5.この監督の面白さはホームドラマにあるのかも知れない。一組の男女から、しだいにそれぞれの背景、家族から民族まで広がっていくドラマを、会話で綴っていく。「わだかまり」の根本を見詰めようとする姿勢は正しい。残業の会話でジョークジョークと言いながら、黒人の上司と白人の部下という関係のわだかまりをためつすがめついじり回す楽しみ。女たちの討論会。黒人男はどこかで白人女を求めてるのよ。イタリア系の店での差別論議。今回は人種差別に性差別も絡んでくる。主人公のカップルの裏に、タトゥーロ青年の黒人女性への恋が肯定的に置かれていた。後半麻薬のモチーフがグッと出てくるのがもひとつピンと来なかったんだけど、今のアメリカで家庭を考えるとき避けられないテーマなのでしょうな。道を散歩するシーンがなぜか滑らかな移動で描かれるのが面白い。フィーバーではあるけど、すべて中途半端な情熱になってしまう哀しさみたいのがある。警官に強姦していると思われそうになるとき「恋人と言うな、友だちと言え」なんてあたりに、今黒人が置かれている状況が分かる。タテマエは平等ということになってても、実際に心に生まれてくる「わだかまり」はどうすればいいのか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-11-07 09:44:43) |
4.やや焦点ボケです。90年代にも人種問題は確実に存在していたということですね。なんだか悲しくなりました。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-20 23:12:46) |
3.白人vs黒人の人種対決を間近に体験する機会の少ない私は、興味深く見ることが出来ました。黒人同士の対立も描かれていて、単調になっていないと思います。ただ不倫・麻薬という要素も盛り込んでしまったので、焦点が多少ぼやけてしまっているようにも思います。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-04-07 17:23:47) |
2.うーんと昔にWOWOWで観ました。なぜかとても「いい映画だった」という印象だけが残っています。この映画の中では秘書役のアナベラがとてもキレイで、その後、色んな端役で登場するのを見かけるたびにがんばれ!と注目していました。 【りんす】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2006-12-22 00:37:28) |
1.黒人男性と白人女性の恋愛を描くなら、もっとシリアスにするか、逆にもっと娯楽に徹するかにしたほうがむしろ、現在も続く人種偏見の問題がより鮮明に描けたのではないかと残念。不倫ものでもあるので、道徳観の強い方には向かないでしょう。(黒人のいい奥さんと結婚しているウェズリー・スナイプスが恋におちてしまう相手は、アナベラ・シオラ。かなりなヌレ場もありますから、清純な役の彼女にほれこんだ人は、特に見ないほうがいいかも?)もちろんその恋愛の経緯には無理からぬストーリーが用意されていますが、あまり後味はよくなかった覚えがあります。本作の貴重な見どころは、若いウェズリーとサミュエル・L・ジャクソンを見られるあたり。特に、サミュエルのファンは必見では? 薬物中毒からの再起第一作だったのだそうです。俳優としてもうあとがない、という意識からでしょうか? 鬼気迫る演技でした。なので、サミュエルに1点プラス!(あ、でもこの2人が何と兄弟役だったんですよー、ちょっと似てなさすぎですよね。でもない?) 【おばちゃん】さん 7点(2003-12-26 22:16:17) (良:1票) |