《改行表示》 5.仲代がホントに憎たらしい。こんな憎たらしい奴おるんかってぐらい憎たらしい。 だけど、そういう仲代がちょっと好きだったりする。 【夏目】さん 5点(2004-06-29 09:50:01) |
4.火の粉の舞のシーンは圧巻、すごくきれいで、もう少し観たかった。私の勝手な「金閣寺」のイメージからすると呉市がまだ優しすぎるし、偏愛ぶりも足りない気がする。私的には仲代の方が狂気さがあって良いのだが、市川雷蔵もコレはコレで良いし、上手い。中村鴈治郎はもっと鴈治郎一家のDNAに刻まれたスケベさ、いやらしさを出して欲しかった。出演者がみな京都の役者さん達ばかりなんでしょうか、言葉も自然で演技が上手いです(鴈治郎除く)。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2004-05-04 13:42:41) |
3.10代の時に原作の「金閣寺」を読み、その心情の全てを吐露し抉り出すような文章に圧倒され、日本語はこんなにも美しく深くグロテスクなのか、という畏怖に似た感情を抱いたのを憶えている。言葉は時には心を凌駕することもあるのかも知れない、そう思った小説の1つでした。しかしあまりにも観念的に過ぎ、しかも私の読解力が呆れるほど痛い為、主人公の内面世界の外の状況が客観的に分からなかった(記憶がある…私だけかな?)。そしてこの映画化作品を観た時にやっと理解した。こういう状況だったんですね。小説と映画の両方に接することをお勧めしたい作品です。どちらも強烈な美意識に溢れています。「滅して初めて完成される」、それは仏教観念の1つなのです。 【ひのと】さん 8点(2004-04-02 13:53:14) |
《改行表示》 2.重い作品ですが、何度も見てしまいました(ビデオ) 監督は当初、主役に川口浩を考えていたそうですが、市川雷蔵で正解です 彼のはじめての現代ものですが、表現力のある人だとおもいました 中村鴈治郎もいやらしい感じがうまく出せてると思うし、当時彼は大根といわれていたそうですが、これで大根なら昨今の役者は… 圧巻はラストの炎上シーンですね 木立の向こうに火の粉が舞い上がる美しさは筆舌に尽くしがたいものがありました 日本海の厳しく、わびしい雰囲気もよく表現されていたし、宮川一夫って凄い人だな 【宵待草】さん 10点(2004-01-31 08:45:41) |
1.三島由紀夫の代表作「金閣寺」の映画化。舞鶴の貧しい寺の子として育った吃音で劣等感が強く内向的な青年吾市が彼にとっての美の象徴である「驟閣」こと「金閣」に放火し消失させるに至った経緯を描いている。当時二枚目時代劇俳優として売出し中だった市川雷蔵が吾市を演じることに大映は猛反対したらしいが、結果として彼の演技が認められる作品となった。私にとっても雷蔵と言えば眠狂四郎だったが、この映画を見て初めて「市川雷蔵」と言う人の個性を強く感じた。大人の世界の汚さと、自分自身ももはや無垢ではないという事に対する嫌悪感。強い劣等感とそれに匹敵する程の強い自尊心。セリフが少ない本作だがそんな10代の複雑な心理がよく表現されている。宮川一夫の映像がまた素晴らしく、市川崑にはやっぱ宮川一夫だなとつくづく思った。へちょちょ星人さん登録ご苦労さまです。つたない文章で先に書いてしまいました。スミマセンです。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2003-12-04 12:21:12) |