7.なーんか、少女マンガにありがちな設定、内容、出演者達のキャラですね。妄想系、センチ、自己陶酔的な感じです。あと村上春樹の作品っぽい。それを綺麗な映像でオシャレに再現してみましたといった感じでしょうか。今そういった少女マンガを読んでも、こういうのに昔は耽溺していたんだなぁと懐かしさとか馬鹿馬鹿しさを持って接することはできるでしょうけど、共感とか感情移入とか無理ですね・・・。しかもこの内容で135分って長すぎます。有名人をちょい役でちょこちょこ出演させてるもの狙った感じで嫌でした。映像美に関しても、こういった感じのは多いですよね。だから取り立てていいとも思いませんでした。同じ女子高生特有の美しさ、薫り、繊細さ、儚さ、気だるさ、心情の機微を描くなら脚本、演出、映像美、出演者達ののびやかな演技、どれを取っても中原俊監督の『桜の園』には到底及ばないと思います。ただ、蒼井優のバレエシーンは美しかった。どんなに激しく動いてもまとまる艶やかな長い黒髪も一役買っていたと思います。 【ゼロ】さん 2点(2004-11-21 00:43:10) (良:1票) |
《改行表示》 6.ん~・・・。これは無理。 32歳のおっちゃんが見ても・・何も感じないし・・何も残りませんでした。 【斜心01】さん 1点(2004-11-01 02:50:20) (良:1票) |
5.俺は岩井俊二監督を敬愛してます。彼の作り出す映像に何度酔わされてきたことでしょうか。こんなにも俺の感性を刺激するクリエイターと同じ時代に生きることができたことに、感謝さえしている昨今です。しかし、岩井監督の作品から溢れ出る素晴らしさは岩井監督のチカラだけで成り立っているのかと言えば、そうではないはず。彼には篠田昇カメラマンという良き伴侶がいました。篠田氏は岩井監督のほぼ全ての作品でカメラマンを務めてきました。あの白くノスタルジックな映像の直接の生みの親は篠田氏だったわけです。しかし、そんな彼はもういない。今年の6月、癌により惜しまれながらこの世を去った。俺自身も非常に残念であり、心から冥福を祈っています。さてこうなると、一つの不安が頭をよぎるのです。すなわち、俺が惚れ込んでいたのは監督岩井俊二ではなく、カメラマン篠田昇だったのではないか、という可能性です。もしくは、あの作品群は岩井監督と篠田氏のコンビネーションがあってこその産物だったとしたら。それは岩井監督の次の作品を見れば判断がつくことですが、どちらにしろ篠田氏の撮った映像をもう未来永劫見ることができないと思うと、落胆をあらわにせずにはいれません。「花とアリス」はそんな岩井・篠田コンビの最後の作品となるものです。決して死への悼みからオーバーに叫ぶわけじゃないですが、俺は「花とアリス」は彼らの最高傑作だと思っています。内容に関しては多く語るまい、とにかく一人でも多くの人々に見てもらいたい作品なのです。篠田氏よ、ありがとう。そして安らかに…(2004/10/22更新) 【コバ香具師】さん 10点(2004-04-19 18:04:22) (良:1票) |
4.岩井俊二の世界炸裂。まさに彼にしか作れない世界です。初めからびっくりさせられたのが、役者の演技。それはまるで映画というよりはホームビデオを見ているかのように、1つ1つの台詞が自然過ぎて驚きました。そして何といってもあの色彩の美しさ。これは日本映画でしか味わえませんね。桜がヒラヒラと舞う小道を花とアリスが笑顔で歩いていく。なんて美しいのでしょう。鳥肌が立ちました。それにきれいな光が射す数々の場面。美しすぎます。見ているうちにどんどん彼の世界に惹きこまれて頭がボーっとしました。不思議な麻酔にでもかかったような錯覚。なんてことのないストーリーなのだけれど、その背景にある演出が素晴らしいのです。音楽もまたその1つ。監督自ら作曲したあの懐かしさを憶えるメロディーが2人の少女の美しさと重なってまた麻酔が体に伝わっていく。心ここにあらずのまま私は2時間と少しを過ごしました。アリスと父親のシーンが感動的で自然と泣けてきました。そしてあのアリスのバレエシーン。これはもう自分の目で確認していただきたい。本当に美しいです。キャストもバラエティーに飛んでいて楽しかったです。なにげない日常を岩井監督独自のスケールで描いている映画です。少女時代を思い出したい時期が来たらもう1度見ます。 【未歩】さん 8点(2004-03-31 21:51:37) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 アリスと父親のシーンが好きです。別れ際の「我愛弥」、気づかない父、切ない。家族で過ごした日のアリスの記憶が宮本とのデートの中で再生されていて、2人じゃできない大縄跳びやハートのエースの逸話で、切なさも絶頂。つい涙させられました。相変わらず非常にノスタルジックに撮られており、温かく爽やかな感じがしました。また随所に笑える要素がちりばめられているし、有名漫画家やその作品のキャラクターも登場し、非常にリラックスして見れました。ゆったりした気分になれる良作です。 【こじ老】さん 9点(2004-03-27 21:49:21) (良:1票) |
2.すっごく久しぶりの岩井作品です。そして、やはりあの「白い光」は健在でした。フィルムをみると監督は誰と言わなくてもわかります。岩井節全開です。どうってことない話なんですよ。地方の女子高生ふたりがバタバタして男の子を取り合ってバレエをしてオーディション受けて嘘をついたり落語をして父親の思い出を振り返ったりするだけです。だけどね、なぜか自分の中でありもしない記憶を捏造されてなんともいえない気分になる。しかもその記憶では僕が女の子になっている(ぉ。コアな映画ファンを気取っていた学生時代に、もしこの映画を観ていれば「つまんねえ」なんて悪態ついたかも。だけど・・・ごめんなさい、やっぱこういう映画好きです(笑)。岩井ファンじゃなくても“切なさ愛好者”には必見の映画ですね。主演の女の子ふたりがすごく伸び伸びと演技をしていました。キットカットの女の子と『リリィシュシュ』に出てた子。男の子もモッサリしてカッコ良かった(とくに『リリィ』の女の子は角度によって、かわいくもかわいくもなく見えて良かった)。前作のようにコッテリしてへヴィなものも良いけど、清涼飲料な感じの今作も好き。かつて女子高生だった人にオススメの作品です。 【ひろすけ】さん 8点(2004-03-23 14:21:23) (良:1票) |
1.映画全体を貫く淡い質感、色感。その淡さは、度の低い心地いい酩酊感に誘い込む。そして、物語のリアリティーは論理思考外に放り出され、ひたすら花とアリスの“風の舞”に身をまかせ、ほろ酔う。中心に位置する“先輩”の情報量はどこまでもミニマムに、花とアリスはその周りで、嘘と本当、遠慮とエゴ、芝居と現実の間の振幅を舞う。流れる音楽も淡くせつなく。でしゃばり過ぎない伏線が彩りを添え、アリスが自らの意志で踊り出すバレエに冒険心、解放感が与えられる。もしも、記憶喪失になってもこの映画の記憶は忘れたくない、っつって。 【彦馬】さん 10点(2004-03-20 01:45:46) (良:1票) |