301.《ネタバレ》 冒頭のタクシー会社での面接からわかるよう、トラヴィスという男は世間一般の感覚からいうとかなりズレている。ベッツィを誘った時もそうだったし、シークレットサービスとのやり取りなんてほとんどイカレている。ベトナム帰りで不眠症という設定もそうだが、ロバート・デ・ニーロがこのアウトロー的な役に大いにハマっておりアブナイ雰囲気充分である。このような性格の持ち主が、社会に受け入れられず孤独と疎外感にさいなまれるとなると、常人では理解し難い行動に出るのであろう。オレはこのままでは終らない、何かひとつ大仕事をやってやる…。この映画のように一躍ヒーローに躍り出るか、狂気じみた犯罪者になるかどうかは両刃の剣。つまり何かが引き金となり、ゴミのような連中を拳銃で片っ端から一掃することだってあり得る。普通の感覚の持ち主だと、そんなものは都会の産物なのでしょうがなく、警察や政治家にまかせればよい事だと納得する。ところで、何事も無かったかのようなエンディングシーンからすると、この出来事はあくまでもトラヴィスの願望であり妄想として見てもおもしろい。またスコセッシ監督の夜のニューヨークを演出する、映像と音楽による巧みな雰囲気作りも、この孤独な男のストーリーによく似合っていた。 【光りやまねこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-19 21:07:51) |
300.《ネタバレ》 トラヴィスは結果的には英雄となったが、本当なら大統領狙撃犯となっていた。英雄なのか犯罪者なのかとそういう見方をする映画ではなかった。ひとりの男の孤独を描いた重厚な映画で印象的なシーンが多かった。アメリカの怪しげなネオン、車中のトラヴィスの寂しげな表情、鏡に向かい凄む表情などなど。映画館で見たいと思った。 【マサ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-28 20:39:06) |
299.ジャクソン・ブラウンのLate For The Skyがトラヴィスの物悲しい表情とすごく合ってて良い。 若いデニーロや若い若いジョディ・・・一見の価値あり。 【二矢PUNK】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-27 23:02:54) |
298.《ネタバレ》 トラヴィスの無気力さはデ・ニーロ以外には不可能といっていいほど、彼の迫真の演技が光った。2人の女性を執拗に追いかける様子は正にストーカーの様だが、最後の最後に理解してもらえて丸く収まったのがこの映画の唯一の笑いどころのような気がする。それにしても、鏡の前で銃を構えるシーンはいつまでも印象に残る。 【超甘味王】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-27 06:03:18) |
《改行表示》 297.《ネタバレ》 期待してみたのですが、ちょっと自分には合いませんでした。閉塞した現実からの破壊的逃避、といった映画だろう、と思ってて、「太陽を盗んだ男」「ファイトクラブ」はよかったから、自分に合うかな、と思っていたのですが・・・ 陰鬱で汚れた現実への悲観はまあまあ伝わってくるものの、いまいち乗り込めない。前半はグダグダと時間が過ぎるだけにも思える。重要ではあるんだろうけど。 後半、ジョディ・フォスター登場だが、評論家が騒ぐほどすごいとは思わない。もちろん演技は十分うまいのだが。 最後が急展開すぎ。なぜかモヒカン(そんなカッコだったら何もしなくても目をつけられるに決まっている)、そして逃げ帰ると間髪いれずに売春宿へ突撃。どこでもよかったというのはわかるが、早すぎ。銃撃戦は悪くないけど、暗くて見にくい。 最近の映画に慣れすぎたせいかなぁ 【θ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-07-21 10:07:20) |
296.《ネタバレ》 ベトナム戦争の傷跡が色濃く残る時代。トラヴィスは、様々な矛盾が存在する混沌とした社会の中で、アイリスを助けることに自分という存在の意義と正義を見いだしていく。それは狂気でもあり、正義でもあり、不器用な生き方しかできないトラヴィスの愛なのだと思う。 【キャリオカ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-07-05 12:11:02) |
295.最近、邦画「丑三つの村」を見たのですが、主人公が屈折していく様に、少し通じるものがあると感じてしまった。まあ「丑三つの村」は完全B級映画、こちらはカンヌのパルムドールで“一緒にするな!”とお叱りを受けるかも知れないのですが・・・。どちらにも絡むのはやはり“戦争”。世間を憎んで、一人武装していく過程は、継男とトラビスが重なります。実際にトラビスが武器を使う場面は、一応“正義”だったことになるようですが・・・。でも、こうして反社会的行動に走る要因を“孤独”とか“病む社会”に求める作りには大いに不満。多いですけどね、実際。人間なんて誰でも孤独だし、同じ社会に生きている人間が皆、暴力的になるわけじゃなし。“こんな自分に誰がした!”と他者のせいにする犯罪者の心理に通じるんでしょうけど、キライです。ラスト、トラビスの今後を暗示するようで、さらにイヤです。なんというか、全編通して胸に迫るものがなかったし、トラビスに共感できなかったのは致命的。イイ映画なんでしょうけど。ジョディ・フォスターは圧巻。ハーベイ・カイテルはなかなかカッコ良かった。それにしても、私は、デ・ニーロという役者が好きになれません。 【すねこすり】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-06-26 14:56:39) |
294.孤独なやつほど、トラヴィスに自己投影できるだろう、よって僕はこの映画に満点をつける。 【しっぽり】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-05-25 15:42:35) |
