2.《ネタバレ》 松竹が製作した唯一の怪獣特撮映画、おそらくこの称号(?)は確定でしょう。このギララという名前は、当時大々的なキャンペーンを組んで全国の子供から募集して命名されたはずです。 今じゃけっこうトンデモ映画視されていますが、改めて観てみれば特撮シークエンスは当時の東映や日活に比べても遜色はない水準だったと思います。けっこう都市破壊にも頑張ってるし、とりあえずギララは北関東まで出張って関八州で暴れまわったみたいです。ギララの造形自体も宇宙怪獣という設定もありどの動物にも親和性がなく、個人的にはけっこう好きなカタチです。 と、ここまでは褒めてみましたが、宇宙シークエンスと本編ドラマがもうひどすぎます。特に何の必然性もなかった月基地の挿話はひどかった。月面基地内に木製のお風呂があり、おまけにラウンジまであってカクテルドレスに着替えた女性陣とダンスを楽しめます、ってここは京橋のグランシャトーかよ!(むかし関西に住んでいた時さんざんこのCMを観ましたっけ)主人公は高倉健の従弟みたいな顔つきの男で、なんでこんな任侠映画の方が合いそうな奴が日米のおなごと三角関係みたいな展開になるんだよ!脚本を書いた人は初代『ゴジラ』の芹沢博士たちの悲恋のような三角関係を少しは見習え! とどめはやはり音楽で、特撮映画にいずみたくを起用するセンスは絶望的、まあそこが松竹らしいと言えなくもないですが… 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2017-03-24 23:35:44) |