。 公開から36年も経った今も、その輝きは色あせず、素晴らしいです。
そういえば、このレビューを見ていると、「もともとエンターテイメントだった映画を、芸術のみの表現で製作する事は間違っている」といったような感想も多々ありました。この意見に対してですが、この映画で感動できた人にとっては、それでもう、エンターテイメントとしての役割を果たせているのではないでしょうか。
映画にも、観客を選ぶ権利はあるのではないでしょうか。ただ、この作品が分からない人は映画を見る資格がない、といった意見は間違っていると思います。映画には、多角的な、色んな見方の評価が必要なのではないでしょうか・・・。
ともかく、この作品は、個人的には素晴らしかったです。SFとして、芸術作品として、自分が見たSF映画の中では、1番素晴らしい作品だったと思います。この作品以上の作品を期待して、今後も映画を見たいと思います。 【カジ】さん 10点(2004-06-02 21:36:23) (良:3票) |
64.この映画の内容は確かに難解で、一度見ただけではストーリーを理解することはまず無理と言っていいでしょう。しかし、何度か見ればだんだん分かってきますよ。そもそも、映画の魅力というのはストーリーだけではないと思います。この映画は、音楽が非常に上手い使われ方をしていますし、画面の構図や、CGのない時代で宇宙空間のリアリティを作り出す、監督の様々な工夫が施されていて、1シーンも見逃せないと言っても過言ではないでしょう。こういう映画は何度見ても新たな発見があるものです。ストーリーを理解するためにも、そして監督のいろいろな工夫を見つけ出すためにも、この映画は是非何度か見てみることをお勧めします。この映画は繰り返し見るのに値する映画です。 【デューク】さん 10点(2004-06-02 11:44:37) (良:1票) |
63.多分始めて生まれて初めて観た映画。つっても猿の部分だけなんだけどね(しかも何十回も観た)全部観たのはかなり後になってから。もう最高ですわ!うまくは言えないんだけど、特に後半考えさせられるシーンがいっぱいでとても面白かったです。ハルも怖かった。原作も読んだけどこっちも最高ですね!わからなかった人は原作を読んでみることをオススメします。スゲー好き |
62.原作も読みましたが、こんなに説明が無い設定に変貌していても、見ている者がその世界に浸ろうとするのに十分である事が良く判る作品でした。変貌する世界感が、ボーマン船長の行方が明るいものである事を僕は感じました。少し前に絶望を感じていた者が、その価値観の変化に開放されて行く感じは羨ましく見えます。 |
61.この作品は、自宅鑑賞では意味が無いと思う。 本来全ての映画がそうなのだろうが、特にこの作品だけは・・・。 ほとんどセリフの無い2時間30分の旅。 大スクリーンに引き込まれながら、映画という表現方法は結局の所、「映像」と「音」の芸術なのだと痛感した。 以後、これほどまでにその事を訴えてくる作品には出会った事が無い。 何しろ35年も前の話。当時、その技術・表現方法に対する衝撃たるや「ジュラシック・パーク」や「マトリックス」どころの騒ぎじゃなかった。 ストーリー的にも未知なる知性との邂逅をこれだけドラマティック に描いた作品は無いと思っている。 【ヒックス111】さん 10点(2004-03-22 09:43:21) |
60.初めて観た時(70mm大画面 しかも混んでて前から2・3列目だったと思う)は、ラストシーンで鳥肌が立ちました。わけもわからずムチャクチャ感動。後から原作読んだりサントラ買ったり・・・DVDも持ってます(でも意外と何度も観てないんですよね)人により、観方により色々な解釈ができる映画のNo.1。一緒に観に行った友人とあぁだこうだと議論したのが懐かしい。2001年にはこんな世界が来るのかと漠然と感じていたこともありましたが、現実はまだこの程度。科学のみならず人間のレベルも全く上がっていません。(むしろ後退?)私にとっての2001年っていつのことでしょう。 【ぶぅ】さん 10点(2004-03-21 22:25:15) (笑:1票) |