293.《ネタバレ》 私にとっては、若いデニーロがとても新鮮です、周りが騒いだところで人物の本質は変わらない、この後のトラビスが何をしでかすのかが気がかりです。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-05-18 18:22:13) |
292.《ネタバレ》 You talkin' to me? You talkin' to me? 【NIN】さん [映画館(字幕)] 10点(2007-05-11 08:57:44) |
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291.夜の街を中心にした映像が非常にかっこよかったですが、主人公の行動には全く理解できる部分がありませんでした。狂気に駆られる経緯もしっかり描かれてはいましたが、このくらいのことで社会に対する厭世観に呑まれていてはこれからの時代は生きていけないでしょう。ただその狂気もフィクションの人物のものと割り切れば、どこか世界を変えたくて、それでも変えられないでいるような、この世界に生きている誰もが一度は感じたことのあるもどかしさを、見事に描き切ってくれた映画であることは間違いありません。 【Thankyou】さん [地上波(吹替)] 4点(2007-04-21 01:53:12) |
290.意味がわかりませんでした。 【孤島の鬼】さん [DVD(字幕)] 0点(2007-03-04 21:34:59) |
289.《ネタバレ》 全体の雰囲気が何ともいえず、いい。「スコセッシぽさ」というのか。この空気。いい。主人公はどう見たって頭がおかしくて、暗殺は企てるし、好きな女性に執拗にいいよるし、ぽん引きはぶち殺す。そんな彼のいかれっぷりと孤独に目が離せなかった。タクシー仲間のおっさんとの会話の場面が印象に残った。「そう感じるのはおまえだけじゃないさ」とか何とか言われたときのデ・ニーロの顔が。スコセッシの映画もデ・ニーロの映画もそんなにたくさん観たわけじゃないが、今のところこれが一番好き。 【ジェイムズ・ギャッツ】さん [地上波(吹替)] 10点(2007-02-08 22:32:45) (良:1票) |
288.ロバート・デ・ニーロの若さにびっくりした。荒廃したNYの街を流すタクシーとバックに流れるJAZZから何か凄さを感じさせてくれた映画だ。過去のレビューで男には理解できる作品だという意見が多いのは分かる気がする。おそらく孤独感と正義感を端的に表しているからだろう。ある意味、結末に向かってイキ過ぎるところはモンモンとした気持ちからクライマックスに向かう射精感に通じるものがあるからだろう。売春少女を買うか?悪党から少女を助けるか?によっても立派な大人かどうかも計れる。現代社会の性犯罪を問うこともできる。ところでモヒカンは笑えた。 【ジョンレモン】さん [地上波(吹替)] 9点(2007-01-27 19:08:44) |
287.寂しき狂気。スコセッシが自分自身で超えられない代表作の一つだろう。それにしてもスピルバーグが編集に参加してたなんて。。。まったく知りませんでした(ノンクレジットみたいだけど) 【Junker】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-12-30 20:33:58) |
《改行表示》 286.《ネタバレ》 トラヴィスがスリーブガン(右腕にセットしている隠し銃) の早抜きを練習しているシーンが最高! 『 You talk to me? 』 うーん、変態ですね。 【kapoera】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-24 21:21:54) |
285.期待して見たけど面白くなかった・・・。雰囲気はよかったんだけど・・・。デニーロの髭剃り後が気になった・・・。 【名無しD】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-12-22 15:22:24) |
284.ストーリーは一歩誤ったら破綻しそうなほど危なっかしくて適当なのだが、それを凌駕しているのは、夜のNYを舐めるように上から下から取り尽くした映像と、それにかぶさる気だるく破滅的なサックスの音色。まるで、スコセッシ監督とNYの街の2時間に及ぶ壮絶なセックスを見せつけられた気分である。見ている方もぐったりするしかない。ところで、ジョディの出番が意外に少なかったのは、演技を見た監督が焦って登場部分を縮めたからではないのかな。デニーロも食われかけてるよ。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-12-19 01:52:04) |
283.有名な鏡の前で銃を構えるシーンには鳥肌が立った。デニーロも凄いけど、13歳で娼婦役をやるジョディ・フォスター、ただ者じゃない。 【アンナ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-12-09 13:00:11) |
282.《ネタバレ》 初めて観た時にものすごく衝撃を受けた作品。虚ろな眼をしたロバート・デ・ニーロ,彼の佇まいには不思議と涙を誘われた。これを書いたほぼ3年後の今日、またもレンタルして観たところ…時代背景の意味を感じさせられ、さらにやるせない思いが込み上げてきた。1973年に栄誉除隊したということは、ベトナム戦争の海兵だったことだろう。孤独な若者の日常生活における、やり場の無い憤怒。最後にヒーローとなれた彼は、結局また、孤独で無味乾燥な日常生活の住人となる他ないとは。「やるせない」とは、まさにこのことだ!! 【ロウル】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-07 21:27:35) |