6.《ネタバレ》 何があっても最後まで「約束は守る」気迫を見せつけるバーグマンをアル・パチーノが何時も通りに魅せてくれる。善と正義感がもたらす現実との間で揺れ動く心模様をさらけ出すワイガンドをラッセル・クロウが劣らぬ存在感で示す。作品に重厚感をもたらしたマイク・ウォレスを演ずるクリストファー・プラマーは「インサイダー以降良い脚本が回ってくるようになった」と語るのが納得させられる絶品ぶり。男達の物語の中で、ワイガンドの妻はメソメソと参って去って行き、バーグマンの妻は「先を見通して行動するのよ」と励ます。男女であっても男同士であっても相手が直面している窮地を共に乗り越えて行く意志の有る無しがパートナーの真偽を示している印象深いシーンだった。実話という事に、遣る瀬無い思いと、作品を世に送り出すアメリカの底力を感じた。アッという間の158分を堪能しました。 |
5.自分はこの映画の男達のように全てを失い、なお圧力を掛けられている状態で巨大な権力に立ち向かう事ができるのだろうか・・・正直言って自分には無理だと思う。家族や地位、名声を失ってもなお闘い続ける事に意義を見出せないからだ。大多数の人間がそうだと思うが彼らは違った。自分の信念に忠実に勇気を武器に立ち向かった。結果がどうであれ行動する事に意味があるんだよと教えられた気がする。1人の男として尊敬するしカッコいいと思った。素晴らしい映画をありがとう。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-01-12 20:44:02) (良:1票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 マイケル・マン監督らしい、"男汁"で肩まで浸かってしまいそうな作品。 しかも、銃声は一発もとどろかない、非アクションの社会派映画。 しかも実話。これは、たまらないご馳走です。 この映画で痛いほど感じたのは、 「正義を貫くことの難しさ」。特に、敵が強力であればあるほど、当然困難さも 倍増する。実際、ワイガント博士(ラッセル・クロウの役ね)は家族も仕事も 名誉も奪われる。たとえ内部告発に成功しても、誰も誉めてくれない。報酬もない。 それどころか、あの先十年以上も、タバコ会社との法廷闘争が待っている。 それにかかる弁護士料や時間を考えただけで、私なんか目がくらんでしまう。 そんな困難さを前にしても、ワイガントは信念を曲げなかった。「知るか、クソッタレ」と呟いて、 カメラの前に立った。私はとても羨ましかった。目もくらむような困難やリスクを、 「知るか、クソッタレ」と言い捨てる勇気が、私も欲しい。一時のエエカッコとは違う、 本当の勇気が。 【あまでうす】さん 9点(2004-02-13 11:10:56) (良:1票) |
3.濃厚な社会派ドラマなどという触れ込みは非常に多いが、この映画ほどその売り文句にふさわしい作品はない。たばこ会社の訴訟を題材にしたドラマはもちろん濃厚であるが、それよりも何よりもアル・パチーノ、ラッセル・クロウの競演が濃厚の一言に尽きる。派手なアクションなどは一切無いが、男たちが繰り広げる闘いに息を呑む。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-12-03 12:38:57) (良:1票) |
2.テーマにしているのは身近に接する機会の多いタバコ。タバコが体に害があるなんて分かりきったことだと思いますが、この作品を観ることでタバコを吸いたくなくなるような決定的何か!が明らかにされるのか?って期待したのですが、案外この程度かって感じが。アンモニアを調整してとか、ニコチンを体に吸い込むと発ガン性が、とかは従来から知られてきたこと。この程度では恐らく、この映画を観て“タバコを止めよう!”って思う人少ないのでは?それともこの作品では明らかにされなかったもっと凄い何かがタバコには隠されているのでしょうか?☆☆☆インタビューに応える主人公。そのインタビューシーンがやっと日の目をみます。しかしそのシーンは劇中、たっぷりと見せると言う演出ではなく、空しく見つめる人々と、娘にそれを見せることが出来た主人公(はっきり言って、こんな幼い子に難しいニュース番組を見せて分かるんかいな!)。しかしこのシーンから何かが明らかになるって感じじゃないですね。むしろそう言った見方ではないのでしょう。この作品はタバコを摘発する映画ではなく、大きな圧力に屈しなかった勇気ある人々を描きたかった。そしてマスコミの実態。また自由の国アメリカの裏側にある暗い部分を。その辺は作り手の趣味。そして見る側の主観に任せられるのでしょう。とにかく個人的にはハマった作品でした。 【☆】さん 9点(2001-11-10 01:10:51) (良:1票) |
1.話の展開がいい 【タイラー】さん 9点(2000-06-09 23:05:39) (良:1票) |