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彼岸花

[ヒガンバナ]
Equinox Flower
1958年上映時間:118分
平均点:7.86 / 10(Review 44人) (点数分布表示)
ドラマコメディ小説の映画化
新規登録(2003-10-15)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-02-14)【イニシャルK】さん
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監督小津安二郎
キャスト佐分利信(男優)平山渉
田中絹代(女優)平山清子
有馬稲子(女優)平山節子
桑野みゆき(女優)平山久子
山本富士子(女優)佐々木幸子
久我美子(女優)三上文子
佐田啓二(男優)谷口正彦
高橋貞二(男優)近藤庄太郎
中村伸郎(男優)河合利彦
北龍二(男優)堀江平之助
笠智衆(男優)三上周吉
浪花千栄子(女優)佐々木初
渡辺文雄(男優)長沼一郎
高橋とよ(女優)「若松」の女将
桜むつ子(女優)女給アケミ
長岡輝子(女優)派出婦富沢
十朱久雄(男優)曽我良造
須賀不二男(男優)列車給士
江川宇礼雄(男優)同窓生中西
菅原通済(男優)同窓生菅井
小林十九二(男優)同窓生A
今井健太郎(男優)駅員A
井上正彦(男優)駅員B
末永功(男優)バーテン
竹田法一(男優)
川村禾門(男優)披露宴の司会者
原作里見弴「彼岸花」(文藝春秋所載 角川書店刊)
脚本小津安二郎
野田高梧
音楽斎藤高順
撮影厚田雄春
川又昂(撮影助手)
製作山内静夫
配給松竹
美術浜田辰雄
衣装長島勇治
編集浜村義康
録音妹尾芳三郎
その他東京現像所(現像)
松竹(デジタル修復版共同復元)
山内静夫(デジタル修復版総合監修)
川又昂(デジタル修復版画調監修)
近森眞史(デジタル修復版画調監修)
IMAGICA(デジタル修復版技術協力)
あらすじ
小津安二郎監督初のカラー作品。婚期を迎えた娘(有馬稲子)を持つ父親(佐分利信)。他人の家の結婚にはごく寛容だが、いざ自分の娘の結婚の事となると、頑固オヤジにならざるを得ない・・・。そんな頑固オヤジを巡る家族の悲喜こもごも。初めてのカラー作品に相応しく有馬稲子・山本富士子・久我美子と、タイプの異なる美女三人をズラリと揃え、数ある小津映画の中でも、際立って華やかな作品に仕上げている。1958年度キネマ旬報ベストテン第3位。
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【口コミ・感想】

