特別な一日の投票された口コミです。

特別な一日

[トクベツナイチニチ]
A Special Day
(Una Giornato Particolare)
1977年カナダ上映時間:106分
平均点:7.68 / 10(Review 22人) (点数分布表示)
公開開始日(1984-10-13)
ドラマ戦争ものロマンス
新規登録(2003-12-08)【おばちゃん】さん
タイトル情報更新(2017-11-14)【S&S】さん
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監督エットーレ・スコラ
キャストソフィア・ローレン(女優)アントニエッタ
マルチェロ・マストロヤンニ(男優)ガブリエレ
ジョン・ヴァーノン(男優)アントニエッタの夫 エマヌエレ
脚本エットーレ・スコラ
ルッジェロ・マッカリ
音楽アルマンド・トロヴァヨーリ
撮影パスカリーノ・デ・サンティス
製作カルロ・ポンティ
衣装エンリコ・サバッティーニ
字幕翻訳吉岡芳子
あらすじ
第2次世界大戦前夜、独伊協定が締結される日。主婦アントニエッタは、家族をローマ市民参加式典に送り出した後も家事に忙しい。そんな中、エサをやろうとしていた九官烏がカゴから逃げる。鳥の迷い込んだ部屋には、ガブリエレという男が住んでいた。ほとんどの住人が式典に出かけていて静まり返ったアパート。男は、こころよく一緒に鳥をつかまえてくれた。アナウンサーだと語る、やけに陽気な男だ。しかし、流れてきた式典の実況ラジオに顔をくもらせる彼。気まずくなり戻ったものの、胸騒ぎを覚えるアントニエッタ。そして二人は・・。
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【口コミ・感想】

