10.リバイバル上映で鑑賞。この映画を観るのはもう何度目か分からないが、今までで観た全ての映画の中で最も好きな作品だ。僕がこの映画を好きな理由は、まずは全てにおいてこの映画が秀でていること。脚本もキャラクターの造形も台詞回しも音楽も映像美も何から何まで素晴らしい。特にキャラクターと台詞回しは本当に凄い!ロレンスはもちろん、アリもアウダもファイサル王子もアレンビー将軍もドライデンも!本当に素晴らしい躍動感だ。実在・非実在にかかわらず、本当に血の通った人間が歩き、話し、考えている。 しかしそれだけではない。「ゴッドファーザー」も「ローマの休日」も「ガタカ」もほぼ完璧な映画だと思う。それらに加えて最も大事な点は僕がこの映画で描かれるロレンス彼自身に心底愛着を覚えるからだ。 確かに僕は彼のような英雄ではないし、砂漠どころか海外にも大して行ったことはないし、戦争を戦ったことも無い。しかし、彼の栄光と挫折に至る過程における彼の心理状態にはことごとく共感できる。マッチの炎を指で消してみたり、将軍に無造作な口を利いたり、自分の居場所はここではないと感じていたり、名声に酔ったり、そういう自分を恥じたり、理想主義だったり。 僕にとって彼は、基本的には同じ考え方をもつ人間でありながら、僕がもって生まれた能力の低さや意志の弱さや慎重さ(消極性とも言う)から実現できないことを次から次へと実現していくスーパーマンなのだ。だから彼の欠点も含め、その行動一つ一つが愛おしく、そして同時に圧倒されるのだ。これを観ると僕も彼のように「生きた」人生を送りたい!と心から感じる。面白い映画であるとともに自分の気持ちを引き締めてもくれる映画だ。人生において大事なことを、観るたびに僕に改めて問いかけてくれる唯一無二の映画だ。 【枕流】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-01-15 22:18:31) (良:2票) |
9.今作が放つ、 【 開始30分における、空前絶後のパワー 】 と、【 ヒーローが狂い腐っていく、負のパワー 】 この相反する2つの力に、ボクは完璧に捻じ伏せられていきました。 そしてこの強固な 「二面性」 こそが、制作後40年を経た現在においても、名作として鑑賞され続ける今作の 「レゾンディーテル (存在理由)」 であったと悟りました。 完成版はこちらまで ネタバレ注意 → http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-72.html 【マーク・レスター】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-17 20:47:20) (良:2票) |
8.「アラビアのロレンス」と言えばP・オトゥール。P・オトゥールと言えば「アラビアのロレンス」と言われるぐらい、他にも多くの作品に出演しているにも拘わらず印象が希薄なのも、彼がいかにこの作品で際立っていたかという証明でもある。彼もまたロレンスを演ずる為に生まれてきたような、そんな男のような気がする。とりわけ彼の端正な顔立ちとその美しい瞳。いかにも英国人らしいアクセントの喋り方などがその最たるもので、中でも酋長に衣裳を贈られ、砂漠でその白衣を纏い裾をひるがえして嬉々として舞い、ナルシズムを表現する姿が強烈だ。さらに映画史において、これほど全編に渡ってスケール感が突出している作品も珍しく、砂漠の雄大さ、美しさ、清潔さ、厳しさ、そして人間と自然との関わりあいをドラマの中で見事に融合させている。ロレンスが消したマッチの焔が、そのまま砂漠の真っ赤な空に変化する場面や、O・シャリフが馬に乗って陽炎漂う遥か彼方から登場し、初めてロレンスと出会う場面など、印象に残る名シーンは枚挙に遑がない。 【ドラえもん】さん 10点(2002-06-30 17:35:26) (良:2票) |
7.前半の輝いているロレンスと、後半の弱さをあらわにしたロレンスの対比が面白い。一人の人間がこうも変化するとは、いかにも人間らしい。そういう意味で、単なるヒーローものなんかとは全然違う深みがある。かなり時間が長いけれど、この話を2時間ちょいでまとめるとしたら中途半端なものにしかならないだろう。単なる歴史ものだとは思って欲しくない、オススメの一本。 【おまいつ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-11-04 17:10:30) (良:1票) |
6.インターミッションを挟んで2日に渡って鑑賞しました。とりあえずこの映画を観終えた直後の率直な感想は「長い!!」に尽きます。でも後々、この映画をよく振り返ってみるとやはりこの映画が名作と称えられる要素がたくさん伺えます。まず砂漠の美しくもあり、恐ろしくもある自然描写の圧倒的な描写力に1番感動しました(特にDVDで観てみればよく分かります)このような凄い描写はCGや特撮に頼り気味の今時の映画で描き出すことはまず不可能でしょう。キャスト面でも出演者全員がしっかりとした演技力で違和感のある人が誰1人居なかった。やはり特筆すべきは主役のピーター・オトゥール。彼の演技はロレンスの喜怒哀楽を見事に表現していて、鑑賞中はひたすら驚かされました。アカバの進攻シーンや鉄道爆破など1度観たら心に深く残るシーンも多く、これらの要素を全て踏まえるとこの上映時間も十分に納得です。今の時代ではなかなか観ることが出来ない「生」の迫力に徹したこの映画を観ることが出来た事は本当に嬉しく思います。 |
|
5.凄い。その一言に尽きます。それ以上のコメントを言う頭脳は僕には無い・・・。 【ケンジ】さん 7点(2003-11-11 00:51:00) (良:1票) |
4.壮大な映像はCGでは到底表現できない迫力があるし、またサリーを纏ったピーター・オトゥールが砂漠に立つ姿にもなんとも言えない美しさがある。この時のイギリスの2枚舌外交(3枚舌とも言われている)こそがまさに今全世界を不安に陥れている、緊迫した中東情勢の原因であることを、ロマン以外にも感じて欲しいと思う。 【黒猫クロマティ】さん 6点(2003-10-08 18:39:27) (良:1票) |
3.壮大なスケール!圧倒的迫力!絶対に映画館で観るべき作品! 【李将龍】さん 10点(2003-05-29 10:33:23) (良:1票) |
2.初めて観たのは今は無きテアトル東京。場内の照明が半分ほど消え、ざわついていた観客が静まると有名なテーマ曲が始まる。まるで演奏会場の雰囲気。曲が終わると残りの照明が消え、静かに幕が開き映写室から一筋の光が放たれたときスクリーンにはオートバイとロレンス=P・オトゥールが俯瞰で映し出されていました。ロレンスの時代が遠い出来事ではない頃に作られた歴史的名作。映画に芸術性が感じられる時代でした。自己紹介で趣味=映画鑑賞と書いてもおかしくない時代でもありました。 【天地 司】さん 10点(2003-02-28 17:31:18) (良:1票) |
1.昔の映画はやっぱいい。ちょっと長いけど。 【ビビンバ】さん 8点(2002-08-08 12:51:20) (良:1票) |