4.《ネタバレ》 ホラー映画ファンによる、ファンの為の遊び心いっぱいの映画。敢えて設定されたベタなティーンズホラーの枠組みの中で、何処にも属さない独自の世界観を創り上げた傑作だと思ってます。ホラーとコメディが、こうも調和するものなんですね。キャラクターもみんな素敵。主役にネーヴ・キャンベルを持ってきたのは素晴らしい。癖の無いただのブロンド美少女とかだったら、同じ内容でもかなり安っぽくなってたかも。ランディもストゥも好きですが、個人的にデューイがどツボでした。コートニー・コックスは、メイクの所為か終盤のフレンズよりも老けて見えたな。そしてやっぱり、犯人像が素敵。不気味なんだけどどこか軽いノリのあのマスクは、この映画の世界観の核として完璧なイメージだと思います。ドアにぶち当てられたり、ビンを投げつけられたりして結構やられてる人間味溢れる様にも、返って妙な生々しさみたいのを感じられました。ただこの映画、真犯人探しはあんましても報われないかも。一応小さな複線は張ってあったりするものの、制作陣に当てさせる気はさらさら無いように思えます。どう見ても危ない目をしているビリーに確信持ってたから、単独犯じゃないなってとこまでは解ったんだけどなーあ。でもやっぱ、グループ犯ってオチはちょっと逃げだよね。トリックも糞も無いものね。 でもいーや、スクリームだから許しちゃう。 【イチェルコ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-06-06 21:46:27) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 この映画の何が良いって、『映画への愛』が惜しみなく詰まっている所でしょう。 作中には過去の愛すべきホラー、サスペンス、ミステリー映画のオマージュが溢れていて、まさに「映画ファンの為に作られたホラー映画」だと思いました。 予定調和を逆手に取りつつ王道を行き、ドンデン返しも忘れない。これに好感を持ちました。 絶妙な間の取り方、緊張感、適度なエログロ描写、王道の逃走パターンなど、「抑えるべきホラー映画のポイント」はしっかりと踏襲しています。 翻って、主人公の身体能力の高さ、映画を引用したシニカルな台詞回しなど、「観客目線の疑問や不満」を型破りな手法で魅せてくれます。 ゆえに、観客はより登場人物たちへ感情移入してしまい、自分の思考回路も乱されてしまうのでしょう。巧いですねぇ。 登場人物が個性的で愛すべき存在であることも、大きな魅力の一つです。 主人公以外のキャラにスポットを当てると大抵は冗長になってしまうのですが、本作では当てたスポットが後々生かされ、且つその魅力もどんどん増してくるから不思議です。 何度観ても面白い、ホラー映画の王道作品です。しかし、型破りなホラー映画と言えます。バランス感覚に非常に優れているので、一見の価値ありです。 【港のリョーコ横浜横須賀】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-12-08 13:19:50) (良:1票) |
2.3作ともしっかり楽しませてくれた本シリーズ(マンネリ化の危険を冒してシリーズ化するのは、作品のメタレベルを引き上げるため。ホラーたるもの「シリーズでなくてはイケナイ」のです)、シリーズとしてちゃんと成功しているのだけど、やっぱりこの第1作が一番、そのインパクトたるや大きかったですよね。「イザという時に殺人鬼がやたらドン臭くなる点(ホーム・アローン並み)」まで含めて、ホラー映画を徹底的にコード化し、“マニア向け”を装いつつも、結局は万人を楽しませてくれる。秀逸なアイデアと、ホラーの魅力を知りつくした職人芸が、際立っています。 (※)ところで、先日BSで放送されてるのを観たら、残酷シーンにボカシが(!?)。地上波ではフツーに放送してなかったっけか。つい笑っちゃったけど違和感アリアリで感心しない。 (※)ところで、私が本作を観ていると、例によって途中でやってきた子供が、顔を引きつらせ「コワイ~消して~」と大騒ぎ。映画が終わるとホッとしたのか、何やら引き出しを物色した後、機嫌よく家の中を走り回っていたのですが……よく見ると何と、子供の手には、プラスチック製のペーパーナイフが(!笑?)。これは結構ウケました、勿論、しっかり注意しておきましたが。ああ、こんなコトだから、放送時にボカシが入れられちゃったりするのですね。すみません。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-03 05:34:14) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 映画を見る側の予想とか概念を逆手に取った演出が良い。 主人公たちがホラーマニアなので「○○の映画のような死に方だ」「ホラーで死なない為のルールは?」「最初に死ぬのは巨乳女」とか、そういうことをガンガン突っ込んでくるのでただの映画以上のリアリティがある。 それであって脚本も面白く、誰が犯人か最後までわからない・・・。 「お前か~!」と騙される快感もあり、新種のホラー映画でしょう。 若干青春系アイドル映画の匂いがするのが残念だが、今作の場合はそれはそれで良い脚色になってるかもしれない。 犯人が殺す為に追いかけるシーンで、ドアにぶつかるは殴られるはつまずいて吹っ飛ぶはと人間らしいのもギャグっぽくて大笑い。 どちらにしても名作でしょう。 【Sway N Lin】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-07-28 11:14:58) (良:1票) |