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59.キューブリックとクラークに、宇宙まで連れ出してもらった。そこは、暗黒と静寂と孤独に満ちた空間だった。しかし微かではあったけど、希望の光もほの見えた。これ以上無い、壮大なスケールの散歩に誘っていただき、感謝の言葉もございません。 |
58.いろいろ意見はあるでしょうが、これに比較できる映画や似たような映画が見あたらない。圧倒的な科学的考証、オリジナリティ、あるいは観客を拒絶するような分かりづらいストーリー。すべてが30年以上前に撮られた映像だというのもやっぱり驚き以外の何物でもない。何度目かのリバイバル上映で大スクリーンで見て、それまで何度もビデオで見たのに、何故か初めて涙が出た。「映画」という商品としての完成度は確かに採点しづらい。でも、違う何かの要素を加えた「映像表現」という点では比類がないものであるのは間違いないと思う。私は映画館で改めて見て、コンピューターのディスプレイ画面が平面(液晶を予測?)だったことに驚いた。ちなみに「2010」はブラウン管だった。HALの記憶チップが光ディスク? 様のものであることなど、改めてこの映画の凄さを感じた。 【しまうま】さん 10点(2004-02-14 03:41:55) |
57.《ネタバレ》 圧倒される映像表現と言えばいいのでしょうか。そしてHALの怖さ。ポッドの中での会話をmouth readingで読み取って逆襲に出るHALが怖かった。映画というメディアの持つパワーとその可能性を追求した傑作ですね。ところで、この作品をテレビ放映するときに、後ろの部分(モノリスと遭遇してから)を部分的にカットしてあることが良くあるのだけど、それが、話しを「わかりづらい」とおもわせる原因になっていると思う。劇場ではやってない現代、みるなら、ノーカットのDVDかビデオで。実は、そんな分かり難い話しではないよ、これ。素直な感覚で「感じれば」いいと思う。 【あまね】さん 10点(2004-02-01 02:46:15) |
56.《ネタバレ》 今、何も考えずに無心になって観ていると、「宇宙をテーマにした クラッシック音楽のPV」とも感じたし、「宇宙旅行のパンフレット ビデオ」といった趣もある。ま、それだけリアリティのある映像に なっているということなのだろう。後半の極限へのトリップは、 超サイケデリックで、まさに「ビデオドラッグ」。 ● だが、はたしてそこに「意味」はあるのだろうか。深読みは いくらでもできるが、人間と機械の争いはオマケじゃないかと思うくらい、 何よりも印象に残るのは圧倒的な映像と音楽である。そして、それこそが 監督が表現したかったものではないのか。 【NOW】さん 10点(2004-02-01 01:41:06) |
55.《ネタバレ》 カナダのメディア学者マクルーハンの「メディアはメッセージである」という言葉に対し,キューブリックは「メッセージがメディアである」とわかりやすく切り返した。キューブリックはこの映画を作るに際し,メッセージが映画というメディアに与える影響を強く意識していたに違いない。つまるところ,彼のメッセージとは言語化できない「主体的な体験」なのだ。それを考えれば,この映画に対して「難解だから分かりやすく」という要求をするのは,アプローチの仕方というか,"立ち位置"みたいなものが全然違っているように感じる。例えばそれは,モーツァルトの音楽に"説明"をつけ,分かりやすくして欲しいというのと同じようなものなのだから。また,「わざと難解にしている」というのも少々違っていると思う。キューブリックが「観客にわかる」ように作ろうと思えばそりゃ作れるだろうが,さきほども言ったようにそもそも「解説」できないものをあるわけだし,「解説」したとたんに失われるものもあるのではないだろうか。「解説」をしないことで生まれる「主観」や,言語化できない「体験」を「映画」で観る人に伝えたい,それがキューブリックの狙いだと私は思う。...余談。「難解」とみると突然否定的な態度になる人が身近にもいたが,はっきり言ってそういう心理は近親憎悪に近いと思う。他人が頭よさげに振舞ったって,別にどうでもいいじゃん。 【veryautumn】さん 10点(2004-01-30 21:04:55) (良:5票)(笑:1票) |