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1
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11.これは、奥の深い作品なんだと思う。ファシズム批判は特に描かれていないのだけれど、ガブリエレがゲイであることで、しかもそのゲイが異端であるとして連行までされてしまうという現実を描くことで、体制批判以上のマイノリティ排斥への憤りを表しているのでは。ともかく、『ひまわり』では感じなかったソフィア・ローレンの美しさと色気を堪能させていただきました。同じ主婦の不倫モノなんだけど、駄作『マディソン群の橋』の肉欲先行の陶酔不倫とは違って、こちらは現実逃避のヒリヒリするような切羽詰った痛みを分かち合う。これはキツイ。前半ガブリエレの電話のシーンが印象的。もちろん屋上のシーンも。「三銃士」の本と直ってしまった電灯が、切ない。
すねこすりさん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-11-30 15:50:23)(良:3票)
10.《ネタバレ》 冒頭、大勢の人達の大騒ぎ的なパレードのシーンにおける映像に込められた力強さと同じように強い心で生き抜くソフィア・ローレン、彼女にとっての特別な一日は出逢った男、マルチェロ・マストロヤンニとのひと時であり、それはヒトラーが訪れた日がイタリア国民にとって特別な一日であるのと同じであったに違いない。これはそんな特別な一日の出来事を描いた映画であるが、誰だって自分にとっての特別な日が欲しい。そういう思い、願いが心の中にあるばすです。ソフィア・ローレンの演技の凄さと相成って生まれる女の愛、それに対してゲイである為に女を愛する事を知らないのに、何とか応えようとお茶目な姿を見せるマルチェロ・マストロヤンニもこれまたお見事!単なるメロドラマ、不倫ものとは一味違う大人のドラマの奥に感じられる歴史の重さが感じられる作品として見応え十分!音楽を一切、使わない映画作りというのも新鮮であり、聞えてくるのはラジオから流れてくる声や雑音だけであり、そんな中で演じられる名優の名演技が一層、ドラマとしての深みを与えている。
青観さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-10-28 22:38:52)(良:3票)
9.《ネタバレ》 住民は皆イタリアにやって来たナチスを歓迎する式典に出掛け、それを実況しナチスを賛美する、隣人が大音量で垂れ流すラジオ放送以外はひっそり静まり返ったアパートの一室。そこで繰り広げられるマストロヤンニとローレン演じる中年の男と女のたった一日の情事に至るまでを描いた作品です。決して喋りすぎない2人が実にいいです。家事をする姿、お互いを見つめる目、室内を歩く姿、鏡に映る自分を見つめる表情、そして後姿さえも。何気ない一つ一つの動作で表現する2人の心情、心の揺れが痛いほど伝わってきます。この2人の名優が創り上げる室内の空気が見事でした。2人の会話から男は反ファシズムの為職場から追放されたアナウンサーであることが分かる。そして最後には当局に連行されていく男。それを窓越しに見つめる女。男が彼女に残した一冊の本と彼が修理した電球。マストロヤンニ、ローレン、絶妙に配置された小道具が三位一体となって織りなすラストシーンは物悲しくも、僕にとっては忘れられない名シーンの一つとなりました。
とらやさん [DVD(字幕)] 9点(2008-12-13 17:22:34)(良:2票)
8.誰もいなくなった団地。管理人のおばちゃんが大音量で流すナチスの集会の放送だけが聞こえるその団地での、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニとの出会いは、既に諦念によって包まれており、そこにはあらかじめ決められたかのような不可能性があるばかりだ。ラジオから流れる「軽さ」と、カメラの前で繰り広げられる特別な一日の「重さ」が同時進行していく、その緊張感は見事としかいいようがない。
ラスト、少しずつ電気が消され暗くなってゆく室内は、特別な一日が終わりを迎えた事を示すだけでなく、さっきまで「軽さ」であったはずの戦争は生活に直接影響する「重さ」へ変わり、二人の出会いは風船のような「軽さ」へと変わる。ソフィア・ローレンに残されたのは三銃士と修理された電球だけだったが、それは消えてしまいそうな軽さの為に欠かせない、錘なのだった。屋上でのシーンとともに忘れられない映画。
Qfwfqさん [ビデオ(字幕)] 9点(2004-12-07 01:22:26)(良:2票)
7.《ネタバレ》 高揚して涙するのがいいドラマだ、と思ってきた私をボコンと打ちのめしたのが本作、まさに特別な一本 です。
友和&百恵、リズ&バートン、ヤンニ様にはおフェイさんにドヌーヴ・・と公私混同お似合いカップルは世に幾組もありましたが、生活感が出せてイタリア語で、という条件なら彼の御相手は、なぜか妻ではないこのおばさん(すみません)しか考えられませんね。ワイシャツ姿でキッチンに立つ男、所帯やつれしてるのに左横顔がことに美しい女、、ほとんどを団地の2室でかわしあうこの二人の心情表現がこの上なく練れています。室内外の小道具の使い方、音の出し方、窓を映すショット、どれも憎たらしいほど上手いわん。屋上シーンはドラマ部門名シーンBEST10(←今考えました)にぜひ入れましょう、素晴らしい。/満点じゃないのは、愛する「ひまわり」を演じる方が簡単そうに見えたので大嫉妬の減点、まだまだお子さまの私に良きアドバイスをお願いします、そっとお待ちしてます。バルカンとラッタッタァのCMになぜこのごっつい二人がそれぞれ出てるか当時はわからなかった、若い頃なら本作の半分も吸収できなかったと思います。トシとっていいこと、ありました。

