9.ラストの男の泣き崩れで「道」を思い出したのは私だけだろうか?「道」は不可解であったが、これは理解できる。私は仕事柄障害者との付き合いがが過去に幾つかあったが、彼らは健常者よりも非常に傲慢で・ワガママだった。別に卑屈になる事も無いと思うが、逆にその反動が出ているような気がした。西脇はそれを上手く表現していたと思う。ラストの気丈さは女のの強さではなく、障害者の強さに思える。ツマブキはは単純に食欲・性欲で彼女に惹かれたんでしょう。(自分でスパゲティー作る事や、ヤラセナイでもったいぶる相手に嫌気が差してたと思われる)ただし、それらの欲が満たされると、相手が障害者という事が段々面倒になってくる。これは普通といえば普通なのかもしれないが、障害者から逃げたというワダカマリというかシコリというか複雑な心境も残っているんでしょう。(ただし、女の前で泣き崩れる事もないと思うが。) 【東京50km圏道路地図】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-14 23:23:27) (良:2票) |
8.あのお魚のラブホテルはすごい!行ってみたい。 それはともかくとして、あえて2人のセックスシーンに時間を割いたのは、恒夫は「障害者の女性」を愛したのではなくて、「女」を愛したということを伝えるためだったと思います。 恒夫は同情で障害者のジョゼを好きになったわけではなく、つまり多くの男性が「ふつうの女性」を好きになるのと同じように恒夫も、ジョゼという女性の体と心を求めていた。 とても自然なことで、すんなりと、この特殊な恋愛に入り込むことができるようになっています。 そしてジョゼの偉いところは、歩けないという事実を素直に受け入れていることだと思います。けっして愚痴を言ったり健常者に嫉妬したりしません。 それに比べ健常者の私たちは、「自分が持っていないもの」を持っている人を見ると嫉妬したり不満を感じたりします。自分よりも出世している人間や、お金を持っている人間、または自分よりも愛されている人たちをみて、「ああ、自分は何も持っていない。なんて不幸なんだ。羨ましい」と嘆いたりすることもあるのでは? ジョゼは生意気な女性ですが、あるがままの自分を受け入れて生きている。とても尊敬できる女性。 「障害者なのに、男に捨てられた」と思うのは、ある意味で健常者の驕りなのではないでしょうか。 彼女をみて「自分が持っていないもの」を悲観せずに「いま自分が持っているものだけ」を素直に喜べる姿勢に強く共感しました。 【花守湖】さん 9点(2005-03-05 01:31:48) (良:2票) |
7.ジョゼは陸に生きる人魚みたい。だけど彼女は童話の人魚姫のように泡にならずに鮭を焼いている。そんなジョゼが素敵です。 【paraben】さん 8点(2004-11-13 13:29:13) (良:2票) |
6.きたないものや、目を背けたくなるものを、隠すわけでもなく、美化するでもなく、そのまんま描いている作品。すごく日本的なのだけれど、ヨーロッパ発のミニシアター系にあるような雰囲気を帯びていて、素晴らしい作品だと思う。こういった映画が日本で作られたことはすごいなと思うし、池脇千鶴も妻夫木聡も、自然な演技でちゃんと上手で、ああいい俳優だなと思う。 【ともとも】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-04-05 20:35:49) (良:1票) |
《改行表示》 5.『妻夫木の映画は糞映画』 これは僕が信じて疑わないありがたい格言だったんですけど、 まんまと格言が覆されることとなりました。 この作品は久し振りにガツンと来る良質な恋愛映画でした。 冒頭、朝食のシーンでの玉子焼きがほんとに美味しそうで、 庶民派の僕としては、これだけで充分に満足な感じだったのだけど、 ここに池脇千鶴が被せてきた台詞が圧巻だった。 『サルモネラや』 この時点で僕の格言が音を立てて崩れていくのを感じた。 後はもう名台詞のオンパレードで、 このセンスはどこからやってくるんだろうと脱帽するしかなかった。 しかも、これに対抗する上野樹里がまたいい女で、 顔と体で池脇千鶴を圧倒しているのは一目瞭然だが、 若いのに福祉に興味があるなんて性格美人の側面を併せ持つ完璧超人と来たもんだ。 これはもう勝ち目が無いはずなんだけど、そこは映画の魔法である。 見事に勝者と敗者の入れ替わるファンタジー。 現実には絶対にあり得ないけど、 もしかしたらあるかも知れないと思わせるペテンの巧さ。 ここまでやったら最後まで妄想物語を貫いて欲しかったけど、 最後には現実に突き落とす残酷さがまた良かった。 それでも、涙脆いこの僕が泣かなかったのは、 何か希望のようなものを感じるラストだったからかも知れない。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-02-02 12:46:06) (良:1票) |
4.妻夫木聡の前で池脇千鶴が微乳を露出し、二人が互いの舌を貪り合う様子を逃げずに描写することで、彼らはフィクショナルなキャラクターから生きた人間になった。そしてジョゼがスツール(?)からドスンと床に下りる様に、フワフワしたファンタジーとして始まった物語を、しっかり現実に着地させて映画は終わる。また、本作で犬堂一心は「人に観せる」ことを念頭に置いて演出していた様にも感じられ(これまでと比べれば予算にも多少の余裕があったのかも?)、非常に好感が持てました。私はこれを、監督自身が少し大人になったのだと受け取りました。同じ脚本でもこれまでの演出では、こうまで「広い支持」を集められなかっただろうと思います。本作は、日本に於ける「普通の」障害者映画としても価値がありますよ、7点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-10 00:16:32) (良:1票) |
3.妻夫木聡や池脇千鶴の2人の独特な演技、味のある脇役陣(特に板尾!ホンコンがいなくてもやってけるよ!!)、原作に忠実なストーリーの流れ。これらは良いんですが、全体的に見るとイマイチな点なかりでした。1つ1つのエピソードに魅力が感じられないため、映画の世界に引き込まれない。それに説明不足な箇所が多い。経過が判ればもう少し良かったかも?セックスシーンを強調しすぎる所もあんまし良くないし、池脇の小ぶりのおっぱいも綺麗だけど明らかにいらないでしょ。目の保養としては十分満足だが(笑)、ちょいとショック!でもまあ外国の女優に比べて日本の女優はラブシーンでも脱ぎそうで脱がない人ばかりだから、彼女は偉い!でも脱いだからワンランク上にいったわけではないのでご了承くださいませ(笑)。ちなみにもう1回見るか?と言われたら、見ません・・・いや見るかも。でも、おっぱいシーン以外は高速早送りだな。 【ピルグリム】さん [DVD(字幕)] 3点(2005-09-11 19:42:54) (笑:1票) |
2.極めてリアル、だからこそ切ない。正直な演出。田辺聖子のごく短い原作小説をふくらませて、これだけの鋭く鮮烈な物語に仕上げた脚本の渡辺あやも見事。 【NIN】さん 9点(2004-12-13 15:40:03) (良:1票) |
《改行表示》 1.熊野で精進料理を作っていると思ったら、滝沢君とラブラブしてたり、今度は乳母車に乗ったけったいな女の子ですか。千鶴様、あんた、「ほんまもん」の女優になりはったな。 佐内氏の写真さながらの浮遊感のある映像、効果音の憎い使い方、くるりの演奏もベストマッチ。ジョゼの後頭部での演技と大根切りの音響が心に残ります。久々に爽やかな邦画にめぐり逢えました。 【つむじ風】さん 9点(2004-01-24 01:26:40) (良:1票) |