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1
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7.『彼岸花』という「映画」の楽しみ方って何だろう?  「映える」。例えば、画面奥の玄関口に置かれた真っ白な陶磁の花瓶や、いつも部屋のどこかに配置されている真っ赤に塗られたやかんやラジオなどの小道具のさりげない存在感を、さらには、襖に映し出される(見えない)庭の池の揺らめく反射など小津独特のこだわりの空間を楽しむことではないか?  
「画く」。例えば、これら隅々まで目の行き届いた色彩豊かな空間において、男たちは、酒やタバコを手に、座敷あるいは会社や飲み屋の椅子にどっかりと腰を下ろし、手前勝手な理屈と淋しき本音をぼそぼそと口にするしかまるで能がない。これに対し、女たちは、感情を露にし、早口でまくし立てるだけでは飽き足らず、画面の手前から奥へと配置された廊下を小走りに嬉々として行き来する(その優美で艶やかな躍動感!)。そんな男と女の関係のアイロニカルな転倒を楽しむことではないか?
  しかし、なぜ、本作には原節子が出てこないのだ? その謎を解明する楽しみだけでも、本作は、最低3回は観返すことが出来る。ああ、小津の映画って、楽しくて奥が深いよなあ。←などと調子に乗って書いていたら、今夜の『秋刀魚の味』の放映を観逃してしまったよ!なんてこったい。
なるせたろうさん 10点(2003-12-11 20:28:27)(良:2票)
6.佐分利信演じる主人公は結婚を肯定している。夫婦愛も信じている。親子愛も信じている。
しかし自分の子供が結婚するまでの有り方を用意していなかった。
認められない現実とは裏腹に物事はどんどん進んでいく。
自分の口から発せられる言葉と腹の底との葛藤。
娘の幸せには自分の成長も必要であるということをしぶしぶ認めていく。
小津監督はそれらを美しくテンポよく個性的な登場人物を使ってすばらしいローアングルの風景におさめている。
ぺんぎんうさぎさん [DVD(邦画)] 9点(2008-04-18 23:43:07)(良:1票)
5.夕べ授業で見ました。私はアメリカの映画学部専攻なのですが、アメリカ人だらけの教室で、英語字幕付きの小津映画を見るとは何とも新鮮な気分になりました。最初は英語字幕を読みながら、ほーほーこうやって訳すのか、なんて考えながら見てましたが、途中からもう字幕なんて読まず、久々に聞く日本語の独特の柔らかさや響きに耳を傾けて見始めました。こういった京弁というのは本当に心地の良いものです。さて、ストーリーは本当にどうってことのないファミリードラマなんです。娘を嫁にやりたくない頑固親父と彼を取り巻く周りの人たちの話。別に派手なことが起こる訳でもないし、どんでん返しの結末が待っている訳でもない。本当に日常的な題材。しかし、どうしてこんなにも温かい気持ちになるのでしょうか。アメリカにいるから日本の和の文化に久々に触れて心がポカポカしたというのも一理あるかもしれない。でも、そんなことよりやはりこの映画には愛がびっしり詰まっているからだと思うんです。私が一番心打たれた人物はお母さんです。授業後のディスカッションであるアメリカ人の学生が“母親はいつもニコニコ笑っていて瞬きもせず表情は同じでつまらない”と言っていましたが、私はそこがいいんじゃないかと突っ込みたくなりました。母はいつも娘想いで、それでいて頑固な夫を立てて、凛と母と妻の二足のわらじを履いている。あなたが幸せなら私はそれで嬉しいわ、という嘘偽りない言葉と笑み。この映画でこの母の存在は、父や娘に比べると割と地味でありながらもとても大きなものだと思います。頑固親父が“お前はどう思っているんだ、言え言え!”と無理強いした時にこそ出た本音。その時こそは笑顔は消え、一対一の人間として同等に話をしていました。その時の母の目の強さ。いつもは夫の一歩後ろでものを言う彼女が発した強い言葉には思わずよく言った!と拍手を送りたくなりましたよ。この母の存在が私はとても好きですねー。もう半世紀近く前に作られた映画なのにものすごく楽しませていただきました。こうやってアメリカで良い日本映画に出会うとは思いませんでしたよ。私の映画学部先生たちは小津監督の大ファン。これから私ももっと古い日本映画を開拓していきたいです。
未歩さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-30 15:35:00)(良:1票)
4.いいですねー、京ことば。主人公一家と京都の親戚母娘の会話の両極端なテンポがもたらす絶妙なリズム。両者ともに、より際立っていました。静かなる紳士ぜんとした男が唐突にわいた娘の結婚話しにイライラし、物分かりの良い妻にも意見され、「おい!うるさい!ラジオ消せ!」と怒鳴るシーン。怒鳴られたことによる困惑のなかで、夫の心情を察して微かな笑みを浮かべる妻。ウチだったらギロッてにらまれて1週間は口を聞いてもらえないことまちがいないだろう、、ということで、苦々しくも羨ましい、でもやっぱりいいなぁと思えるシーンでした。小津の他の作品のように、同じ部屋でも色々な方向から撮っているんですが、赤いヤカンに代表される小物たちの存在が混乱を避ける目印となり、またその可愛らしい自己主張が心を和ませます。誰もいない廊下の片隅にある赤い座布団の敷いた籐の椅子が、場面の切り替え時に度々映し出されますが、静かな余韻に浸るいい間(ま)を作り出すとともに、最後の最後に妻がその椅子に座る画の伏線にもなっているのには驚きました。小津の映画はこういう驚きに溢れています。
R&Aさん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-23 18:20:29)(良:1票)
3.どうしても達者な関西弁を自由自在に操る浪花千栄子や、大輪の花の如き美貌の山本富士子に視線が行きがちになってしまうが、ここでは敢えて田中絹代の控えめながらも力強い演技を僕は声を大にして褒め称えたい。佐分利信と芦ノ湖のベンチに座り、戦争中防空壕の中で家族が一緒だった事を回想するシーン、ゴタゴタが一件落着して電話口で「良かった、ほんとに良かった」と娘の幸せを心から祝福するシーン等はその中でも特に絶品といえる。長年役者を続けてきた人だけが出せる、たおやかな気品とでもいったらいいか。最近こういう女優さんいないよなあ・・・。
放浪紳士チャーリーさん [映画館(字幕)] 10点(2004-09-26 15:19:24)(良:1票)
2.小津初カラー作品だけど、よかった。構図とか小道具とか絶妙でした。「色があって、色がないかのごとく色がないようにして、どこかにある」とても美しいと思った。出演者では浪花千栄子が一番印象に残る。京都弁で喋りまくるのが面白い。
バカ王子さん 9点(2004-03-31 21:02:18)(良:1票)
1.頑固親父、父娘の関係をとりなそうとする優しい母、自分の結婚観を押し通す子供、戦後の新しい時代にはどこの家庭でも繰り広げられる光景なんでしょう。コミカルさとシリアスさがどちらも実にリアルであり、ズシズシと心に響きます。両親の気持ちが痛いほど解かるんですよ、解かるけどウーン、痛い。父親が広島へ行くと聞いた後の母親の表情といったら、もうマジ泣けたッス。
亜流派 十五郎さん 10点(2004-02-25 15:33:59)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 44人
平均点数 7.86点
000.00%
100.00%
200.00%
312.27%
400.00%
500.00%
649.09%
71329.55%
81227.27%
9818.18%
10613.64%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review3人
4 音楽評価 9.50点 Review2人
5 感泣評価 Review0人

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