54.《ネタバレ》 ヒトの持つ「感性」と「知性」を、この映画ほど同時に激しく揺さぶる作品があるだろうか? 感じることと考えること。この相反していながらも密接に結び付くヒトの二つの能力を、極限にまで増大してくれる作品。その意味で、音楽でも小説でもなく、まさに「映画」にしかなし得ないことを最も高いレベルで達成した、20世紀の記念碑。「HALの反乱」という直接的な恐怖が表層的な物語を引っ張る一方、「ヒトとは何かを知ってしまうこと」への恐怖がジワジワと深層を浸していく。進化とは奇跡であり謎であり、運命であり偶然であり、善でも悪でもある。キューブリックの映画には、感動したい、泣きたい、笑いたい、怖がりたい、ドキドキしたい、などなどの「機能」を求めない方がよい。そうすれば、そんな予定調和的な見返りの代わりに、「何か」を手にできるかもしれない。ちなみに、アーサー・C・クラークの小説は原作ではなく、言ってみれば解説書とか手引書みたいなものなので、解釈の参考にはなる。もちろん、唯一無二の正解などないけれど。 【眠い悪魔】さん 10点(2004-01-27 01:15:57) (良:1票) |
53.このフィルムが生まれた背景に「キューバ危機」と「ケネディ暗殺」が大きく影響していると考えているんです。核戦争による人類の一大危機を目の前に、クラークとキューブリックは、何か人類に“進化を促す”メッセージを送れないか、と考えたんだと思うんです。なぜ人は争うのか…映画はその問いかけから進化の壮大な過程を眼前に提示します。ここで「物質」と「精神」というキーワードが見えてくる。人類最初の道具となる骨が物質なら、宇宙船やHALもそうです。で、その道具を使うお猿さん、さらにボーマン船長らつまり人間も、その肉体に限って言えば物質です。モノはいつか壊れます。つまり「死」。死という恐怖が潜在意識に常にあるので、人間も動物も、つねに生存競争という輪から抜け出すことはできません。冒頭から様々な生存競争が描かれてきますね。お猿さん然り。また未来でも月面などの宇宙開発で、米ソの冷戦状態は続いているようですし。ボーマンとHALがチェスで戦う“前哨戦”のシーンあり、やがて本戦ではボーマンはHALを殺すことになります。もう物質としての進化に限界がきていることが暗示されます。ここで映画は“次次元への大きな進化の流れ”として「物質から精神へ」という壮大なビジョンを提示し、人類が元素でできた肉体の中に、「精神」という摩訶不思議な世界を宿していることを再認識させられます。物質としての滅び行く旧ボーマン(人類)を見せ、生存競争のカルマから解脱する新しい進化のビジョンを、新ボーマン(スターチャイルド)と表現し、人類の進化が肉体ではなく精神体という存在へと移行してゆくことを暗示します。そのスターチャイルドの精神レベルは「神意識」と呼んでいいでしょう。ここにも「死の恐怖を持つ潜在意識」から「神意識」への進化が見て取れます。その意識レベルから見たら人類の争いは、アメーバの同士の争いと大差ないでしょう。冒頭に戻れば、そんな超絶した精神的存在の先駆者が、愚かな核戦争をしようとしている人類(ルサンチマン)に「モノリス」をプレゼントしたわけです…そうまさに超人思想、ニーチェ。曲として「ツァラストラはかく語りき」が使われる必然性がここにあります。人類には、まだまだ無限の可能性が秘められているんだよ…クラーク&キューブリックの壮大なメッセージは、冷戦が収束した今もって新鮮であり、僕の魂をバイブレーションし続けます。 【BUNYA】さん 10点(2004-01-12 11:35:40) (良:3票) |
