49.現在の視点から見れば陳腐なシーンも多々あるわけだけれど、パニック映画の最高峰であることに間違いはない。何故だかよくわからんが、パニック映画って必ず恋愛がメインに絡むきらいがあるんだが、この作品はそういったものが(全くではないが)なく、船からの脱出という一点に集中して鑑賞することが出来た。登場人物たちのキャラクター設定や人物同士の衝突などもしっかり描かれており、極限状態に晒された人々の心理描写を怠っていない、「当たり前のこと」がしっかりと出来ている名作である。 【ドラりん】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-13 14:54:58) |
48.《ネタバレ》 むかーし深夜放送していたのを見ました。その後ビデオやDVDでも何度か見ましたが、豪華客船がひっくり返るシチュエーションといい、主人公達の背景や人間模様といい、非常に練られている映画らしい映画と思います。古臭さは仕方ないですが、それを補って余りあるシナリオと美術と名優陣に9点を。技術で映像を美しくしたり、様々な要素を詰め込むだけが良い映画ではないことを教えてくれる作品。 【なな9】さん [地上波(吹替)] 9点(2007-01-02 23:33:46) |
47.《ネタバレ》 ご本家はこんなすんばらしい作品だったとは。 古い映画らしくテンポがゆっくりしているところが、昨今の映画ズレしたガサツな私などには「なにをモタモタやっとるんじゃ!早く逃げろよ!」とハッパをかけたくなる場面が多かったですが。まあ、それを差し引いてもすばらしい出来です。貫禄勝ち。 問題の転覆場面も大迫力で、新しい映画にも全く引けを取っていないし、私程度の観客はこのぐらいで充分満足だ。やっぱり映画は技術なんかじゃない!こりゃあ、劇場で見たかったなあ。とめずらしく思うのだった。 ジーン・ハックマン。このすんばらしい神業のようなセリフまわしの妙よ。そう、役者さんとは早口でもあくまで割舌良く、ほれぼれするしゃべりができる人のことなのですね。この人を見ていると、「ああー、私はいま、プロ中のプロの演技を鑑賞しているのだ」とありがたーい気持ちにすらなってくる。 これはやっぱりすごく宗教色の濃い映画でしたね。のっけから、カソリックの神父とプロテスタントの牧師のつばぜり合い。デッキにはユダヤ人の夫婦がなごんでいるし。パニック映画だというのに、最初から宗教前面押し。そして驚愕のラスト。プロテスタントの名(異を唱える人々)のとおり、牧師は運命に「抗い」、他人の意見に異を唱え、道を切り開く。そしてまた彼は、牧師でありながら「苦しい時こそ神頼みをせず」「自力で闘う」という独自の思想を持っている人物である。彼は〝己の思想〟に殉じたのである。実は殉教ではないのだ。…という意味では本当は著しく革新的なストーリーなんである。 ツリーの上から溺れる愚かな民を見下ろすスコットは、箱舟に避難したノアのようにも思え、己に従う人々を率いて道なき道を進むスコットの姿は、エクソダスのモーゼをも彷彿とさせる。が、しかしノアもモーゼもただ「神様がそういったから」言うとおりにしたというのみである。「ポセイドン」のスコットの行動はすべて彼の「内なる神」から出たもので、その「内なる神」とは「自力で闘う」という思想なのであった。 最後には自己犠牲までして「自力で闘う」を全うしていくスコットという人間が、「牧師」であるということ、この設定には深ーい意味がこめられていると感じます。もしかして、神父→牧師→自力という「進化」の過程といいたいのか。 なんにしても、映画史に残る傑作であります。ジーン・ハックマンは超グレイト。大拍手。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-10-20 22:42:54) (良:2票) |
