6.それなりに楽しめる場面も幾つかあるし、テンポも悪くない。しかしSF映画として根本的に間違っているという印象です。要は「2001年宇宙の旅」と「未知との遭遇」のミックスなのですが、70年代ならともかく2000年においてこの古臭いネタで直球勝負をかけてくるとはかなりの根性です。この企画、本来はゴア・ヴァービンスキーが監督する予定だったのですが、途中で降板。何でも屋のヴァービンスキーにすら愛想を尽かされた企画なのですから、これは相当なものです。そして監督を引き継いだのが、なんとブライアン・デ・パルマ。デ・パルマがSFを撮るとどうなるのか誰も予想がつかず、もしかしたらそこそこのものを作ってくるのではという期待もあったのですが、フタを開けると最悪の代物に仕上がっていました。残念ながらデ・パルマにはSFを撮るセンスがなかったようで、ビジュアル的な驚きは皆無。宇宙空間の描写では「イベント・ホライゾン」からの拝借が目立ったし、火星の大地はアリゾナの砂漠にしか見えません。クライマックスでは未知へのロマンを感じさせず、目をキラキラさせるゲイリー・シニーズの気持ち悪さのみが際立っていました。本作の後、デ・パルマはハリウッドから見放され、2010年現在に至るまでヨーロッパ資本の力を借りなければ映画を撮れない状態となってしまいました。デ・パルマのキャリアを瀕死にまで追い込んだ破壊力満点の駄作なのです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 1点(2010-07-07 23:53:01) (良:1票)(笑:1票) |
《改行表示》 5.ロードショーで観たがこのたびDVDで再見。 意外と低評価だが、私は全然大丈夫、デ・パルマそつなくこなしてる、しかしそこが不満に思われる所か。 オープニングのどえらい長回し(無駄に長い気もするが)から、1次隊の悲劇、そして2次隊の宇宙船映像とかなり渋い。 ラストに既視感はあるが、あれだけ具体的に映像化されたものは観て無い気がするのでOK、妻との思い出により彼が選んだ選択も違和感が無く、仲間がやさしく見送ったのも良い、宇宙人の造形も説明のためのキャラクター(東京電力のでんこちゃんのように)だと考えれば有りだと思うし、スパッと終わるのも面白い。 デ・パルマらしくないのが不思議だが、映画の評価には関係無し。良質のSFだと思う。 【カーヴ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-30 09:50:28) (良:1票) |
4.話し広げ過ぎて、どうオチつけていいかわかんなくなったんなら、いっそのこと画面に監督が出て「ごめんなさい!」って謝る方が納得できる。 【永遠】さん 3点(2004-07-16 20:19:34) (笑:1票) |
3.宇宙への無限性という、宇宙哲学を語る上では王道的な主題をクオリティの高い映像と共に見せつけてくる秀作であった。宇宙空間の虚無とか未知を精神世界のそれとリンクさせる展開は非常に興味深く、一生命体としての感慨深さを感じた。ティム・ロビンスが早々に消えてしまうのには残念だったが、極めて完成度の高い映画だったと思う。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2003-12-12 01:19:22) (良:1票) |
2.期待したほどつまんなくなかったために、かえって評価が下がってしまった珍しい作品。デパルマが火星を撮る、って聞いてビビッたのは私ぐらいなんでしょうか。なんかこの人、器のスケールが大きくなってもちまちまとメインキャラの少ない映画を撮るんで、もう火星なんか行っちゃってどうすんの?とすくんでいたら案外火星っぽくて仰天した。もちろんデパルマだから火星とか宇宙船の仕掛けなんかもとても美しいのだけど、なんとなく火星がアリゾナの一角にあるような感じがしてそのへんからバスで行けそうなスケール感が楽しかった。犬さん同様、私もラストでは笑ってしまったが、あれはウケようと思ったのではないのだろうか。 【anemone】さん 6点(2003-12-11 01:23:56) (笑:1票) |
1.宇宙船で誰かが殺されて、どうせ犯人はゲイリー・シニーズなんだろ?と思いながら見始めたら、全然違ったので驚いた(笑) 深遠なテーマを描くのにあのステレオタイプな人面はなかろうとも思うが、最後まで善人だったゲイリーに7点。 |