52.《ネタバレ》 「2001年」は卓越したアートセンスが映画と見事に融合した作品。宇宙もモノリスも壮大性・神秘性が与えられている。今のCG技術を以ったところでコレ程の品位で表現出来るだろうか?芸術的才能に敬意を抱く。さて、アート要素以外について、「2001年」には驚嘆すべきストーリー展開は無い。しかし、子供の頃観たときに、今までに経験したことのない不安感に駆られた。永遠の道徳的存在である「神」でも「悪魔」でもない「無機質」な支配。非現実的な不可解さ。主人公は機械の支配から逃れたのに、今度はモノリスによって人生を支配される。更に予測不可能不安が待ち受けている。今現代の我々には、既に与え尽くされた感覚だが、当時はこういった不安がまだ漠然としたものだった。60年代の新感覚の先駆的・先覚的存在はSF小説だったという。これをキューブリックは「2001年」で見事映画として我々に提供したのだ。時代は常に流動的に新感覚を生み続ける。その複雑な事象を判りやすく分解できる表現能力を持つ「先覚者」が時代には必ず存在する。キューブリックはまさに新感覚に対する先覚者。「機械じかけのオレンジ」にも同じ能力が見受けられる。時代はいずれ追いつくもので、新感覚に対する表現は浸透し始め、ありふれたものになる。かといって、「2001年」が表現しつくされたものかといえば、まだ何かがある。それは私がいずれ経験を得て「歳をとってもう一度観ると得る「新しい発見」に繋がるのだろう。キューブリックは映画という表現媒体を利用して新しい感性を提供してくれる稀有な存在。映画は表現能力の感性を広げるもの、批評は分解能力の感性を広げるもの。 まさに観客と監督のやり取りの典型的な事例ではないだろうか。 【夢の中】さん 10点(2004-01-03 17:18:01) |
51.わかる、わからないというより、ただただ圧倒される映画。まさしく映画でしか描けない世界。確かにビデオで見た人は、これを批評する資格はないかもね。トリップするって、こういうことなのかとはじめて思わせてくれた映画。気安く分ったなどと言いたくない。脱帽あるのみです。 【ひろみつ】さん 10点(2004-01-02 23:15:11) |
50.《ネタバレ》 映画の冒頭で猿が覚えた、殺しの道具(骨)の最終形態がHAL(ハル)で、ハルは宇宙船の中でボーマンによって接続を切られてしまう。 ボーマンがただ一人木星に着き、いきなり白髪のおじいちゃんになっていますよね。 スタンリー・キューブリックが後にコメントしているのですが、 「殺す相手がいないので自分で自分を殺し始めた」という事らしいのです。そして一瞬で老人になってしまい、 モノリス(四角く黒い物体)が現れ、彼の助けを借り、新しい命を授かるという事ではないでしょうか? (新しい命か、何かは分かりませんがとにかくモノリスのおかげでボーマンは死なずに生きながらえたというニュアンス だと思います。) 何故、モノリスが彼を助けたのかは分かりませんが、映画の冒頭でもモノリスが現れますよね。猿に殺しを覚えさせたのか、道具を与えたのか どうかは分かりませんが、「血塗られた人類の進化」に大きく関わっているものとして登場してきます。 モノリスはうーん、少々語弊があるかも知れませんが、人類の煩悩を生み出す「黒幕」みたいなものと考えてもいいのではないでしょうか? どちらにせよ、犯罪を後押しするような存在になりますよね・・・。 あくまで私の意見なのでこれが真相とは限りませんが、ずばり、この映画の最大のテーマは「犯罪にまみれた人類の歴史」ではないでしょうか?「殺し」という知恵を覚えた人類の進化を見据え、犯罪の本質を スタンリー・キューブリックの独特の感性で映像化したものが 2001年宇宙の旅だと思います。究極のアートと、 作られた年を考慮してこの点にしました。 |