46.《ネタバレ》 神に祈るな。自分に頼れ。スコット牧師(ジーン・ハックマン)はそう説きます。彼についてきたものだけが助かるという筋書きに、露骨な作為性を感じる向きもあるでしょう。しかし私はそう思いません。情報が遮断されており、誰も正確な判断を下せない状況で、スコットも大部分を憶測に頼っています。途中で乗客を連れ、船頭へ向かう医師が登場しますが、彼はスコットと反対側へ向かっているだけで、「目的地の逆側が沈んでいるに違いない」という憶測に関しては同じなのです。従って、スコット一行は助かるべくして助かったわけではありません。おそらく船内では多くの人が、それぞれの判断に基づいて、それぞれのリーダーに従っていたでしょう。それを自業自得と断罪できるでしょうか。この物語の作者は、スコットに絶対的な正義を与えなかった。彼に従わなかった者を、単に愚かで、情けない人たちには描かなかった。先輩の牧師はスコットにこう言います。「君は強者の味方だ。私はこの人たちをおいていけない」この視座があるだけで、『ポセイドン・アドベンチャー』は救われます。私はそれを評価したい。 【円盤人】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-10-12 22:13:46) (良:3票) |
45.《ネタバレ》 海洋パニック作品の超大作と謳われているだけはありました!!自分の生まれるずっと前の作品なのに、全然古臭さを感じないんですもん。あれがCG無しでジオラマなどを用いて作ったなんて…。確かに転覆シーンで人々が落下するシーンなどはどうしても不自然だな…カメラアングルおかしいな、とは思いました。そこは1点減点しちゃしました。でも、パニックムービーだからと言って、ただ人々がおろおろするだけじゃない。主要脱出メンバーの10人のこと。全員はっきりと覚えています。それだけ強い脱出する人間達の境遇、想いが伝わってきて、1人また1人と消えていくたびに胸が痛くなりました。サバイバル映画って、メンバーがどんどん減っていくのがお決まりですが、割とチョイ死に役っているじゃないですか?この映画にはチョイ死に役なんて少なくとも10人の中にはいなかった。必ず何かしらの役割を持って消えていく。最後に脱出する時、炎に飲まれたリンダのことを思った(自分的にはそう読み取れました)ロゴ刑事のホロリと流した涙が印象的でした。この映画が今でも強く愛され、パニックムービーのお手本と言われる理由は、観ればきっと分かると思います!! 【尤紀ё】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-06-12 01:37:09) |
44.面白い! パニック映画の基本文法です。 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-06-06 00:20:32) (良:1票) |
43.実は子供の頃に「ポセイドンアドベンチャー2」の方を先に観ており、これはこれで面白かった記憶があるのですが、失礼ながら本作の面白さは面白さのレベルが違う!終止閉鎖空間で物語が進むため緊張感がすごいし、次々と訪れる試練と選択に立ち向かう人間ドラマが最高。当時としての特撮のレベルも高く、極上のパニック映画と言えるでしょう。今度リメイクされるそうですが、CGの駆使により特撮部分で本作を超えることは容易かもしれませんが、作品全体として特に人間ドラマとして本作を超えるのは至難の業でしょう。それほど面白い映画です。 【目隠シスト】さん [ビデオ(吹替)] 9点(2006-04-17 23:18:46) |
42.《ネタバレ》 このてのパニックものや有名な作品は見たことがないので、
何か機会がほしいと思っていた矢先、
ポセイドン・アドベンチャー がリメイクされると知りようやく見ることに。
宇宙戦争と同じ機会ですね~!
タイタニックが超有名で話が実話であるにもかかわらず、
全部見ていないままだったからどうなんだろうかと不安でしたが、
主演がジーン・ハックマンだからちょっと楽しみでした。
いや、こんなにいい映画とは思わなかったです。
感動して泣けました。
転覆しさかさまになった船の中だから全部さかさま。
この演出はすごいですし人間ドラマもよく描けている。
やはり宗教ネタは出てきますが、主人公が牧師で神を信じない派というのも面白い。
信じないのではなくてそこまでやらなければ神は助けてくれないというのは説得力ある。
もうひとりの牧師(と思うのですが)は、神を信じてそこで待つ。
特に最後のほうでは旧約聖書の(天地創造)アブラハムの言葉が・・
いくらいけにえをささげれば救われるのですか!?