かーすけさん 9点(2004-07-29 22:42:14)(良:2票)
6.《ネタバレ》 スリリングな行きずりの官能を描いていると同時に、繊細な情感が漂っている、まさに名作です。
歳を重ね、「ひまわり」の当時より枯れてきた二人の演技は、さらに珠玉。
本当に、ある1日を切り取った、という趣きながら、映画のテーマは深い。
冒頭のシーンで、ソフィア・ローレンの夫が、ヒトラーの演説に興奮して出かける様子が出てきます。この1エピソードでほとんどすべての背景を伝えているところが、スゴイところです。
このレビューはほかの作品に比べ何度も何度も書き直しましたが、いつも稚拙だなあ・・と溜息をついています。
ぜひほかの方のレビューを読んでみたい1作です。切に切に、ご来訪をお待ち申し上げます。 m(__)m 
(定価3980円でDVDも出ているようです。決して営業じゃありませんよ~)
おばちゃんさん [ビデオ(字幕)] 10点(2003-12-08 10:48:34)(良:2票)
5.細かく計算されているあらゆるシーン、思い返すとどれも必要不可欠で繊細な作品ですね。この日はほぼすべてのイタリア人にとっては「特別な一日」であったわけですが、主人公二人にはより特別な、スペシャルな日になったわけで、その心境の変化も巧みに切り取ってあり、感動しました。すばらしいです。
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-02-12 09:40:11)(良:1票)
4.《ネタバレ》 どうということはない会話が延々と積み重ねられ、映画というよりは舞台劇のような前半は、平坦な印象しかなかったのです。しかし、2人の感情が高ぶるにつれて、かえって雰囲気は虚しさを増していき、一線を越えたところで、一気に色が反転する。むしろそれまでの平凡なやりとりこそが至福であったことが分かる仕掛けです。灯りが1つずつ消えていくラストも秀逸。見終わった後にこそ、じわじわと味わいが出てくる。
Oliasさん [DVD(字幕)] 8点(2013-11-14 02:10:13)(良:1票)
3.《ネタバレ》 名優マストロヤンニとS・ローレンの二人が見せる、ほんとにたった一日の出来事。男と女の邂逅と、互いの孤独が溶け合ってゆく様を切り取ったこれぞドラマ。背景に流れるのは常に孤独の影。見るからに疲れた主婦然としているS・ローレンと、何かを抱えているマストロヤンニ。ラジオから流れる喧騒で かえって取り残されたような人気のないアパートの一室の寂しさがしん、と際立つような。男が連行されるのは決まっていたこと。特に「何も起こらなかった」一日。なのに心に焼印のように残った一日。なんだろう、この衝撃は。こんなに静かな映画なのに。
tottokoさん [ビデオ(字幕)] 9点(2012-01-30 17:53:10)(良:1票)
2.変にひとけがない感じがいい。『黒いオルフェ』では、カーニバルの賑わいの裏道の静けさってのが生かされてたけど、あれを思い出した。ファシストの集会にみなが出払った後のアパートの静まり。この設定がファシストおばさんとホモおじさんの出会いに必要だった。自分で女は劣っていると思い込んでいるほど素直にファシストの言葉を信じているヒロイン。公園でムッソリーニを見かけて気絶しちゃったってんだもの。あの当時のこういう素朴な一般庶民てのはなかなか映画で主役をやらせてもらったことなかったんだよな。ムッソリーニは貧困をもたらす敵だったのではなく、彼らにとって希望の象徴だった。小道具、九官鳥からルンバの足形、砂のオモリつけた電球、などなどが生きている。管理人のおばさんも重要。世間そのものといったような無垢な残酷さ。ラジオによる沿道の賑わいの中継が生きる。管理人のおばさんが大きな音で聞いているの。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2011-05-20 09:46:40)(良:1票)
1.何事につけ鈍感な自分には、熟年男女の心の機微をちゃんとつかめてるかどうか大いに怪しいのだけれど、そんでもこの作品がものすごく丁寧に作られているのは、分かる。冒頭の流れるようなカメラワークから始まって、垂れ下がってしまう電灯やボタンで作った絵など、小道具の巧みな使い方(小道具といえば、あの手動のコーヒーミル、欲しいなーって思った)、さり気ない台詞や表情で見せる登場人物の心の動き、なんと言っても名優二人の名演技(実は「ひまわり」で初めてソフィア・ローレンを見た時は「うわっ、怖い!(ソフィアファンの皆様、ごめんなさい)」と思ってしまったのですが、この作品で見た彼女は、とても綺麗に思えたのでした)。ラスト、アントニエッタがガブリエレから貰った「三銃士」を戸棚にしまい、電気を消して床につくシーンは静かな感動を呼びます。あと、この作品は(それが主眼ではないのだろうけど)当時のファシズムの文化的・風俗的な影響、あるいは何故ファシズムが人々に支持されたのかということも描かれていて興味深かったです。人は時に、不安定な自由よりも統率の取れた抑圧を求めてしまうものなんだな(別にファシズムを肯定するつもりは毛頭ないけれどね)。【かーすけ】さんも仰るとおり、年を重ねてから観るとより感動できる作品だと思うので、10年後位に見直してみたいです。<追記>決して宣伝ではないけれど、先日この「知られざる名作」のDVD発売を知った僕はすぐさま近所の二軒のレンタルビデオ店にリクエストした。一軒は「発注したらお知らせします」と言ったきり音沙汰がないが、もう一軒の方は先日ちゃんと入荷してくれた。偉いじゃん、ツ○ヤ。
ぐるぐるさん 8点(2004-10-22 18:12:13)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 22人
平均点数 7.68点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
414.55%
500.00%
6313.64%
7418.18%
8836.36%
9522.73%
1014.55%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

【アカデミー賞 情報】

1977年 50回
主演男優賞マルチェロ・マストロヤンニ候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1977年 35回
主演男優賞(ドラマ部門)マルチェロ・マストロヤンニ候補(ノミネート) 
外国語映画賞 受賞 

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