5.何だかいろいろ考えさせられた。法律とは別に、その場所その場所での規則、決まりがある。それに伴い存在する違法行為、規則違反がある。「罪」とは何か。基本的に「罪」とは悪いことだけど、許すべき罪もある。規則を守ることだけに執心するのではなく、その規則の真意や価値を考えることが本当に大切なことなんだろうなぁ、と思った。 【ちゃか】さん 8点(2004-05-14 12:47:29) (良:2票) |
4.私はアクションが長くてくどい映画は眠くなるが、この映画やギルバートグレイプを見ると夜中でも目が冴えて最後まで見てしまう。人生は明るく楽しい事ばかりでは無くむしろ暗くつらい事の方が多い。でもそんな人生で小さな幸せを見つける事が出来ればそれだけで人は生きていける。映画を見る、食事をする、人を好きになる、全て人生における幸せな瞬間です。 【なつもも】さん 8点(2004-02-17 14:28:52) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 遠い昔,生きる「ルール」とは,きっと単純に「子孫を残すこと」だったろう。だがいつのころからか「愛」や「生」や「義務」や「仕事」や「宗教」といった事柄がまとわりつき,我々の「ルール」はずっと複雑になってしまった...。生活のために堕胎するという皮肉。子供を産めない恋人のもとに戻るという皮肉。そして近親相姦のタブーのために,新たな命を殺すという皮肉...。愛とは何か,生とは何かを確かめつつ生きなければならなくなった時代では,誰もが皆,もがき苦しみ,涙し,どうしようもない業を背負って生きなければならない。だがその一方で,それでも我々は希望をもって笑って生き,次の世代へと命を紡ぎ,新たな生活を築きあげていくこともまた真実なのだ。「宿命を受け入れつつも,あきらめずに精一杯生きる」...それが今を生きる我々の「ルール」=神の「福音」なのではあるまいか。そして,ホーマーはサイダーハウスでそれを知ったからこそ,自分の生まれた場所へと「もらわれて」いく道を選んだのではあるまいか。この映画のホーマーは,私達と同じ一人の人間であると同時に,そんなルール=福音を孤児やサイダー作りの職人達にもたらす神の暗喩としても描かれる。メイン州の美しい四季折々の風景の変化と共に,彼らの生活が穏やかに,だが確実に変化していく様を描く演出が素晴らしい。観ている途中はさほどでもないが,見終わったあとからどんどん新たなイメージが湧いてくる...これはそんな映画である。 【veryautumn】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-11 00:01:48) (良:1票) |
2.自分の境遇や運命を受け入れるか、それを打破するべく挑戦するか。時として悩むことなのだが、男と女の違いと、自分が生まれるまでの状況は、どうしようもないルールなんだろうな。人生がスタートして、その後は自分の意思で切り開いていくしかないんだが、社会におけるルールを無視することもできない。うそは使いようによっては役に立つし、いつかは打ち明けるべきものというものでもない。孤児院の子供達の姿に感動した。 【パセリセージ】さん 8点(2005-03-12 17:34:17) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 堕胎に近親相姦、負傷兵まで登場し、テーマは「生きていくうえでのルール」。こんなに重たいものが揃っているのに、ちぎれ雲がぽかっと浮かぶ空みたいな、穏やかな流れがとぎれない映画だ。大きく貢献しているのは孤児院の子どもたち。ハルストレム監督の映画の特徴「魅力ある子ども」がわんさか出てくるのだ。老夫婦にもらわれていく女の子、病気で他界する男の子、主人公に片思いするお嬢さん、でき過ぎなくらい可愛いのだ。ホーマーを演ずるトビーがいつも抑え気味の表情なのに対し、寂しげな顔まで本当にこっちの心をギュウッと握るのだ。私は園児たちでキングコングを見るシーンが好きで、いつも同じシーンでフィルムが止まっちゃうときどうしても微笑んでしまう。だれでも経験したことのありそうな楽しい暖かな時間を感じる。みんなの優しい父代わり、ラーチ先生のオスカー受賞はこの子どもたちのおかげだと思っている。「井の中の蛙」ホーマーがリンゴ園での日々で何かを感じ取り、心を決めたときの顔も素敵だった。そして孤児院に戻り、亡きラーチ先生と同じように、ベッドの中のチビ達に「イングランドの王子・・・・」と語りかけるラストで、心からの笑みが漏れてしまう。優しい気持ちになってしまう。 【のはら】さん 8点(2004-02-02 16:07:22) (良:1票) |