1.《ネタバレ》 50年にマキノ雅弘監督が発表した同名作品のリメイクで、昔ながらの殺陣師である段平の芸根性もの。「新国劇」を旗揚げし演劇にリアリズムを求める沢田正二郎に「おまえの殺陣はリアルじゃない」と追い返された段平はふてくされ、泥酔してケンカ。ボコボコにされながらも、助けに入った沢田には「殺陣の研究してたんや!」と言う段平。この出来事を取り入れた立ち廻りが評判になって「新国劇」は人気を得るが、どんどん演劇の幅を広げる沢田に対して段平は殺陣一筋。やがて蜜月は終わり段平は一座を去って行く。殺陣に一生を捧げた段平の最期が迫力。布団に半身を起こし、迫り来る死と闘いながら「老いた国定忠治の殺陣」を沢田につけるのだ。刀がわりの衣紋竹を握りしめたまま死んで行く段平の壮絶な最期に「男」を見た!雷蔵目当てで見た本作だが、鴈治郎にすっかり参ってしまい、お坊ちゃんな雷蔵がマヌケに見えてしまった映画だった。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2004-02-03 16:30:23) (良:1票) |