ついてゆく人らはもう賭けをしているようなものなんですが、
ある意味ホラーより怖いです。
特に私は泳げないから水の恐怖はもちろんのこと、
閉所や高所のリアルな冒険シーンは自分もそこに参加しているようでした。
こういう人間ドラマがわかりやすく展開が読めない作品は楽しい。
自分ならこいつだろうなと思ってみていたら死んでしまうとか、
最後まで残るだろうと思い込んでいた人が死んじゃうし。
外の世界に出たときの開放感があと5分かけてほしかったなぁ・・
それをリメイクに期待しましょう。
登場人物で特に好きなのが、デブの元水泳選手。
そして泳げない女性を助ける優しい男性。
もちろんハックマン牧師が主人公ですが、
私はアーネスト・ボーグナイン刑事(J・ニコルソン似)が影の主役と思います。
引っ張ってゆく人、パニックになる人、口を挟む人・・いろんな人がありますが、
何か役にたてることを考えているのです。
最初からあきらめて大勢と沈むのを待つか、
危険でも自分が選んだほうに賭けてみるか。
何か気持ちのきっかけになる映画かもしれませんね。
【アルメイダ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-01 09:25:36) |
41.ヴ~~~途中からずびずび涙が止まらなくなってしまった。こういう状況であなたはどう動くことができますかと。器ですな・・・牧師さん(たち)の姿を手本に、役立たずでも謙虚に勤勉に生きようと思いましたよ~。本物ならではの迫力&ムダのない骨太な作品だと思います・・・どっと疲れちゃったけど(笑)。 【ジマイマ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-04-12 22:45:00) |
40.《ネタバレ》 ジーン・ハックマン(牧師)の最後、神への訴えは、十字架のキリストに重なって見えました。、、、、私にとっての問題は、牧師の死を、キリストの自己犠牲と解釈し、だからあの6人(=我々)は救われた、と解釈するのか、それとも牧師の死=神の死と捉え、だから、我々は、この先、神の存在しない世界を、自分の意志に従って、誰の助けもなく、一人で生きていかねばならない、と理解するのか、ということ。、、、、淀川さんだったら、前者だというんでしょうね。少女=天使、ツリーを昇る少女=天使の導き、と淀川さんは解釈するわけですから、天使が最後まで生き延びるわけですから、神は死なないことになる。、、、、でもどうなんでしょう。長年連れ添った妻を失った老人、最愛の妻を失った警官、兄を失った姉ちゃんにとって、船外への脱出はほんとうの救いだったのだろうか、彼らはこれから先、神の支えがあるから、生きていけるというのだろうか。、、、、、もしかしたら欧米の人間達は、「そうだ」と即答するのかもしれません。ヨブのように親しいものを全て奪われたとて神は絶対なのだ、ほにゃららみたいに。、、、、、、しかし私個人としては、牧師の死は神の死と受け止められてしまいました。 【王の七つの森】さん 9点(2005-02-09 10:33:17) |
|
39.《ネタバレ》 所々このシーン他の映画でも見たことあるぞって思ったけど、それはこの映画がぱくられていたと言うことだ。ぱくられるほど、面白い。牧師が落ちたのが水の上だったので(周りは火の海だったけど)まだきっと生きてると思っていたのに、最後まで出てこなくて意外だった。みんなが彼が死んだと諦めかけた頃、後からあらわれると思ったのに。 【erica】さん 9点(2004-10-26 10:26:19) |
38.《ネタバレ》 子供の頃から何度も見ているがいつもハラハラさせてくれる。一番はじめは小学生だったかな。神父が力つきて自ら火の海に落ちていくシーンがずーっと焼き付いています。 水中のシーンでは自分も行けるかどうか誰もが息をとめてみたと思う。
|
