7.肝心なところは描かないで想像させるのもいいですよね。法廷シーンも、新聞記事の映像もなく、ラスト近くは影で描いたり、セリフもなかったり…1960-61年の作品ですがいまも衝撃的だと思います。最初、主演二人が無邪気に見える演出なども効果的だったかと。やはりワイラー作品制覇しないと! 別メモ【その時代にリモコンでテレビを見ているのもとてもびっくり!】 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-04-26 13:55:48) (良:1票) |
6.オードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーンの共演にロマンチックコメディを期待すると痛い目に合う。監督はローマ休日のウィリアム・ワイラーだ。ところがこれまた予想を遥かに上回る何とも残酷な人間ドラマになってる。子供の嘘から始まる悲劇、見てても楽しいなんて気持ちには全くなれないし、腹立つのに最後まで見れてしまうのは監督の手腕あればこそ。まあ、個人的にはオードリー・ヘプバーンとシャリー・マクレーンにはドロドロしたものより軽いタッチのコメディのが似合ってると思ってるのであまり高い点数は付けたくない。6点ぐらいが丁度良いかなて思うのでこの点数です。それにしてもウィリアム・ワイラー監督の家の中での人間模様と階段の使い方に対するこだわりみたいなものがこの映画でも沢山見られる。 【青観】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-06-12 21:21:57) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 オードリーとマクレーン、二人の魅力がこの映画のみどころです。 子供の残酷な嘘、怖いですね。そのちょっとした嘘がオードリーの恋人、ジェームズ・ガーナーも含めてすべてが崩壊していってしまうんですから。 同性愛じゃない、これは友情なんだ!というテーマかと思ったら、実は片方は本物の恋心があったという、同性愛というものも丁寧に扱っているかと思いきや、最後は恋心を抱いていたマクレーンの自殺で終わってしまう。これって当時の社会を写実的に映しているのではないかと思うんです。 最後、棺桶の前でメッセージを送るオードリー、そのむこうには罪の意識を抱きながら立っている親御さんたちでしょう。恋人もいました。 その連中の視線を合わせず、じっと前を見つめ歩いていくオードリーの姿は本作の一番印象に残るシーンとなりました。 現在ならもっとハッピーエンドに作れたと思いますが、隠れた名作だと思います。 【クロエ】さん [地上波(字幕)] 8点(2013-02-21 05:47:19) (良:1票) |
4.題材が変わっていて、とても妙味のある映画。この時代に同性愛というのも斬新だが、 一つの嘘が人から人へ伝達されるうちに・・・という、人間社会の怖さを丁寧に描写しており、 最後までじっくりと見入ってしまった。そういった意味では社会派ドラマでもあるが、 二大女優のオードリー・ヘプバーン、シャーリー・マクレーンが双方出しゃばらず、 平凡な女性教師役に徹しているのにも好感が持てる。彼女たちにも増して存在感抜群だったのが、 嘘つき少女。もうホントにニクたらしくて、よくこんな子役を見つけてきたなぁと、 感心してしまうほどのハマリ役。総体的に地味な内容の作品だが、なかなかのお薦め作です。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-08-18 10:48:26) (良:1票) |
3.オードリーが大好きな僕なのですが、何度も見たいとは思わないオードリー主演作です。冒頭の様子で恋人のジェームズ・ガーナーに親友のシャーリーや可愛い教え子たちが絡むラブコメを想像したのでまさかこんな映画だとは思わなかった。シャーリー・マクレーンも時期的にはワイルダー、レモンとの楽しいコメディのちょうど間に本作があり、予備知識無くリアルタイムで観た人もこんなシリアスな内容で嫌な余韻の残る映画とは思わなかったのではないでしょうか。当時のオードリー、シャーリーとくればオシャレで楽しくて軽快なラブコメなんかを期待してしまいますよね。しかし嘘、嫉妬、疑念、登場人物それぞれの角度からの様々な感情を織り交ぜ観る者に目を離させないドラマに仕立て上げた巨匠ワイラーの演出はさすがだし、二人も見事にワイラーの期待に応えた作品だと思います。そしてもう一人、嘘つき少女メアリーを演じた女の子の凄い演技も。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-13 16:26:45) (良:1票) |
2.嘘が噂を呼び、噂は人を信じなくさせた。 中盤から来る、嫌な緊張感と不安感が胸が一杯になさせ、彼女達の辛さが痛いほど伝わってきた。終盤では良い方に話しが進んで行ったものの、不安感は消えず、やはり辛かった。前半での明るさと後半での巨大過ぎる暗さのギャップ。心に辛さが大きく残った。でも最後、オードリーが一人歩くシーン。彼女の顔からは強さが溢れていたように見えた。僕はあの強さ漲る顔によって、救われた。「辛くても下を向くな!真っ直ぐ前だけを見て進み続けろ!」熱いメッセージが僕の心に届いた。 【ボビー】さん 8点(2004-08-12 18:05:59) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 ウィリアム・ワイラー、オードリー・ヘップバーンの組み合わせというと誰もが「ローマの休日」を思い浮かべるが、シャーリー・マクレーンとの共演でこんな佳品があったなんて、、、。「恐怖の報酬」「必死の逃亡者」など怖い映画はいくらもあるが、これは違った意味で物凄く怖い映画。中盤からずっと画面に釘付けだった。テレビのゴールデンタイム向きではないのもよくわかる。しかしネタバレにならないように説明するのが難しい。あえていうなら車の運転と同じで老人とこどもには気をつけろってことだし、また、村八分ものっていうことなんだけど、拙劣な喩えで恐縮至極。ただ、この邦題は天才的だと断言できる。 (以下、ネタバレ追記(2004/1/28))悲劇は、老人がこどものいうことを鵜呑みにはせず、確認行動をとって自身が間違いないと確信した情報を流したため、寄宿生の親コミュニティがそれを目利きの情報として無批判に受け入れてしまって集団行動したことから起こる。インターネットの大衆化によって、われわれ普通の人々が、無数のコミュニティの一員となり、あるときは目利きの発信 する情報にもとづいて行動し、またあるときは自分自身が情報発信して目利きに成りえること、すなわち裏を返せば誰もが風評被害の加害者たりえることは本レビューサイトを楽しむ皆さんなら納得していただけることと思うが、それがごく当たり前になった今こそ、この古典映画は断然輝きを増してきたと考える。情報の送り手の人も、情報の受け手に回るのが多い人もともに観てほし い映画。けっして色物映画ではない。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-01-16 10:12:49) (良:1票) |