4.一切のリアル志向を拒絶するかのようなフェリーニの姿勢には感服してしまう。当時のヨーロッパの人々が常に心のどこかで抱いていたであろう戦争の不安が全体に漂っていて、時代とは無関係に生きることのできない人生の哀しさが伝わってくる。月明かりの下で歌を歌ったり踊ったりするシーンは幻想的ですばらしい。 【クルシマ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-04 11:56:06) |
3.ストーリーは平坦だけど物語の中のシーンが時には愉快で、また時には情熱的で、そして時には荘厳でとても印象に残ります。厨房での食器を使った演奏会、機関室の中の大合唱、月夜のダンス。映画はやっぱり脚本ではなく演出こその力なのかなぁと思いました、ラストはやはりフェリーニでしたが…。今でも思い出すとまざまざと光景が浮かんでくる、言わば絵画的な美しさを思わせる作品でした。 【かんたーた】さん 8点(2005-03-05 09:41:22) |
2.《ネタバレ》 観終わった率直な印象としては、傑作の一歩手前といった感じでした。はじまり方がとてもよくて引き込まれました。オルランド役の俳優さんがとても素敵で、彼独特のユーモラスさが映画全体に柔らかい印象をもたらしていたように思います。特にこれといったストーリーがあるわけではないのですが、全体にフェリーニ監督の卓抜したセンスが感じられます。それだけでも楽しめる作品です。何でサイ?そのアップはなに?急に大合唱?など様々な?が浮かぶのだけど監督のセンスでそれがかっこよく見えてしまうのです。腕が良い方の作品って不思議。 【クリロ】さん 8点(2005-02-07 23:17:47) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 このノリが大好きです。なんだかおかしい感じ。変なエピソードや印象に残るエピソードがつながっていきます。それだけでも好きなのですが、クライマックスは良い意味で予想を裏切ってくれました。難民を引き渡さないという歌を皆で歌うところは感動的でした。とても面白かったです。 でも、あのビニールシートの海は…。気になって仕方ないです。リアリティって大事なんだなー。少なくとも私には。 【どろ】さん 8点(2004-12-24 21:40:25) |