37.この作品を最初に観たとき、スコット牧師の言動にえらく感動した覚えがある。同じ時期に、ある宗教団体の勧誘を受け、宗教的美辞麗句を聞かされた。しつこい勧誘員に、断る理由をあれこれ言っているうち、次第にテンションが上がって、あのシーンを引き合いに出し、宗教家の価値は困難な場面に遭遇した時にこそ決まると言うような事を、かなり熱く語った記憶がある。きっと、自分の言葉に酔っていたのだろう。場面を思い出し、涙なんか浮かべて。勧誘員は「何言ってんだろう、この人」というような顔をしていた。 【パセリセージ】さん 9点(2004-10-05 18:07:52) (良:1票) |
36.古臭さを感じさせないパニック映画の大作です。人間ドラマを中心に据えているため時代を超えて感動を呼べる所以といえますね。ラストシーンの感動は気持ち良いほどです。 【たにっち】さん 9点(2004-09-13 12:30:06) |
35.本作の大成功で製作者のアーウィン・アレンは2匹目のドジョウを狙って「タワーリング・インフェルノ」を製作したのだが、これはある副産物を生み出して、「タワーリング・インフェルノ」は超大作となり得た。 まあ、そういうこともあって、両作品ともスタッフが共通していたりする。 本作の主題歌「モーニング・アフター」(挿入歌と言うべきか?パーティで演奏されるヤツ)と「タワーリング・・・」の「愛のテーマ」の作詞/作曲は同じ人だそうで、どちらも素晴らしい名曲だ。 本作を小学生の頃、最初に観た時は、想像を超えた意外なプロットとその中での人間ドラマにとにかく衝撃を受けた。特に感動と衝撃を受けたのは、乗客の一人で、むかし水泳選手だったという太った老婦人のエピソード、そして、主役でもある牧師、ジーン・ハックマン。クライマックスのその衝撃が、何日も脳裏から離れなかった。 当時は特に、このような流れの作品ってほとんど皆無だったので尚更だ。 アーネスト・ボーグナインとの対立も流れを作り出す大事な柱である。 とにかく、パニック映画の中でも最も好きな作品である。 ちなみに、このクラスの大型船舶が完全転覆することは100%有り得ないのだそうだ。 昔、大好きだった映画評論家の故・荻昌弘氏がTVで何度も繰り返し説明されていたのが印象に残っている。(きっと、視聴者を不安にさせない配慮だったのかもね) ところで、リメイクの話があるとかって話だが?どうなんでしょうね? 【あむ】さん 9点(2004-06-26 19:22:19) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 小学生の時にテレビで見たのが初めてで、今回またDVDでも見てみましたが、やっぱり何年たっても変わらず楽しめましたね♪でも、最後のジーンハックマンはやっぱり生き残って欲しかったですね~。もうちょっと周りも協力して、ジーンも「えぃっ」って感じで飛び移れなかったのかなぁとか(笑 この映画に影響されて、小学生の頃自分でもパニックもののマンガを書いたりしてたものです・・(もちろん自分は好きな人と生き残る)船長が若かりし頃のレスリーニールセンとは知りませんでした!この頃は2枚目俳優でかっこいいですね~♪そういえば、新年を迎えた時、みんなで「ほたるの光」を合唱するシーンがありますが(なぜ新年なのにほたるの光?)指揮をとってたキャロル、1拍目と2拍目がずれてます。バンドで歌歌ってるのにそれはないでしょ~ 【akoako】さん 9点(2004-06-24 22:53:59) |
33.子供のころよく観ました。船が逆さになるアイデアはホントに素晴らしいと思います!視覚的にも楽しめました。脚本も良くできてて、ジーンハックマンの汗臭い演技も◎です。タワーリングインフェルノとよく比較されますが、泣きたい人はこちらがお勧めです。傑作です! 【カフカ】さん 9点(2004-06-12 11:25:28) |
32.最後の牧師さんのぶら下がってる時のセリフが印象的。 【ゲソ】さん 9点(2004-06-11 01:32:41) |
31.・・・良かった。船だけでなく映画の常識をヒックリ返す映画 |
30.あのひっくり返った船内は妙に男心をくすぐる。 |