6.実は「エスねこ」ってのはシュレディンガーの猫の略なんです…ってのはおいといて。ローラ最強。映画史上最速最凶のガテン系ヒロインだ。運命に弄ばれるのを拒み、最後には殺人的な目線で偶然の神を支配してしまうほどの凶悪さ。短編映画の濃密な雰囲気を巧く長編映画に持ち込んでる点も注目っすね。近年のドイツ映画最大の武器「キレ味」が最も色濃く使われ、観客の推理心を刺激しながらも肝心のところを先読みさせず、最後まで飽きさせない人生ゲーム映画でした。作品は8点。主人公の『ゼイリブ』並にバカ過ぎるキャラクターでマイナス1点。 【エスねこ】さん 7点(2004-09-05 02:01:19) (良:2票) |
《改行表示》 5.《ネタバレ》 海外ドラマ『トゥルー・コーリング』を思い出す演出。 何か行動を大きく変えるのではなく、小さな変化で結果が大きく変わるというところがミソでしょう。 映画というよりかはゲームのリプレイを見ている感覚。今作を観て、世界には“If”があふれているものだと思いました。音楽が個人的に大変好みです。遊び心も好き。 ただ、同じフィールドで違う展開を楽しむだけの作品ですから、『飽きる』という意見は、わからなくもないです。それに、ゆっくり落ち着いて映画を観たいときには不向きな作品でもありますね。それでも娯楽作品としては◎でしょう。 少々残念だったのは、ローラの強さ・性格がブレてしまったことでしょうか。特に父親とのファースト・エピソードで完全にブレちゃいましたね。強いキャラでいきたいのであればもう少し強さを前面に押し出しても良かったのでは。 ですがそんなことよりも最も致命的なのは、父親、マニ、ローラといった主要人物に、何と言っても魅力が足りないことでしょう。いや、これがドイツではウケるのかもしれませんが、きっと私達日本人の感覚とはずれています。マニとローラは何となく応援したくはなっちゃうんですけどね。 ついでに言うと、道行く人の運命までもが大きく左右されちゃうってのはかなり強引だったかもです。その着眼点は面白いと思いますが。 ・・・ってゆーか、あんなところからやり直さずに、ローラが車で迎えに行くところからやり直せば簡単に解決できるのに・・・とか考えたらだめなんでしょうね。きっと。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-11-16 00:17:19) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 久しぶりに「アイデアで勝負!」という映画に出会いました。ジャーマン・テクノに乗って走りまわるローラの姿は実に爽快!バギーパンツ姿で走るローラは下半身がどっしり(安産型)しているから走るフォームに説得力があります。しかし、恋人のマニの情けなさはツボにはまります。こいつが自転車に乗った浮浪者を追いかけるときの走りっぷりは、ローラと対照的でおかしかったです。監督の意図が?だったのは冒頭ローラが走り出す前の部屋でテレビがドミノ倒しの番組を放送していますが、テレビの音声が日本語なんです。これはなんなのでしょうか。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-15 12:21:37) (良:1票) |
《改行表示》 3.『ラン・ローラ・ラン』は、ハイゼンベルグの不確定性原理によって見出され、シュレディンガー方程式により導き出された世界の確率論的存在、多世界解釈論に基づいている。さすがドイツ映画である。この映画は、スタートからローラという電子を発射させ、観測によって3つの違った結末(位置)を用意する。これはまさしく量子論の基礎となる「2重スリット実験」そのものではないか。。。 この実験により、電子は粒子であると同時に確率論的に存在する波であり、観測前の電子は確率としてしか存在し得ないということが明らかとなったのである。観測前のローラの世界には幾多の行き方が確率論的に存在するが、それは観測と同時に収縮する。結局、ローラは最後にどうなるのか? 生きているのか、死んでいるのか。この映画は、3つの収縮の可能性を提示したのみで、どれを選択しているとははっきり言っていない。シュレディンガーの猫は、生きているのか?死んでいるのか? 生きている状態も死んでいる状態も量子論的には同時に在りえて、そしてその状態は確率としてしか存在し得ない。あぁ、つまり、彼女(世界)は生きていながら、同時に死んでいるという、「確率」という存在でしかないのだ。。。あぁぁぁ、それを否定するには、彼女が生きている世界と死んでいる世界が同時に存在しなければならず、それは観測者である僕らが既にパラレル(多世界)に存在しているということになるのだぁ!! と、別に感嘆するまでもなく、この映画はパラレルワールドをさらりと描いているので、あまり考えすぎずにパンクに楽しむのが正しい鑑賞方法だろう。 【onomichi】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2004-08-29 16:51:56) (笑:1票) |
2.何度もは出来ないかもしれないけれど、試みとしても面白かったし、内容も割とよくまとまっていて楽しめました。スタイルとしてはちょっと違うけど、「メメント」と似た試みのような感じがしましたが、あっちはもっと分かりにくくて私には向いてなかった気もするのですが、こっちは…昔流行した「シミュレーション・ブック」みたいな感じも受け入れやすく楽しめました。ローラが可愛いだけの女優さんじゃないところがいいですね。燃えるような赤い紙も似合っているし。マニは責任転嫁の無責任男って感じで好みのタイプではないのですけどね(笑)。ローラとマニを描いているようでいて周りの人達にもそれぞれの分岐点があって、人生があると言うのがさりげなく描かれていてよかったと思います。 【あかりん☆】さん 7点(2004-02-08 23:26:18) (良:1票) |
1.構成もテクノだね! 【k】さん 7点(2004-01-23 18:12:41) (良:1票) |